エンジニアの転職に欠かせない求人動向を押さえる
最新DATAで見る「IT系エンジニア」求人動向
第17回 求人動向の注目の的は大規模プロジェクト
エン・ジャパン
2004/10/29
IT系エンジニアの求人動向を紹介します。いま企業が最も求めているIT系職種は何か? エン・ジャパンの協力をもとに、職種別求人件数を提示しますので、転職を考えている人も、いますぐの転職は考えていない人も、“自分戦略”の参考にしてください。 |
一部の業種などでは 大規模プロジェクトの求人が好調 |
2004年7月と8月の「IT系エンジニア」の求人動向はどうだったのか。まずは、以下の表から見てみたい。
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表1 7月と8月の求人件数の増減率(%)。7月を100%として計算(提供:[en]社会人の転職情報/エン・ジャパン)。 |
8月は企業の夏季休暇があるため、例年求人が減少する時期だ。しかし、今年は、企業の求人意欲が活発化していることを反映して、昨年より減少率は低い傾向となった。
職種別の求人動向を見ると、システム開発(汎用系)は39%の減少、パッケージソフト開発、ITコンサルタントはそれぞれ20%程度、社内SEほかは20%程度のダウンとなった。
比較的、需要の多かった職種は、システム開発(オープン、Web系、システム開発(制御・組み込み系)、プリセールス、サポート、インストラクターの3職種であった。
システム開発オープン・Web系の求人は、7月とほぼ同水準で推移している。特に製造業や証券業のシステム開発、通信キャリアの基幹系システム開発などの大規模プロジェクトにかかる求人が多く見られた。金融各社のシステム企画職や通信キャリアの求人情報に求職者の注目が集まっている。
制御・組み込み系の求人は 相変わらず人気が高い |
また、モバイル関連のサイト構築案件が増加している。電子マネー機能など最新携帯電話向けの新サービス開発が好調であるのに加え、インターネットサービス事業者の採用意欲も活発になっている。
制御・組み込み関連の求人も7月と同程度で、リアルタイムOSや通信プロトコルの技術スキルを要する最先端モバイルや情報家電向けソフトウェア開発需要は増えている。若手の募集では、ソフトウェア開発経験があれば制御・組み込み経験を問わない求人も多い。
特に自動車関連メーカーが集中する東海圏では、制御・組み込み系エンジニアの需要が急増しており、カーナビ、車載用情報システム開発、ITS関連、また製造装置の制御ソフトなど、幅広い案件が寄せられている。東海圏在住のエンジニアは、地元企業の動きとともに首都圏、関西圏に本社を置く企業の求人の動きにも注目していただきたい。
なお、プリセールス、技術営業については、全国に営業拠点を持つソリューションベンダでの求人が増えている。
10月以降の求人については、大手企業の動きが活発化してきているようだ。求人の内容は、大きく二分され、1つは特定スキルを求めたピンポイント採用、そしてもう1つは大卒24、25歳を中心とした、いわゆる第2新卒採用となっている。この傾向についても、引き続きウオッチしていく予定だ。
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