自分戦略研究所 | 自分戦略研究室 | キャリア実現研究室 | スキル創造研究室 | コミュニティ活動支援室 | エンジニアライフ | ITトレメ | 転職サーチ | 派遣Plus |

「キャリアを切り開くためのビューチェンジ」インデックス
キャリアを切り開くためのビューチェンジ

第10回 “想定外”と思考停止せず、キャリアに潜むリスクを見直す

樋口研究室
山口紀子

2011/6/9

前のページ1 2

■自分のキャリアリスクを把握できた?

 前ページの項目にチェックが付けば付くほど「キャリアのリスクが多い状態」です。

エンジニアライフ
コラムニスト募集中!
あなたも@ITでコラムを書いてみないか

自分のスキル・キャリアの棚卸し、勉強会のレポート、 プロとしてのアドバイス……書くことは無限にある!

コードもコラムも書けるエンジニアになりたい挑戦者からの応募、絶賛受付中

 「ここ何年間」も同じ作業を続けるということはすなわち、作業を取り巻く環境(人や仕事、技術、景気、お金など)が、ほとんど変化していないということです。しかし、この「変化なし」を前提に物事を考えるのはリスクが伴います。なぜなら、物事は変化するものだからです。「この状態は変化し得るものだ」という前提で仕事をする場合と、「これからもずっと安定してこの状態が続く」という前提で仕事をする場合では、いざ何かが起きたときの立て直しに雲泥の差が出ます。

■想定外と言わないためのビューチェンジ

 何かが起きた時、「こんなのは想定外だ」と片付けてしまうのは簡単です。しかし、それは思考停止に他なりません。

 この考え方は、キャリアでも同じです。毎日、日々のルーティーンを行いながらも、それが崩れる事態を想定し、「崩れても建て直しやすい体制」を作って実行することが大切です。そのためには「なんとなくビュー」から脱却する方法が有効です。

「なんとなくビュー」から脱却する

(1)「手順の見直し」して脱却する

    今の仕事に「やらされている感」があるなら、仕事の手順に見直しをかけましょう。

 「先輩はこうやっていたけれど、もっと効率的な方法はないか」「本当にこの手順が最適なのか」「今やっている仕事は自分に適しているか」「今のスキルを別のところに生かせないか」――手順の見直しは、やがて自分の仕事スタイルを考えることにつながります。自分で考え、自分が作ったという実感がある仕事はモチベーションが上がります。

(2)「目的を見直し」して脱却する

 なぜ自分はこの仕事をやっているのか理由が見えない――今の仕事に「不透明感」があるのなら、仕事の目的を見直しましょう。

 目的なき仕事は、ただの「作業」でしかありません。この作業は何のためにやっているのか。自分は「何をつくる」ために仕事をしているのか。顧客が本当に望んでいるものは何か。そして、自分は何のために仕事をしているのか。慣れている仕事ほど作業に意識が向いてしまい、作業の目的にまで思考が及ばないものです。「この仕事の目的は何か?」と言われたときに即答できない仕事をなくしましょう。

(3)「リスクの見直し」をして脱却する

 今の仕事に「場当たり感」があるのなら、仕事に隠れているリスクを見直しましょう。

 安定して慣れた仕事場では、「これやっといて」「はい」と、なあなあに仕事が進んでしまいます。しかし、慣れているからこそはまる落とし穴もあります。「何も考えずに仕事ができる」「仕事の改善について真剣に考えている人がどこにもいない」――職場にこのような空気が蔓延(まんえん)している場合、それはリスクと考えてよいでしょう。職場の改善に取り組むのも良し、いっそのこと職場環境を変えてみる(異動願いや転職など)のもいいかもしれません。

◇◇◇

 現状の状態に甘んじることなく、今あなたが従事している仕事内容やミッション、働いている会社や事業形態などについて、常に見直しをかけて「なんとなくビュー」から抜け出す行動を起こしましょう。

筆者プロフィール
山口紀子●樋口研究室の認定コーチ。ヒューマンマネジメントの分野で活躍しているコンサルタントだが、IT分野の知識も豊富でエンジニアからの信頼が厚い。

 

前のページ1 2

» @IT自分戦略研究所 トップページへ

自分戦略研究所、フォーラム化のお知らせ

@IT自分戦略研究所は2014年2月、@ITのフォーラムになりました。

現在ご覧いただいている記事は、既掲載記事をアーカイブ化したものです。新着記事は、 新しくなったトップページよりご覧ください。

これからも、@IT自分戦略研究所をよろしくお願いいたします。