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ITエンジニアに贈るダイエット法実践編

第2回 ペースがつかめずに手探りで進む

千葉大輔(@IT自分戦略研究所)
2007/2/19

 高らかにダイエットの開始を宣言してから3週間が経過しようとしている。前回、管理栄養士の松本理華氏にダイエットの基本を教えてもらい、以下の5つのルールを策定した。

・毎日3食バランス良く食べる
・毎回食事の内容を記録する
・毎日1万歩歩く
・毎朝体重計に乗る
・夕食は22時以前に食べる

 今回はこの5つのルールを実践する中で、筆者自身が気付いたことを紹介していこう。

あらためて見せ付けられる「自分」に愕然(がくぜん)とする

 ダイエットを始める前に、これまでの自分の食生活と現在の自分の体について考えてみた。筆者がいまのような肥満体になった原因は学生時代にあった。筆者は学生時代、体育会系の部に所属していた。そのころから太めではあったのだが、部活動をやめてから急激に脂肪が付き始めた。運動をしなくなったのに、食べる量は変わらなかったためだ。現在は以前より食べる量が減ったとはいえ、普通の人よりも食べる量は多い。

 ダイエットを始める前のある日の食事を見てみよう。

朝食:なし
昼食:ピザ、惣菜パン、ヨーグルト
おやつ:お菓子
夕食:ナポリタン、カレーライス

ダイエット前の筆者の食事。これなら肥満になって当たり前

 ぱっと見ただけでも、この食事の「おかしさ」を理解してもらえるだろう。明らかに必要以上のカロリーを摂取している。しかも、この食生活が3日以上続くこともあったのだ。明らかに食事のバランスが取れていない。

 なぜ、食事量が多くなってしまうのか。筆者の場合、それほどおなかは減っていなくとも「口さびしい」ような気がしてしまい、ついついいろんなものを食べてしまう。加えてどうせ食べるなら「好きなものを」と思ってしまうので、味が濃いものやカロリーの高いものを選んでしまうのだ。

 このような食生活を続けてしまった結果、筆者のいまの体は見るもみじめな状況だ。身長184cm、体重はダイエット直前に計ったときは124.5kg。前回、0.12t(トン)などと書いていたが、トンだ間違いだった。いつの間にかさらに体重が増えていた。どうりでスーツがきつくなったわけだ。「クリーニングに出したら縮んだ?」などといぶかしがっている場合ではなかった。

 身長と体重のバランスをチェックする指数であるBMI(Body Mass Index:体格指数)は36.7。重度の肥満だ。いや、筋肉が重いという可能性もある。いちるの望みを託して友人宅の体脂肪計で測定してみる。35.2%……。そりゃ健康診断で怒られるわけだとひとり納得したと同時に、自分の体が恐ろしくなってきた。

 「半年で20kg」と銘打ったのはいまの自分の体重が120kgだと思い込んでいたためだ。よし、表向きは半年で20kgだが、心の中では「目指せ2けた台」を目指そうとあらためて誓った。

なかなかペースがつかめない

筆者のおなかがどのくらい出っ張っているのか分かるだろうか。よく「そのおなかには何が入っているの」と聞かれるが、それはこっちが聞きたいくらいだ

 さて、実際に5つのルールに即してダイエットを開始してみると、いろいろ気付くことがある。最初に思ったことは「ペースがつかめない」ということだ。感覚的によく分からないことが多かったのだ。1万歩歩くにはどのくらい時間がかかるのかということ。1日の摂取カロリーを1500〜1800kcalくらいと考えていたのだが、メニューごとの具体的なカロリーが分からないこと。コンビニやメニューのカロリーを表示してくれている店はいい、しかしそうでない店の場合、食品サンプルの前で10分くらい悩んだことがあった。

 また食事の量が少なくなったせいなのか、食べてもすぐにおなかがすいてしまう。普通の人よりも若干少なめの量だとは思うが、こんなにおなかがすくとは思わなかった。「みんなよく我慢できるな」と感心したのだが、よくよく考えるとやはり自分のいままでが異常だったのだと気付く。

 ほかにも、夕食を食べようにも気が付いたら22時以降の時間帯になっていたこともよくあるし、「3食バランス良く食べる」と決めても、休みの日には昼過ぎ、ひどいときには夕方ごろに起きてしまって3食取れないことも。

 さらに、筆者は前回の記事で触れたようにお酒が好きで酒席によく出向く。そこで周りの人たちが、から揚げやコロッケなどのいかにも高カロリーなものを食べているのを見ると何ともいえない寂しい気持ちに……。おいしそうに料理を食べる人をついつい恨みがましい目で見てしまう。

 感覚的につかめないもどかしさに加えて、決めたルールが実際の自分の生活にマッチしていないことに最初の2週間くらい苦しんだ。

ダイエット法実践の効果

 とはいえ、いつまでも苦しんでばかりはいられない。ルールが肌に合わなくても、最初の1カ月はこのルールでやると決めた以上、運用面でカバーする必要がある。

 食品のカロリーについては、筆者が使っている手帳の去年分にカロリー早見表があったので、それを参考にしながら計算をしている。いまではおにぎり1個200kcalとか野菜炒め350kcalといった数字が浮かぶようになった。1日の歩数は休日に実際に1万歩歩いて、大体1日に1時間〜1時間30分程度歩くことができればクリアできそうだとつかんだ。夜も遅くなるようであれば、事前にコンビニなどで食品を購入して済ませることにした(参考:コンビニランチでも健康を維持しよう!)。

 休日は、何も用事がなければ、平日と同じような時間に起きることを心掛けて目覚ましをセットする。起きたらゼリー飲料など軽いものを食べてから、家事を行う。昼食も同様に軽めの食事にして、午睡を楽しんで夕方に起きるというサイクルを何とか構築しつつある。

 ダイエットを通じて、少しずつではあるが規則正しい生活を送れるようになっている。いつの間にか量が少なくとも3食で何となく満足できるようになってきた。

意識することで変化する

いまの筆者の食事。それなりに気を使っていることが分かるだろうか

 ダイエットを始めてから気付いたのは「記録することの重要性」だ。「毎回食事の内容を記録する」「毎日1万歩歩く」「毎朝体重計に乗る」という3つのルールに基づいて日々これらの内容を記録すると、日常的に食事の内容や運動(歩数)を意識するようになった。

 自分の食生活を意識し始めると、その後の食事の内容は大きく変わる。「今日の昼食は少し重かったので夜は軽く済まそう」とか「昨日は全体的に軽めだったので、今日の食事は少し豪華でも大丈夫そう」などと食生活のコントロールがしやすくなった。

 ダイエットを始めてからの食事の一部を紹介する。

朝食:おにぎり1個、豆乳
昼食:野菜炒め定食
夕食:おにぎり2個、野菜ジュース、野菜スープ

 「もうちょっと食べたい」と思ってもその日の朝に量った体重を思い出して、「やっぱりやめよう」となる。これがあまりに過剰になると逆にストレスになってしまうと思うのだが、いまのところは大丈夫だ。このくらいの意識をキープしたい。

今月の結果は?

 さて、ダイエットを始めて3週間が経過したが、いままでの体重の推移を以下のグラフに示す。   
図1 体重の推移。次回以降は体脂肪も併せて計測する。

 現在のところ、1週間におよそ1kgとほぼ理想的なラインを追えている。しかし、ダイエットには停滞期がつきもの。松本氏によると1カ月に落としてもよいのは体重の5%まで。そこから考えると6kgまでは許容範囲である。始めたこの時期にできるだけスタートダッシュをかけた方がいいのだろうか……と不安を感じることもあるが、できるだけいまのペースを維持したい。

管理栄養士 松本氏からのひとこと
自分のライフスタイルに合わせてアレンジを
 ダイエットは継続が何よりも大切です。最初にルールを決めたとしても、ライフスタイルに合わないと感じたら自分流にアレンジし、無理なく実行しやすい方法で行うのが成功の秘訣(ひけつ)です。

外食のカロリーはハンドブックを活用

 去年の手帳に付いていたカロリー早見表を利用しているのはとても良いですね。書店でも持ち歩けるサイズのカロリーハンドブックが手に入ります。これらを時間のあるときに眺めているだけでも、食事の大まかなカロリーが把握できるようになるので、メニュー選びに迷ったときの参考になります。

たんぱく質食品も忘れずに

 現在の食事の一例を見ると、
朝食:おにぎり1個、豆乳
昼食:野菜炒め定食
夕食:おにぎり2個、野菜ジュース、野菜スープ
といったように、ダイエット開始前よりも野菜を意識して食べるようにしている点は非常に良いと思います。

 ただ、たんぱく質が若干少ないように見受けられます。筋肉量を維持しつつ、つまり基礎代謝量を維持したまま減量するには、運動もさることながら筋肉をつくるたんぱく質が豊富な食品を意識して取ることも重要です。例えば、ゆで卵や豆腐などはコンビニでも手軽に手に入れることができます。1食当たり、卵なら1個、豆腐なら3分の1丁から半丁程度をプラスすると、腹持ちもアップします。

 どうしてもつらいときはあめなどを1、2個食べると空腹をしのぐことができます。空腹により血糖値が低下してしまうと集中力が低下し、仕事にも支障をきたします。脳の唯一の栄養である糖質を補給することによって仕事の効率がアップします。

体脂肪率を測るなら毎日決まった時間に

 現在、毎朝体重を測定しているようですね。このように、体重や体脂肪率を測定するなら毎日同じ時間に測定することが大切です。

 1日に何度も測定したり、測定時間がバラバラだったりすると、自分のベースとなる体重が把握できず、変動が分からなくなってしまいます。特に体脂肪率は食事や発汗によっても数%変動しますので、毎日同じ時間帯に測定することをお勧めします。

(松本理華)


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