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ITエンジニアを続けるうえでのヒント〜あるプロジェクトマネージャの“私点”


第35回 何でオフショア開発しなくちゃいけないの?

トライアンツコンサルティング
野村隆

2008/3/21


将来に不安を感じないITエンジニアはいない。新しいハードウェアやソフトウェア、開発方法論、さらには管理職になるときなど――。さまざまな場面でエンジニアは悩む。それらに対して誰にも当てはまる絶対的な解はないかもしれない。本連載では、あるプロジェクトマネージャ個人の視点=“私点”からそれらの悩みの背後にあるものに迫り、ITエンジニアを続けるうえでのヒントや参考になればと願っている。

 この連載では、システム開発プロジェクトにおけるリーダーシップを中心に、「私の視点=私点」を皆さんにお届けしています。

 今回の内容は、リーダーシップトライアングルのManagementに関係します。Managementについては、連載第9回「ソフトウェアは目に見えない」を参照いただければと思います。

図1 リーダーシップトライアングル。今回は「Management」に関連する内容を紹介

オフショアって必要なの?

 前回「オフショア成功に必要な『ある特性』」で、オフショア開発におけるコミュニケーションについて触れました。オフショア開発で苦労されている方が多いせいか、少なからぬ数のご意見をいただきました。

 いただいた代表的なご意見は、このような内容でした。

 「記事は面白かったよ。オフショア開発において、コミュニケーションは大事だから。でも、オフショアの記事を読めば読むほど、『オフショアは必要なの?』って思ってしまうんだよね」

 「何で、あんなに苦労してまでオフショア開発をしなくてはいけないのかな。当初コストは安いように見えるけど、翻訳も含めた日本側のコミュニケーションコストや、ミスコミュニケーションによる手戻りの工数なんか入れると、『結局安くはないのでは』と思うのだが……」

 なるほど、おっしゃるとおりですね。私自身も「オフショアは絶対に正しい」とは思っておらず、むしろ「オフショアが常に最良の選択肢とは限らない」と考えています。ただ、選択肢の1つとしては持っておく必要のあるものと理解しています。

 上記のようなご意見、ご感想をお持ちの皆さんへの回答として、以下に、オフショアが選択肢の1つとして必要となる理由を紹介させてください。

日本の労働人口減少への対応

 将来を読むとき、絶対ではないにしても、まず間違いなく発生が予見できるものがあります。1つの例は、日本の人口の将来予測だと思います。例えば、日本の20年後の30歳の人口は、まず間違いなく、現在の10歳の人口と同じくらいといえましょう。増えることはないですし、いまの日本の社会を考えるとそれほど死亡率が高いとも思えないので。

 ご存じのとおり、日本は少子高齢化社会に突入しています。少子高齢化に伴って日本の労働人口は減り、IT業界の労働人口も減っていくでしょう。それでなくても3K、7KといわれているIT業界では、業界入りを目指す人数は減っていくでしょう。

 IT業界が3K、7Kといわれている事態への打開策は別途考えるとして、IT業界に新しく入ってくる人材の絶対数が減少傾向となることは確実でしょう。

 一般的に、労働人口の減少による国力の低下を防ぐ1つのやり方として、外国の労働力を積極的に日本に取り入れるというやり方が考えられます。

 IT業界の場合、インターネットをはじめとする国際的なデータ通信ネットワークを通じて、海外からの労働力を確保することができます。これが、とりもなおさずオフショアということになるわけです。IT業界が競争力を維持するためにも、少子高齢化に伴う社会構造の変化への対応として、オフショア化は有効な手段といえましょう。



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