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@IT自分戦略研究所ブックシェルフ(9)
勝間和代さんの本でビジネス頭を鍛える

@IT自分戦略研究所 書評チーム
2008/7/25

■ビジネス思考のためのフレームワーク

 「ビジネス頭」とは、ビジネスを行うための基礎的なものの考え方のこと。ビジネス思考力ともいう。ビジネス頭を鍛えるには、いくつかの「思考の型」に沿って思考を繰り返し、「型を身体化」させるのがよい。格闘技の訓練と同じである。体の動きを型になじませる。型になじんだ動きができて初めて、自在な動きが可能になる。型のことをフレームワークともいう。

勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力

勝間和代著
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2008年6月
ISBN-10:4887596391
ISBN-13:978-4887596399
1680円(税込み)

 世の中には多くのフレームワークがある。「戦略の3C」(Company、Competitor、Customer)や「マーケティングの4P」(Price、Product、Place、Promotion)が代表的。

 「フレームワークをたくさん持つということは、頭の中でさまざまな情報を処理し、判断し、その場に応じて最適な道具を使えるということです」(『勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力』p.73)。

 この本で勝間氏は、 「ビジネス頭を創る」ための7つの思考フレームワークを紹介している。

  • 論理思考力

  • 水平思考力

  • 視覚化力

  • 数字力

  • 言語力

  • 知的体力

  • 偶然力

 さらに勝間氏はこれらのフレームワークを、ベンジャミン・ブルーム氏が提唱した「思考の6段階モデル」に当てはめている。「思考の6段階モデル」は、

  • 知識

  • 理解

  • 応用

  • 分析

  • 統合

  • 評価

が階層構造になっている。「知識」から「評価」に至るプロセスはリニアになっており、「知識」を獲得しなければ「理解」は得られず、「理解」しなければ「応用」はないという構造である。

 勝間氏は「分析」段階で活用できる思考のフレームワークとして、「論理思考力」「水平思考力」をあてはめている。「統合」段階では、「視覚化力」「数字力」「言語力」、「評価」段階で「知的体力」「偶然力」を利用するのがよいとする。ブルームの思考の6段階モデルを大枠として、分析以降の段階では、7つの思考フレームワークを活用しながら、思考を深めていくことを推奨している。各フレームワークの身に付け方も公開している。(鯨)

本を読む前に
クリティカル・シンキングで身に付く「考える力」(構造的に考える:フレークワークを活用する) (@IT自分戦略研究所)
「人物相関図」を描いてみよう――3C分析 (@IT自分戦略研究所)

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