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教えて! 新人時代の失敗体験

あなたの中にもいる「新人しんじ君」

教えて! 新人時代の失敗体験

長谷川玲奈(@IT自分戦略研究所)
2007/11/21

 2007年4月に連載を開始し、10月に終了した「新人しんじ君、IT業界へ」。あるシステム開発企業の新人エンジニアしんじ君が、数々の新人らしい失敗を繰り返しながら成長していく物語だ。新人エンジニアは自分と比較しながら、それ以外のITエンジニアは自分の新人時代を思い出しながら、読んでくれたのではないだろうか。

 「新人しんじ君」連載終了記念として、@IT自分戦略研究所では「あなたの『新人しんじ君』体験を教えてください」との内容で、緊急アンケートを実施した。

 今回は、新人時代の最大の失敗、その失敗を誰がどのようにリカバリしたか、そこから学んだことは何かを聞いた。以下ではその中の代表的な回答を紹介。さらに、6人の「現役」新人エンジニアにコメントしてもらった。先輩エンジニアの過去の失敗を、新人エンジニアはどう見る?

座談会形式でコメントをくれた新人エンジニアの皆さん
Aさん 広告代理店関連会社の情報システム担当として、営業・広告制作用の業務フロー管理システムの運用を行う。内部統制システムにもかかわっている。

Bさん システムインテグレータで、金融系システムのプロジェクトに参画。現在は顧客との打ち合わせを基に、システム提案のための資料を作成している。

Cさん システムインテグレータのネットワークやテレビ会議システムを扱う部署に所属。顧客へのテレビ会議システムの導入、デモ、保守・点検、障害対応などを行う。

Dさん システムインテグレータのサポート担当エンジニア。拠点のITエンジニアの使用するサーバなどで不具合があった場合、まずは電話で対応。

Eさん システムインテグレータのアプリケーションエンジニア。パッケージソフトのカスタマイズを行っている。

Fさん Web用動画コンテンツの制作、映像・音声に関するソフトウェアの開発などを行う会社で、ゲームのストリーミング配信システムの運用・保守を担当。

お客さまからの電話にドキドキ

こんな失敗

ヘルプデスク業務に就いたばかりのころは、お客さまからの電話問い合わせ時、問診の不足/聞き間違いが多かった……。中でも最悪だった失敗は、相手の電話番号を聞かずに電話を切ってしまい、折り返し連絡できなくしてしまったことです。

リカバリは……? 先輩が

自分が電話応対をしている間、先輩が後ろに立ってNGな対応をずっとメモ。電話応対が終わった後、そのメモを渡されて自己解決に……。

失敗から学んだこと

もともと電話応対はうまくなかったのが、これを機に上達しました。「自分がいっていること」をリアルタイムかつ客観的に見る能力がつき、周りの人に指摘される前に自己解決できるようになりました。

Aさん (電話での失敗は)けっこう多いですよね。絶対みんなやるだろうなって気はしますよ。

――最初はやはり皆さんそうですか。

Dさん 電話は緊張しますよね。

Eさん お客さまの名前や、会社名が特殊だったりすると、本当に聞き取れないときがあって……○○○○開発△△△システム□□本部の◎◎です、となると。

(一同笑う)

Eさん いまは聞き返せるようになりましたけど、最初のうちは「聞き返したら失礼なんじゃないか」って思ってしまって……。

――皆さん、部署の電話を率先して取れといわれていますか。

Bさん 研修で電話の取り方は習いましたが、庶務の方がいらっしゃるので、電話はまだ2回くらいしか取ったことがないです。それも内線で……。

(一同笑う)

Eさん 私の部署にも(電話応対を業務に含む)庶務の方がいらっしゃるのですが、配属初日に、私のトレーナーが「○○さん(庶務の方の名前)、もう電話取らなくていいよ!」、私「……え?!」、トレーナー「お前取れよ」……ということになりました。

Dさん 私は電話でのサポート業務担当なんですが、電話を取ったらサポートを最後まで担当することになるため、まだ取れません。来週から取ることになっています。

――Eさんがおっしゃったようにお名前を聞き返せるようになるなど、電話での応対は慣れが一番だと思います。頑張ってください!

共有スペースで「あのお客さあ……」

こんな失敗

情報セキュリティの観点から、社内では共有スペースで顧客名を出すことは禁止されています。しかし同僚との雑談から、エレベーター内で「顧客システムの話」を始めてしまいました。さらには「顧客の担当者への(名指しでの)不満」にまでなってしまいました。

リカバリは……? 自分1人で

エレベーターに自分たち以外の人が乗り込んで来たときに自然と話は止まり、エレベーターを降りた後、同僚と一緒に反省しました。それ以降は共有スペースで業務の話をしないように心掛けています。

失敗から学んだこと

この経験から、私と同僚はセキュリティに興味を持ち始めました。当時は私たちのほかにも、共有スペースで業務の話をする人がまだ多かったのですが、早いうちにそれに気付いた私たちは、社内のセキュリティ向上に向けた業務を一歩前に出て担当するようになりました。

Eさん これはけっこうリアルですよね。

Aさん これありますよ。ぼくは喫煙室でした。喫煙室はフロアに1つずつあるので、自分の部署の人しかいないと思ったんです。それがほかの部署の人もいて、「ああ、しまったー」って思ったことありますよ。それに社外の方がいることも当然ありますし。

――社外秘の話もありますし、社内でもほかの部署にまだ伝えられない話もあるということで。

Aさん エレベーターではそのことを意識したんですが、喫煙室では油断してました。(他部署に伝えてはいけない話を)ちょっとしちゃったんですが、分からない話だったので問題はなかったんですけどね。

――それ以来、喫煙室でも気を付けられるようになったということですね。ほかの皆さんはどうですか。

Cさん 社内のエレベーターには、シールが張ってあるんですよ。「おしゃべりはひと休み」と。

Eさん お客さま先に行くとき、ついでに外で昼ごはんを食べたりしますよね。そういうときは、先輩も自分たちも、お客さまの話はぴたっとやめますね。まったく関係ない話をします。

――皆さん、自然に気を付けられているようですね。これからも油断せず、注意し続けられるといいですね。

まだまだ続く、みんなの新人時代の失敗

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