文章コミュニケーション・リファクタリング!
第3回 相手に意図が伝わり、返信をもらいやすいメールとは?
谷口功
2011/5/10
| 「文章下手」が原因で、コミュニケーション不全に陥ったことはないだろうか? 言葉足らずで相手の誤解を招いたり、指示がまったく伝わっていなかったり……開発現場を改善するための「文章コミュニケーション」方法を紹介。 |
多くの場面において、メールは非常に便利なコミュニケーション手段です。しかし前回説明したように、メールを読む相手によってはコミュニケーションにメールを使ってはいけないということがあります。メールを使うときは、送信先や用件などの状況を確認してからにするべきでしょう。
とはいえ、IT業界で働いている方は、1日に相当な数のメールを送受信しているでしょう。先に述べたように、状況さえ許せばメールは便利なツールです。しかし、メールを送るときにメールの「書き方」を意識している方はどれくらいいらっしゃるでしょうか? メールの書き方が悪いと、伝えたいことが伝わらなかったり、誤解を生じさせたりすることがよくあります。今回は、トラブルを起こさないようにメールを書く方法について説明します。
■ 受け手への礼儀を忘れない
メールの書き方には、ある程度一般化された方法があります。具体的には、次のような構成にするとよいでしょう。この構成に合わせてメールを書けるようにすることは、きちんとしたビジネスメールを書くための基本と思ってください。
- 受け手(あて名)
- あいさつ
- 送り手(自分が誰であるかを名乗る)
- 本文(本題、用件)
- 結びの言葉、または終わりのあいさつ
メールの「本文」を除いた部分は、メールの受け手(読み手)に対する礼儀を表す部分です。メールの送信相手の顔は見えないことが普通です。だからこそ、相手に対する礼儀を失しないように、一層の配慮が必要です。礼儀を忘れたメールは、相手を不快にさせ、コミュニケーションに不要な障害を発生させるでしょう。
あて名の部分には、会社名、部署名、役職名を記述し、名前を姓、名ともにきちんと記述するのが礼儀です。これは、自社の上司が相手の場合もほぼ同じと考えてください。役職名、姓名をきちんと記述するのが社会人としての常識です。ただし、メールの受け手が同僚や部下であれば姓だけでも問題ないでしょう。
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あいさつも、きちんとした社会人かつビジネスパーソンにふさわしい言葉を選びましょう。例えば、社外の顧客や関連会社などに所属する人にメールを出す場合は「お世話になっております」、「いつもお世話になっています」、「いつもお世話になり、ありがとうございます」といった言葉を添えるのが良いでしょう。
一方、社内の同僚や部下にメールを送る場合は話し言葉と同じ一般的なあいさつの言葉で良いかと思います。例えば、「お疲れ様です」は多くの人が使っていると思います。
あて名、あいさつに続いて、自分(送り手)が誰であるかをきちんと記してから本題、用件を切り出します。最後に、結びの言葉でコミュニケーションを締めくくるのも礼儀です。
■ 伝えたいことを明確にする
メールの本文においては、本題、用件に入る前、つまり本文の先頭でそのメールの意図(目的)が明確に分かるようにする必要があります。意図が明確になっていれば、読み手はある程度内容を予測してメールを読めるので、送り手がメールで何を伝えようとしているのかを把握しやすくなります。
書き手から見ると、最初に意図(目的)を明確にしておくことで、伝えたいことを自分で再認識できます。この部分を明確にしておかないと、何を言いたいのか(伝えたいのか)分からない文章ができてしまいます。具体的な例をお見せしましょう。
武藤さん |
上に挙げた例を見ると、メールで伝えたい意図(目的)を明確に記述せずだらだらと事情を説明するだけで、何が言いたいのか分からないメールになってしまっています。
以下の例のように、最初にメールを送信した意図を明確にしておけば、それに沿って本文を記述でき、何が言いたいのか分かりやすいメールになるでしょう。
○○株式会社 |
| お願いしたいことをはっきりさせる | |
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