
現場でよくあるシチュエーションから学ぶ
プロジェクトマネジメントスキル 実践養成講座
第11回 プロジェクトマネージャは社長――統合マネジメント
瘟ェ充宏(スカイライトコンサルティング)
2005/12/27
前々回「第9回 丸投げは失敗の始まり――調達マネジメント(1)」と前回「分からないまま進めない――調達マネジメント(2)」と2回にわたり、調達マネジメントの勘所を解説した。
そのポイントは、ベンダ任せではなく、発注者側もその選定・作業管理に積極的に関与していく「丸投げからの脱却」である。これは、一朝一夕に果たせるものではない。技術領域の細分化、複雑化する現在のプロジェクト環境、および、現業を抱える発注者側メンバーの時間的な制約など、さまざまな理由が考えられる。
しかし、ベンダに泣かされるのが嫌なら自分たちがしっかりするしかない。このことを忘れず、いま以上に一歩踏み込んでベンダマネジメントに取り組んでいただきたい。
■統合マネジメントとは?
さて、当連載もいよいよ今回で最終回だ。当連載は、「第1回 プロジェクトメンバーを1つにまとめる」で開始した。以来、PMBOKで定義される知識エリア(スコープ、スケジュール、コスト、品質、人的資源、コミュニケーション、リスク、調達)を順を追って解説してきた。
最終回となる今回は、統合マネジメントについて解説する。統合マネジメントとは、先に述べた8つの個別知識エリアを統合してマネジメントすることを意味する。
例えば、スコープを拡大するとスケジュールやコスト、あるいは、組織(人的資源)も合わせて変更する必要が出てくる。つまり、各知識エリアは、互いに密接に関係しており、個別に検討や取り組みを行うのではなく、関連のある要素(知識エリア)を見極め、全体的にバランスさせていくことが求められるのだ。では、まずPMBOKにおける統合マネジメントの定義を確認しよう。
PMBOKには、「プロジェクトのさまざまな要素を調和の取れた形に統合するのに必要なプロセスからなる」とある。
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| 表1 PMBOK(2000Edition)における統合マネジメント |
表1のようにPMBOKでの統合マネジメントは、3つのプロセスにより構成されている。しかし、これまでの知識エリアの定義と比較すると、具体的に何をするのかピンとこない読者もいるかもしれない。これは統合マネジメントが、ほかの知識エリアでのマネジメント結果を、統合・調和させていくことを狙いとしているからだ。
つまり、何かを独自にマネジメントするのではない。ほかの知識エリアとの統合・調和とはどういうことか? ケーススタディで詳しく解説する。
ちなみに、現在公表されているPMBOK第3版では、この統合マネジメントは大きく変更されている。その内容は、新たなプロセスが追加されるなど、以前より強調され、重要性が高まったものとなっていることを補足しておく。興味がある方は、「改定されたPMBOK−PMBOKの最新バージョンとは?」を参照してほしい。
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| 今回のインデックス |
| プロジェクトマネジメントスキル 実践養成講座(11) (1ページ) |
| プロジェクトマネジメントスキル 実践養成講座(11) (2ページ) |
| 筆者プロフィール |
| 瘟ェ充宏(すぎおかみつひろ) スカイライトコンサルティング シニアマネジャー。米国PMI認定PMP。関西学院大学商学部卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)を経て現職。製造業や流通業のCRM領域において、業務改革やシステム構築のPM(プロジェクトマネジメント)の実績多数。特に大規模かつ複雑な案件を得意とする。外部からの依頼に基づき、プロジェクトの困難な状況の立て直しにも従事、PMの重要性を痛感。現在は、同社においてPMの活動そのものをコンサルティングの対象とするサービスを展開している。 |
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