第4回 プログラムが恋人なんて悲しすぎるな
荒井亜子
2008/2/8
編集長にダメの烙印(らくいん)を押された新人編集者が、業務の合間に身を削って、必死でプログラミングを学習し、学んだことを皆さんにお伝えする連載。「こんな奴でも頑張っているのか」と、これからJavaを始める人や、一度Javaで挫折をした人にはぜひ読んで糧にしていただきたい。記事の最後には、Javaの講師よりアドバイスを掲載 |
|
前回の「人間が『もの』ってどういうこと?」では、オブジェクト指向、変数の種類とメソッドの定義について学んだ新人編集者。だが、コーヒーの飲み過ぎからトイレに走り去り、途中で授業を放棄してしまった。よって今回は、その続きである変数とメソッドへのアクセスから始まる。
■ラブロマンスは突然に
チュンチュン……。新人編集者は、かわいい雀の鳴き声とともに、さわやかな朝を迎えた。けたたましい目覚まし時計の音はどこへ?
新人編集者(以下、新人) 9時30分! うっかり寝坊してしまった。すっかり遅刻だよ!
慌てることはいうまでもない。教室に着くと、10時を過ぎていた。授業はとっくに始まっており、空いている席に急いで座るが、授業の進行がまったくつかめない。いまどこをやっているのだろうと困っていると、隣の席にいたお兄さん(以下、K崎)から助け舟が。
K崎 いま、3章11ページの変数とメソッドのアクセスだよ
新人 あ、ありがとうございます。(親切なお兄さん、しかもイケメン )
K崎 K崎といいます。よろしくね!
新人 いえ、こちらこそ、よろしくお願いします(お〜、この感じ。何かを予感させる。集合研修のだいご味(?)ともいえる“出会い”だ。予備校のころを思い出すな〜)
余韻に浸っている暇はないはずの新人編集者。煩悩を追い払い、授業に集中だ!■変数およびメソッドへのアクセス
先生 オブジェクト内の変数およびメソッドにアクセスするには、「.(ドット)演算子」を使います
class Student{ : int stuNo; // 学籍番号 : int getStuNo(){ // 学籍番号を取得する : } } |
ソースコード1 Studentクラスの定義 |
Student stu1 = new Student(); |
ソースコード2 Studentクラスからオブジェクトを生成 |
図1 学籍番号を取得するためのメソッドへのアクセス |
先生 例えば、学籍番号が1番の場合、ソースコード2で生成されたStudentオブジェクトの学籍番号(stuNo)にアクセスして、1を代入します(ソースコード3)
stu1.stuNo = 1; // 参照変数名.変数名 |
ソースコード3 |
先生 次に、Studentオブジェクトの学籍番号を取得するメソッド(getStuNo())にアクセスし、このメソッドが学籍番号1を取得し(ソースコード4)、戻り値1を返します
int no = stu1.getStuNo(); // 参照変数名.メソッド名 |
ソースコード4 |
新人 ほ〜。理解!
そうこうしているうちに、もうお昼休み。
新人 (K崎さんとせっかく知り合えたし、ランチに誘ってみようかな)あのぉ、よろしかったら、ラン……
と、声を掛けた途端、逃げるようにK崎氏は教室から駆け出していった。新人編集者が期待していたロマンスはあっけなく幕を閉じた。
新人 え! 思いっきり避けられた。恋破れたよ(泣)
失恋をバネにして |
今回のインデックス |
恋愛にうつつをぬかすダメ新人 (1ページ) |
失恋をバネにして (2ページ) |
@IT自分戦略研究所は2014年2月、@ITのフォーラムになりました。
現在ご覧いただいている記事は、既掲載記事をアーカイブ化したものです。新着記事は、 新しくなったトップページよりご覧ください。
これからも、@IT自分戦略研究所をよろしくお願いいたします。