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テクニカルエンジニアとは 個々の要素技術を持った スペシャリストの総称だ |
まずは、テクニカルエンジニアと呼ばれる人物像の範囲を、情報処理技術者試験に沿って考えてみよう。
テクニカルエンジニアは、これまで連載で紹介した「プロジェクトマネージャ」や「システムアナリスト」のような、個別の職種を指す言葉ではない。「ネットワークエンジニア」や「データベースエンジニア」など、個々の要素技術を持ったスペシャリストの総称である。
図1 情報処理技術者試験の体系図 赤で囲った「ネットワークスペシャリスト」から 「情報セキュリティスペシャリスト」までを 総称したのがテクニカルエンジニアである (IPA 情報処理技術者試験 試験要綱 Ver 1.2の図を使用。クリックで拡大) |
昨今の技術変化のスピードや、複雑に関連しあう技術領域において、すべての要素技術の専門知識を1人の人間が習得するのは現実的に不可能となっている。
テクニカルエンジニアはそれぞれ専門知識の違いがあるものの、開発プロジェクトにおいては、おおむね同じタイミング(要件定義〜テストの工程)で登場することとなる。
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プロジェクトマネージャはプロジェクトの立ち上げからリリースまでの全工程に携わるのに対し、テクニカルエンジニアはその一部の工程に参画し、プロジェクトマネージャの指示の下で、その専門知識を生かす。例えば、ネットワークエンジニアであれば、ネットワークシステムに対する要求を分析し、効率性・信頼性・安全性・コストを考慮したうえで、実現方式を設計し、開発を行う。
テクニカルエンジニアの仕事の醍醐味(だいごみ)について、筆者は2つあると考えている。
1つは、専門知識を深く理解し、1つの技術的分野を極めていく職人的な能力の習得にある。
もう1つは、目に見えにくいといわれる情報システムの中でも比較的、目に見える形で成果物が出せるという点だ。例えば、ネットワークでいえば配線されているケーブル類や通信機器などである。データベースでいえば蓄積されていくデータなどである。
設計工程におけるテクニカルエンジニアの1週間を紹介しよう。
| 曜日 | 活動内容 |
| 月曜 | 週1回のプロジェクト全体進ちょく・課題管理会議に出席。ネットワークシステム部分に関する進ちょく報告と課題報告を行う。ほかのシステム部分の進ちょく状況と課題がネットワークシステムに影響がないかを確認する。チームに戻り、プロジェクト全体会議の結果を伝達する。 |
| 火曜 | プロジェクト全体会議で発生した課題に対し、チーム内でその解決策を検討する。また、解決策の実現性を確認するために、実機評価を行ったり、専門メーカーに問い合わせなどを行う。 |
| 水曜 | プロジェクトマネージャに、解決策の実現性、他システムへの影響はないか、いつまでに対応できるか、コスト増加などがないかを報告する。 |
| 木曜 | プロジェクトマネージャより解決策の承認が得られたので、具体的な設計作業に入る。 |
| 金曜 | 今回の開発に協力してくれるソフトハウスと打ち合わせ。設計における具体的な検討や役割分担を決定する。 |
専門分野によって持つべきスキルは変わる。共通していえるのは、新しい技術への好奇心と、膨大な技術情報に対するアンテナの高さであろう。
ほかの職種と比べても、飛び抜けてこの2つのスキルが大切になる。
上級職であるプロジェクトマネージャやシステムアナリストの出身はテクニカルエンジニアかアプリケーションエンジニアが大半だ。専門知識のバックボーンがあってこそ、なし得る仕事なのである。そういった意味では、テクニカルエンジニアは「上級職への登竜門」という位置付けになるだろう。
一方で、テクニカルエンジニアを生涯続ける人もいる。彼らは、まさに職人というべく深い専門知識とこだわりを持っている。テクニカルエンジニアとして特定の要素技術の道を極めたいという場合は、1つのことをやり遂げる心の強さを持った人が向いているだろう。
| 筆者プロフィール | ||
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