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本田技研工業を支える「品質解析技術エンジニア」

ソフトウェアやハードウェアに限らず「モノ作り」において最も重要とされる「品質」。本田技研工業は2002年に「品質改革センター」を設立し、自動車の安全性と信頼性を確保する「品質」の向上に取り組んできた。世界最高水準の安全性と信頼性を支える「品質解析技術エンジニア」とは、どのような職種なのか、求められるスキルは?

  エンジニアとしての解析・判断力が
より高品質な自動車開発に直結する魅力

 自動車の「品質」、それは安全性と信頼性を確保するための重要なファクターである。本田技研工業では品質を2つの側面でとらえ、日々、その維持・改善・向上に取り組んでいる。

 2つの品質とは「自動車の製造工程における出荷品質」と、実際にユーザーの手元に届けられてからの「市場での品質」である。厳しい出荷検査をクリアした自動車でも実際にユーザーに届けられた後に気象条件や路面の状況など、実使用下の状況によって思いがけぬトラブルが発生することもある。「品質解析技術エンジニア」とは、実際の現場で発生した「市場での品質」の不具合について技術的な視点から仮説を立てて原因を検証・追究し、その結果を研究開発や製造工程へとフィードバックするエンジニアである。

本田技研工業 品質改革センター合同解析室室長 大浦秀二氏

 例えば「運転中におかしな音が聞こえてくる」といった問題がユーザーから販売店に持ち込まれたとする。この不具合に対して、原因と考えられるエンジン関連部品やサスペンションなどの部品について「設計基準どおりに作られているか」「製造ラインで不純物が混じり込むなどの問題はないか」、さらに実際の使用状況を考えて「設計そのものを変更する必要はないのか」といったことを1つ1つ解析していく。

 テスト用の自動車に問題とされる部品を実際に装着して、条件を変えながらの再現テストなども繰り返す。その結果、設計基準に問題があるとすれば研究所のエンジニア、製造工程に問題がある場合には生産工場や部品サプライヤのエンジニアと一緒になって対策を検討していく。

 問題の解析結果から「部品製造工程を変更する」「部品の形状を変更する」といった決断を迫られるときもある。部品サプライヤの製造ラインの変更を要求する場合には、技術と解析力に裏打ちされた力強い交渉力も求められる。また、部品の仕様を変更するということは、同じ車種でも「従来とは違ったクルマ」が市場に出荷されるということになる。

 品質解析技術エンジニアを統括する品質改革センター合同解析室室長の大浦秀二氏は「人の命を預かる乗り物だけに、われわれの判断が重要になる。『部品を変える』と決定すれば、ラインでは新しい部品を搭載した自動車が作られていく。それだけ責任の重い仕事なのです」と語る。自分自身の解析と原因究明の結果が、より優れた自動車の開発に直結する「やりがい」を体感できるが、同時に非常に大きな責任も伴う。自分自身のスキルや技量、経験が「Hondaの自動車」を変えていく。それが品質解析技術エンジニアの仕事なのである。

  自ら考え判断し行動する能力が
「世界のHonda」の品質を改革する原動力に

 品質解析技術エンジニアに求められるスキルとはどのようなものだろうか。大浦氏は「自ら考え、判断し行動する能力」といい切る。これは多くのITエンジニアに求められる能力、思考体系と共通している。「中途採用のエンジニアの多くは、自動部品やエンジンが専門というわけではありません。それでもこちらは『自分はこう考えている』という原因解析における意見を求めます。エンジニアの意見、考え方こそが大切で、裏を返せばそこからしか解決策は見いだせないこともある。自分で考える力こそ品質解析技術エンジニアにとって必要な素養なのです」(大浦氏)

 大浦氏が「自ら考え、判断し行動する能力」にこだわる理由はほかにもある。それは最終的には新車種の開発にも参画するようなエンジニアへと育ってほしいという思いである。「新車種の開発は開発部門が担当すると考えられていますが、Hondaは違います。デザイナーが描いた新車種の絵を見て『この形状を出す金型を作るのに必要な技術は』など『実際の現場ではどう作るか』を重視して関連部門がプロジェクトチームとなって動きます」(大浦氏)

 自ら技術力を高め経験を積んでいくことで、最終的には新車種開発のプロジェクトチームへ参画や全社的な品質レベルの向上にも貢献できるようになるチャンスが広がる。「Hondaは世界に15カ所の拠点を持っています。品質には国内も海外もない。気候や環境の異なる世界各国での問題を品質改革センターで一元管理し、最終的には『オールHondaの品質』をすべて管理するところまで発展させていく。そんな気概を持ったエンジニアが必要なのです」(大浦氏)

 ところで、本田技研工業では品質解析技術エンジニアを広く募集している。常に「新しい風」を取り込み続けている企業文化だけに、自動車部品やエンジンなどの研究開発に携わったエンジニアだけでなく、ハードウェアと密接に関連したITエンジニア、電装部品や半導体の開発を経験したITエンジニア、大学や専門学校で電装や機械工学を勉強したITエンジニアであれば、その経験を生かせる可能性は十分にある。

 開発系のITエンジニアの中には、自らの仕事が最終製品にどう組み込まれているのか見えてこないという「距離感」を感じている人も多いだろう。大きなスキルチェンジ、キャリアチェンジが必要となるが、「世界のHonda」を支えるエンジニアとなれるチャンスはまたとないかもしれない。チャレンジする価値は十分にあるはずだ。

新たに発生した問題をゼロから検証し解決する
品質の高い自動車を開発する達成感が仕事のだいご味

 本田技研工業の「品質」を支える品質解析技術エンジニア。現場で活躍するエンジニアは実際にどのような業務を担当するのだろうか。品質改革センター・四輪品質改革部 合同解析室の指導員である米倉一学氏は、2004年2月から品質解析技術エンジニアとして活躍している。
本田技研工業 品質改革センター・四輪品質改革部 合同解析室 指導員 米倉一学氏


 米倉氏は品質解析技術エンジニアの難しさについて「持ち込まれる問題は毎回『初めて』のこと。解決策をゼロから探っていかなくてはならないところです」と語る。

 確かに、以前にも発生した問題であったり、解決策がノウハウとして共有されている問題であれば、その時点で解決されているため品質解析技術エンジニアの出番はない。

 「なぜ問題が起きているのか、その原因が分からない」からこそ、原因の解析と対策が必要となるのだ。「品質解析技術エンジニアは原則的に持ち込まれた問題が解決できるまで担当する『完結型』です。最初は『この部品はどこで使われているのか』というレベルであっても、最終的にはプロフェッショナルにならなくてはならない。そこが厳しいですね」(米倉氏)。

 そうはいっても、次々に新しい部品が開発されるなど技術進歩の激しい世界である。知識や技術的スキル、経験を蓄積するには時間が必要だ。ベテランのエンジニアに負けないために米倉氏が工夫しているところは何か。

 「研究所、製造工場、部品サプライヤのエンジニアの人たちと常にコミュニケーションをとるようにしています。そうすることで問題が持ち込まれたときに、ちょっと分からないことを相談できるし、本格的に対策を検討するときにもスムーズに体制を構築できるのです」(米倉氏)という。

 具体的な解析の流れは、部品が持ち込まれたときに、まずはテスト用の自動車に取り付けて動かしてみる。開発用設備と同等の設備で特性を再度、検証する。耐久性を計測する場合には、テスト用の装置を自ら作り計測する。その過程を通じて、持ち込まれた問題の原因がどこにあるかを解析し、研究所や製造工程、部品サプライヤのエンジニアに正確に伝えることになる。まさに「自ら原因を考察」し、その解析のために「自ら動かなくてはならない」のだ。

 米倉氏は品質解析技術エンジニアの魅力について「達成感が味わえること」を真っ先にあげた。「問題解決策として設計基準を変更したり、部品を改良したり仕事の成果が目に見える。そこに達成感を得られるし、同時に責任も重いと感じます」(米倉氏)

募集職種詳細
求める専門分野
必要要件
勤務予定地
ENG(エンジン)制御・排気ガス制御・OBD2等の実車での制御システム部品の解析業務又は研究開発等。 自動車製造業もしくは関連業務の経験3年以上で、且つバイタリティーの有る方。
埼玉
(朝霞市)、

栃木
(芳賀町)、

静岡
(細江町)
ENG(エンジン)設計開発。 自動車、機械、電気・電子工学の知識を有した設計開発経験者。
ENG部品設計開発。
機械部品設計開発。
変速機(MT、AT、CVT)設計開発。
変速機部品設計開発。
機械部品設計開発。
サスペンション、ステアリング、ブレーキ等自動車足廻り部品設計
開発。自動車開発(足廻り系)
機械部品設計開発経験。
化学分析(FT-IR、GC-MS、LC-MS、NMR、TG-DTA、CE、ICP-AES等) 化学又は薬学の知識を有した分析等の実務経験者。
自動車内装、外装部品設計開発。 自動車、機械、電気・電子工学の知識を有した設計開発経験者。
自動車開発経験者(車体系)
機械部品設計開発。
市場品質情報(国内、海外)分析・データ解析・情報入力および解析進捗管理。 情報・経営工学の知識を有した情報処理実務経験者。コンピュータ操作、アプリケーションソフト(Office他)に精通している方。
鉄鋼材料・鉄鋼材料研究および品質解析。 鉄鋼材料の知識を有した分析等の実務経験者。
電装(電子・電気)部品開発。自動車電装部品開発。電気回路(ハード)・ソフトウェア設計開発。 自動車、機械、電気・電子工学の知識を有した設計開発経験者。

中途採用募集
■応募
郵送での履歴書送付は受付けておりません、
本田技研工業のWebサイトからご応募ください。

書類選考の結果は、誠に勝手ながら合否を問わず電子メールでご連絡をさしあげますので、ご了承くださいますようお願いいたします。

※ご応募いただいたデータは返却できませんのでご了承ください。
※複数回・複数職種のご応募はご遠慮ください。
※応募の秘密は厳守いたします。

■中途採用募集に関するお問い合わせ先 (電子メールのみで受付)
本田技研工業株式会社
人事部 人事ブロック 中途採用事務局
career@hondamail.jp

※事前に中途採用Q&Aをご確認のうえ、お問い合わせください。
※ご質問の内容によっては返信・返答できない場合がございます。

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注目企業インタビューIndex

本田技研工業
企画:アイティメディア 営業局
制作:
@IT 編集部
掲載内容有効期限:2005年11月30日

会社情報
■会社名
本田技研工業株式会社

■本社所在地
東京都港区南青山2-1-1

■代表者
取締役社長 福井威夫

■設立年月
1948年(昭和23年)9月

■資本金
860億円(2005年3月末現在)

■主要製品
二輪車、四輪車、汎用製品

採用情報
■募集職種
・品質保証(二輪・四輪・汎用製品)
・品質技術解析(ENG制御システム)
・品質技術解析(ENG解析)
・品質技術解析(MISS解析)
・品質技術解析(足廻り解析)
・品質技術解析(化学分析)
・品質技術解析(車体解析)
・品質技術解析(情報分析)
・品質技術解析(鉄鋼材料)
・品質技術解析(電装解析)

■給与/待遇  
経験・能力・年齢を考慮の上、当社規定により支給
賞与年2回(2004年度実績 6.55ヶ月)
健康保険、雇用保険、厚生年金保険完備
寮・社宅制度あり(当社規定により入居可)
住宅手当、家族手当、通勤手当 他、各種手当あり
月給
〜23万4000円 25歳大卒者実績(手当除く)
〜25万4000円 29歳大卒者実績(手当除く)
〜31万8000円 33歳大卒者実績(手当除く)

■勤務地
埼玉(朝霞市)
栃木(芳賀町)
静岡(細江町)

■勤務時間
勤務地によって異なります(標準労働時間8時間)

■休日・休暇
週休2日制、5月・8月・年末年始休暇、(年間休日121日)
有給休暇、慶弔休暇、特別休暇

■応募   
郵送での履歴書送付は受付けておりません、
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