転職を考える人たちが抱える悩みはさまざまだが、とりわけエンジニアの方であれば、「時間が取れない中で、希望に合う企業を探せない」という人は多いだろう。そんな方々に有効なのが、転職サイトの活用だ。もちろん、ただ転職サイトを眺めているだけでは本当に必要な情報は収集できない。大手転職サイト『毎日キャリアナビ』の編集長や制作・営業担当者に、「転職サイトから、いかに自分に必要な情報を読み取るか」という転職成功ノウハウについて語ってもらった。 |
■「こんなはずでは……」 に陥らない転職法
毎日キャリアナビ編集長・矢作氏 IT業界では依然として求職者の売り手市場が続いていて、特殊なケースを除けば、スキルや職歴にかかわらず「転職」自体はできる状況にあります。特に技術職は転職希望者が多いが、『毎日キャリアナビ』では、求人案件数も伸び続けています。
実際、エンジニアのうち転職経験者は5割弱いる(図1)。またエンジニア全体では、未定だが、近い将来転職を考えている人も含めると、4割以上が「転職を考えている」(図2)。
図1 @IT自分戦略研究所の2005年春に行った読者調査によれば、全体の52.6%が転職経験がある |
図2 図1と同じ調査で、全エンジニアのうち4割以上の人が近い将来の転職を考えている(未定だが、近い将来転職を考えている人を含めて) |
――転職希望者は、何か目的があるからこそ転職したいのであって、決して「どこでもいい」というわけではない。こうしたニーズに応えるため、実際に企業を取材している立場ではどう工夫しているのでしょうか。
毎日キャリアナビ 編集長 矢作氏 |
毎日キャリアナビ制作担当・竹田氏 第1には、単なる「広告」にならないように、取材時には求人側の本音をできるだけ引き出すようにしています。企業でも、本当に採用したい人物像がしっかり定まっているとは限りません。その企業にとって、本当に必要とされる人材像を明確に導き出し、互いの希望像を見極めやすくすることも、制作担当の役割だと考えています。
毎日キャリアナビ制作担当・浦野氏 転職してみて、「こんなはずではなかった」というケースは、企業と求職者双方がそれぞれのニーズをきっちりと整理・把握できていないために起こるのだと思います。
例えば、企業への取材時に、初めに希望人材像を聞くと、実に多くの企業が同一のイメージで語られます。でも、じっくり取材を進めると、経験よりも向上意欲が重要であると考えていたり、必ずしも高スキルでなくても、十分成長できる教育体制を整えていたりと、その企業ならではの採用ターゲット像が浮き彫りになってきます。
転職希望者には「未経験だから」「経験不足だから」と躊躇(ちゅうちょ)したり、悩んだりする方も多い。私たちは「この企業が本当に必要としている人材とは?」の答えをしっかり伝えることが何より大切だと認識しています。また、それを実践することで実際にミスマッチが防げていることも多いのです。ですから採用情報にある、共感・共有できるキーフレーズを、ぜひ見つけてほしいですね。
■企業のホンネは、まず画面タイトルで探れ!
矢作氏 毎日キャリアナビでは、仕事内容や応募資格には特に記事ボリュームを多くして、求職者が、転職後の自分の姿まで描きやすいように配慮しています。PR的な要素は極力排除し、その企業にあるナマの空気をできるだけ伝えられるように、画像や項目にも工夫を凝らしているので、1件1件丁寧に見ていけば、自分に合った企業や仕事が必ず見つかると思います。
――とはいえ、転職意欲が高くても数多くの案件すべてを吟味するのは難しい。効果的な情報収集のコツはありますか。
毎日キャリアナビ 制作担当 竹田氏 |
竹田氏 毎日キャリアナビであれば、まずは企業情報画面や職種情報画面のタイトルにある「一言PR」を見比べていくのは有効ですね。「この企業の一番のウリは何か」「この仕事に転職したらどんなあなたになれるのか」を、一言で分かりやすく表していますから。
浦野氏 技術力を磨ける環境、上流工程への職種シフト、待遇・人間関係など、求職者が転職先に期待するポイントも多種多様です。画面タイトルや見出し部分では、よく「創意工夫の精神で自社開発商品を支えるJavaプログラマ」とか、「海外拠点も展開し、常に新しい技術に取り組む会社」「いまよりも1一年先のあなたに期待しています」など、希望人材像や企業の特徴、採用方針を分かりやすく記載しています。まずはタイトルをチェックし、次に具体的な企業研究、仕事理解のために情報を読み進める、というのが情報収集のコツですね。
■「未経験可」に隠された真実とは?
――例えば、エンジニアの募集では「未経験可」の案件をよく見受けますが、営業の立場から見て、企業の採用ポイントの実際はどうでしょうか。
毎日キャリアナビ営業担当・江口氏 マッチング要素が多様なうえに、売り手市場の中でもとりわけ求職者と求人数のギャップが大きいのがIT系のエンジニアで、各社とも人材確保には大変苦慮されており、ただ求人広告を出すだけではなく、試行錯誤しながら、さまざま努力をされていますね。
毎日キャリアナビ営業担当・飯島氏 人材確保が難しい市場でも採用努力を重ねている企業の対策としては、大きく2つあります。
1つは給与設定の見直しを含め待遇面での「即戦力」優遇、もう1つが社内環境の見直しや教育体制の充実を図りながら、経験やスキルよりもポテンシャルを重視し、より多くの応募者と会って、その可能性を見極め入社後の成長に期待する「育成型」採用です。
「未経験者可」は、そういった前向きな採用努力のサインであるケースも多く、優良案件がたくさんあります。
竹田氏 「未経験者可」案件が多くあれば、転職希望者はチャレンジ意欲がわく半面、「誰でもいいのか」「誰でもできる仕事だけさせられるのか」などの不安も持たれるでしょう。でも、じっくり企業を取材していて、真摯な採用姿勢に触れることが多いのは確かです。
浦野氏 募集要項に合致しているかどうかだけでなく、入社した後から将来に対して、その求人案件からどんな付加価値を見いだせるかを想定し、これだと思ったら、どんどんアクションを起こしてほしいですね。
■自分では意外に気付かない適職
矢作氏 毎日キャリアナビでは、自分に合った仕事が直感的に判断できるよう、情報掲載に配慮して運営しているが、ベストな転職を考えるならば、求職者の方にもより積極的なアクションを期待したいですね。掲載されている情報だけで選ぶのではなく、実際にその企業に足を運んで自分の目で確かめてくるぐらいの気概があると、忙しい中でも転職は成功します。
毎日キャリアナビ営業企画担当・羽田氏 毎日キャリアナビでは、よりよい転職活動が行える多彩なサービスを用意しています。まずは自分のキャリアの棚卸しから仕事適性をきちんと把握するための、本格適性診断や適職発見サービスなどをどんどん利用してもらって、前向きな転職姿勢をキープしていただけるといいですね。
毎日キャリアナビシステム開発担当・永井氏 多忙な日常の中でも最適な仕事が見つけられるサービスも用意しています。希望条件・経歴と仕事適性から、それぞれベストな求人情報をメールで届ける「転職マッチメール」などは、改良を重ねながら、1人1人に合った情報を厳選して提供できるようになっています。希望条件から新着情報だけを届ける「新着お届け便」など、メールサービスは非常に充実しており、利用者も多いです。
羽田氏 特に忙しいエンジニアの方にお薦めしたいのは「スカウト」。匿名でプロフィールを公開すると、興味を持った企業からアプローチされるサービスです。毎日キャリアナビでは、経歴や自己PRだけでなく、「本格適性診断」の診断結果や、技術者の実務スキルを提示できる「スキルシート」なども公開できるため、企業から多角的に評価してもらうことができます。企業も積極的に利用しており、今後ますます利用する転職希望者は増えていくでしょうね。
矢作氏 「スカウトメール」は3種類あって、企業が1人1人にアプローチする「スカウト」、特定の条件を満たした複数の方にアプローチする「Web DM」、画像や詳細情報も添付してマッチング精度がさらにアップした「特別スカウト」となっています。アプローチの内容が明確なので、メールの種類とメッセージによって、転職希望者は効率的な情報収集や、スピーディな転職活動ができます。自分では見つけられなかったけれど、企業側がマッチしていると判断してくれたことで、意外な適職に合う出合えたというケースも、「スカウトメール」では多くあります。
■転職成功をカバーするもの
忙しい、情報収集の時間がない。こう嘆く転職希望者に、矢作氏は「自分の目で確かめる情報収集が最も大切」という。
矢作氏 よく「社員を大切にしない会社を事前に見極めるには、どうすればいいでしょうか」という質問がくるけれど、それはやはり自分の目で確かめてみるのが一番。例えば、「職場を見学してもよいか」と問い合わせたときに、企業が対応を渋るようであれば、選択肢としては考えにくい。積極的に活動して納得のいく答えを見つける姿勢が、何より重要です。
そうはいっても、日々の仕事に追われていて自分1人では十分な情報収集ができないエンジニアなどのために、毎日キャリアナビでは、転職すべきかどうかの判断材料の提供から、内定獲得までのあらゆる転職成功プロセスを、次のような、きめの細かいサービスでバックアップしてくれる。
「企業と転職者がWin−Winの関係を築ける転職サイト」を自負する毎日キャリアナビならではのサービスだ(表1)。
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表1 毎日キャリアナビで用意されている各種サービス一覧 |
現在、転職を考えていなくても、「本格適性診断」を受検してみたり、「スカウトメール」を受け取ったりすることで、スキルアップやキャリアチェンジのきっかけとなる可能性は大きい。転職希望者はもちろん、そうでないエンジニアにとっても有益な「仕事と自分の再発見」サイトだ。ぜひアクセスしていただきたい。
毎日コミュニケーションズ
企画:アイティメディア営業局
制作:@IT編集部
掲載内容有効期限:2005年11月26日
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