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コンサルティング会社大手のアクセンチュアが、ITアーキテクトを募集している。技術志向のITエンジニアの注目を集めているITアーキテクトという職種だが、アクセンチュアが求めるITアーキテクトは単なる“技術者”ではない。持っている技術や知識を応用し、顧客価値を向上させる、より高度な「ITアーキテクト」を必要としているのだ。

注目を集めるITアーキテクト

 「ITアーキテクト」といえば、技術好きのITエンジニアのあこがれともいえる職業として3〜4年前から注目されるようになった。「米国では10年以上も前から、“技術分野の責任者”としてITアーキテクトの専門性を尊重してきました。当時外資系のシステムインテグレータ(SIer)にいた私はその職種に衝撃を受け、『ITアーキテクトになりたい』と思って技術を究めてきました」と語るのは、アクセンチュア シニア・マネジャーの小野沢博文氏だ。

アクセンチュア シニア・マネジャーの小野沢博文氏

 小野沢氏は、CORBAやCOM+など分散オブジェクト分野で「知らない人はいない」といわれるほどの技術者だ。国内大手SIerを皮切りに、外資系SIerや、EAIベンダの技術コンサルタントを経験し、最近はWebサービスやSOA(Service Oriented Architecture)も守備範囲とする。その幅広い技術知識と開発経験をベースに、ITアーキテクトとしてアクセンチュアのプロジェクトをけん引する日々を送る。

 「少し前までIT業界のキャリアパスといえば、プログラマからチームリーダーへ、そしてマネージャへと管理職の道を登るのが一般的でした。この道筋の中に、“技術全般の責任者”として登場した新しい職種がITアーキテクトですが、技術力だけあればITアーキテクトになれるわけではありません。もっといえば『技術知識だけのITアーキテクトはいらない』のです」(小野沢氏)

技術力だけのITアーキテクトは不要

 一見とても厳しいコメントだが、小野沢氏の真意は次の言葉にある。「ITアーキテクトには2つの資質が必要です。1つは物事の本質を見抜く力、もう1つは、顧客企業のビジネスバリューを高めるために、技術を正しく評価・応用する力です。技術の世界だけに閉じこもるのは研究者であり、ITアーキテクトではありません」

 物事の本質を見極めるとは、流行のITキーワードに惑わされないということ。いま主流の開発技術/方法論について知識を深めることは必要だが、それが単なる“知識”で終わっては実践では使えない。

 「20代のエンジニアにとって、分散環境など当たり前という感覚でしょうが、私がITエンジニアとして出発したころは、中央集中型のアーキテクチャが一般的でした。ではなぜ、分散環境が当たり前となったのでしょうか」

 「その背景には、どのようなビジネスニーズがあったのでしょう? 視点をほんのちょっと変えるだけで、どうしてこの技術を解決するために登場したのかが分かります。こうして本質を見極める経験が、具体的なシステム設計や提案に生きてくるのです」と小野沢氏は語る。「実は私自身は、詳細なキャリアプランを考えていたわけではありません。一番興味・関心がある技術について究めたいと思い、それがITアーキテクトという職種につながったのです。ですから回り道も多かった。偉そうなことはいえないですし、反省することも多いのですが、とにかくこれまでの経験や知識にとらわれず、“本質を見る”ことが、いい仕事につながると思います」(小野沢氏)

ITアーキテクトは総合的な技術コンサルタント

 もう1つの「顧客のビジネスバリューを向上させるための応用力」とはどういうことだろうか。

 実はアクセンチュアのITアーキテクトは、「プロジェクトの技術責任者」に特化しているわけではない。同社の戦略コンサルタントや業務コンサルタントと共に顧客企業への提案にかかわり、開発、納品、運用に至るプロジェクトの全工程を進めていく役割を持つ。

 自分の興味・関心分野を深追いするのではなく、「数ある技術の中から、顧客の要件を満たす最適な技術を提案する」ことが求められるのだ。知識だけではなく、調査や情報収集、評価など、あらゆるスキルを総動員し、最適な技術を提案・設計するわけだ。

 「アクセンチュアのITアーキテクトは、技術者であると同時にコンサルタントとして活動します。ですので、技術者だから技術知識だけがあればいい、というわけにはいかないのです。技術に軸足を置いたコンサルタントとして、豊富な技術知識や開発経験をベースに、コンサルタントに求められる論理構成力や分析力を駆使して、提案・設計する。それがアクセンチュアのITアーキテクトです」(小野沢氏)

 小野沢氏がアクセンチュアに入社したのは2004年の6月だが、こうしたアクセンチュアの文化に、少なからぬショックを受けたそうだ。

 まず、これまで技術知識を基に個人プレーが中心だった業務が、チームの中で協力し合いながら提案する、というスタイルに変わった。これまであまりかかわりがなかった戦略コンサルタントと一緒に提案するようになり、「コンサルタント」として顧客先を訪問するようになった。

 入社したばかりのころは、「技術検証時に自分の知っている技術項目だけを載せ、注意を受けたこともありました」(小野沢氏)という。「考えてみれば当然で、顧客は自分が求める要件を満たす技術について検証を求めているわけです。戦略コンサルタントの方に『こういうときはミッシーで考えた方がいい』といわれ、初めてMECE(Mutually Exclusive Collectively Exhaustive:漏れも重複もない状態)という言葉に触れました。それ以来、ロジカルシンキングやプレゼンテーション技術といった分野もひたすら勉強しました」(同)という。

 20代のエンジニアの場合、開発経験や技術知識は豊富だが、こうした論理思考に触れる機会は圧倒的に少ない。だが実際のビジネスでは、技術知識や経験が豊富であっても、『顧客の求める要件』を満たす技術なり、アーキテクチャなりを提案する必要がある。そこで求められるのは技術の本質を見極める力であり、持てる知識やノウハウを応用して顧客の期待に応える応用力。

 「もし必要とあれば、社内には論理力や提案力を鍛える環境が整っています。技術知識が高く、価値あるITアーキテクトになりたいと希望しているITエンジニアにとって、アクセンチュアほどいい環境はないでしょう」と小野沢氏は太鼓判を押す。

仕事の付加価値を上げる充実した方法論

 アクセンチュアのITアーキテクトはどのように仕事を進めるのか。ここで出てくるのが「Accenture Delivery Suite(ADS)」というアクセンチュア独自の方法論の集大成だ(図参照)。

図 「Accenture Delivery Suite(ADS)」というアクセンチュア独自の方法論の集大成。計画から開発、運用までのプロセス、成果物を定義している方法論「Accenture Delivery Methods(ADM)」、検証済みの開発ツール「Accenture Delivery Tools(ADT)」、そして標準アーキテクチャ「Accenture Delivery Architecture(ADA)」

 最後の標準アーキテクチャ「Accenture Delivery Architecture」には、J2EEベースの「GRNDS」、.NETフレームワークのアーキテクチャ「ACA.NET」の2つがあり、GRNDSは近々、AOPや最新のJava技術を取り込んで、「ADS for Java」としてバージョンアップする予定だ。さらに、SOA、ポータル、パッケージなどさまざまなアプリケーション開発においけるスタイルやパターンが用意されている。

 これらの方法論やツール、アーキテクチャフレームワークを使うことで、成果物の品質が保たれるのはもちろん、ITアーキテクトが「付加価値の高い作業」に注力する余地も生まれる。例えば、毎回繰り返し発生する作業を省くことで、顧客に特化した技術要件の検証・評価工程に注力できるようになり、より顧客ニーズに応えるソリューション提供が可能になるだろう。

 また同社のITアーキテクト/コンサルタントは、アクセンチュアのグローバルテクノロジーコンサルティングに所属することになるが、その中では「インフラ系」「アーキテクチャ系」などの分野から1つの専門領域(ドメイン)を選び、属することが求められている。実際の活動では、各専門領域のアーキテクトが相互連携しながらプロジェクトを進めることになる。これまでの経験を踏まえて、まずはドメインの要素技術をじっくり習得してから、別の領域に進むことも可能だという。

 「ITを構成する要素技術を奥深く極めていく技術者は、いままでも、そしてこれからも必要とされる存在です。そしてもう1つ、これから求められる分野として、要素技術を顧客価値向上のために応用していくスキルが注目されています。こうした応用力を持って、お客様のビジネスに深く切り込んでいくことが、アクセンチュアのITアーキテクトの醍醐味といえるでしょう」(小野沢氏)

「年齢に見合う経験は?」、バランス感が採用のポイント

アクセンチュア 人材採用部 スペシャリスト 瀧澤明良氏

 採用時のポイントになるのは、年齢に見合った経験があるかどうかです。20代であれば開発経験だけでもいいですが、30代ならばやはりマネジメント経験があってほしい。また20代といえど、単なるチームの一員にとどまるのではなく、インフラを設計したり、フレームワークの設計・構築に携わっていればプラスになります。技術的にいえば、J2EEや.NET経験のほか、セキュリティ技術の評価やセキュリティポリシーの設計、ネットワークインフラの構築など、全体の枠組みを設計または構築した経験を重視します。

 また、当社のITアーキテクトは「コンサルタント」ですので、技術知識を追求するだけでは不十分です。やはり、提案力や論理力など、コンサルタントのノウハウも求められる。そのため、“ITエンジニア”ではなく、「コンサルタント」という自覚を育てていただきたいと思っています。コンサルタントに必要なスキルは、仕事の現場でも、また社内のツールやラーニングシステムでも学べるので心配はいりません。

 ただ、自分で率先して動く“セルフスターター”でないと、何も得られない可能性があります。ただし、その分やりがいはありますし、ITアーキテクトとしての市場価値も上がると思います。ITアーキテクトの志望者に、こうした環境を与えられるのはアクセンチュアだけでしょう。


グローバル・テクノロジー・コンサルティング 先輩社員からのメッセージ
「運用」を究めなければ、お客様にとって本当の価値は出ない。 そこから真に機能するアーキテクチャーを追究していきます。

初仕事は、当時はまだ現在ほど一般的ではなかったXML技術を用いた情報配信の実験的なシステム構築でした。アクセンチュアにとってもXMLを使った業務システム構築は、まだ実績が少なかった時代です。W3Cのサイトやメーリングリストなどを活用しながら情報を収集し、XMLが生み出すビジネスバリューを調査・検証していきました……

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「セキュリティ」の経験を武器に、コンサルタントに挑戦。 確かな答えのないインフラ構築に、必死で知恵を絞る毎日。

アクセンチュアに入社したのは2003年の8月。それまではSIベンダーに6年間勤務しました。前半の3年ほどは主にVB系のシステム開発を経験。後半は情報セキュリティ担当として、セキュリティポリシーの策定から設計書のレビュー、さらにはお客様へのトレーニングやセミナー講師など、セキュリティに関するさまざまな案件を手がけました……

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グローバル・テクノロジー・コンサルティング キャリアセミナー

■開催日程
2006年5月28日(日) 時間:13:30〜14:30

■講演テーマ
【グローバル・テクノロジー・コンサルティングとは】
 ※講演後、希望者には面接を実施させて頂きます。

■対象者
テクノロジーを軸足においたコンサルタントになりたい方。
 ※参加していただくには事前に書類審査がございます。
職務経歴書・履歴書をEメールでお送りください。送付先はこちらまで
ご参加頂く方にセミナー会場をお知らせいたします。(都内)

■申込締め切り日

2006年5月25日(木)

ITコンサルタント/アーキテクト 募集要項
■職務内容
長期的な経営戦略とIT環境の変化を踏まえた情報戦略立案。
先進的なテクノロジーを応用し、顧客・インダストリーのニーズに適応させたソリューションを提供。
・ITアーキテクチャのプランニングから個々のアプリケーションに最適なITアーキテクチャの設計/構築
・ネットワーク、セキュリティ、ミドルウェア等の技術を応用した提案/技術コンサルティング

経験・資格
大卒以上35歳位まで。システム開発/ITコンサルティング経験が3年以上ある方。 特に以下の経験がありその道のリーダーシップが取れる方優遇。
* 要英語力
・EAI製品を用いたソリューションの提案/導入
・Portalを用いたソリューションの設計/開発
・XML Web Service(.Net等)に基づく設計/開発
・J2EEまたは.Netを用いたアーキテクチャフレームワークの設計・構築
・セキュリティポリシー策定、セキュリティ基盤設計/構築
・ITインフラストラクチャーの計画/設計

■応募方法
・インターネットでの応募を希望される方
  応募フォーム をご利用ください。
・郵送・Eメールでの応募を希望される方
  履歴書(希望職種明記)・職務経歴書を以下の宛先までお送りください。


■お問い合わせ・応募宛先

アクセンチュア株式会社 人材採用部 インターネットJP/EH係
〒107-8672 東京都港区赤坂 8-5-26 赤坂DSビル西館
TEL: 03-5771-9459
Eメール送付先はこちらまで


注目企業インタビューIndex


アクセンチュア
企画:アイティメディア 営業本部
制作:@IT 編集部

掲載内容有効期限:2006年5月15日

会社情報
■会社名:アクセンチュア株式会社 (Accenture Japan Ltd)
■創業:1989年
■設立:1995年12月
■従業員数:約2,500名
■代表取締役:程 近智
■本社所在地:
東京都港区赤坂1-11-44 赤坂インターシティ
■事業内容:
経営コンサルティング、テクノロジー・サービス、アウトソーシング・サービス

■アクセンチュア(グローバル・グループ)
会長:ジョー・W・フォーハンド (Joe W. Forehand)
最高経営責任者:ウィリアム・D・グリーン(William D. Green)
設立:1989年
(1954年、ゼネラル・エレクトリック社に対し、コンピューターをビジネスに初めて導入したことによりコンサルティング業務を開始。)
拠点数:世界48カ国 110カ所以上
従業員数:129,000名以上
売上高:155億5,000万米ドル(2005年8月期)
キャリア採用情報
アクセンチュアでは、コンサルティング経験者はもちろん、各業界、各専門分野での職務経験をお持ちの方にも広く門戸を開いています。

コンサルティング手法や業績評価制度などが、すべて世界中で同一方針のもとに運営され、人的ネットワーク、情報技術、方法論、コンサルティング事例についてのデータベースなども国際的規模で整っており、意欲と実力のある人にとって最高の環境を提供できると自負しています。アクセンチュアの一員になることは、各ローカル・オフィスのメンバーになるだけでなく、グローバルな当社のメンバーになることを意味します。それは、世界のどこでも通用する高品質のサービスを提供できるプロフェッショナルに、自らを育て上げる可能性を獲得したということなのです。

アクセンチュアでは、前職でのキャリアに応じた、クオリティの高いトレーニングプログラムを用意しています。また、グローバルで統一された評価制度によって、自分がめざす到達点、及びそれに対して現在どのくらいの位置にいるのか、自分に不足している点はなにか、などが明確にわかるしくみになっています。これは企業を離れた自分の「市場価値」がわかるということでもあります。

グローバル・テクノロジー・コンサルティング
募集要項

IT コンサルタント/アーキテクト

■職務内容
長期的な経営戦略とIT環境の変化を踏まえた情報戦略の立案や、先進的なテクノロジーを応用し、顧客・インダストリーそれぞれのニーズに適応させたソリューションを提供します。

・ITアーキテクチャのプランニングから個々のアプリケーションに最適なITアーキテクチャの設計/構築
・ネットワーク、セキュリティ、ミドルウェア等の技術を応用した提案/技術コンサルティング

■経験・資格
大卒以上35歳位まで。システム開発/ITコンサルティング経験が3年以上ある方。 特に以下の経験がありその道のリーダーシップが取れる方優遇。* 要英語力

・EAI製品を用いたソリューションの提案/導入
・Portalを用いたソリューションの設計/開発
・XML Web Service(.Net等)に基づく設計/開発
・J2EEまたは.Netを用いたアーキテクチャフレームワークの設計・構築
・セキュリティポリシー策定、セキュリティ基盤設計/構築
・ITインフラストラクチャーの計画/設計

さらに詳細は経験者採用−テクノロジー(グローバル・テクノロジー・コンサルティング)
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