目には見えにくい「技術開発」という分野。しかし技術が好きだからこそ、ユーザーの求める機能を実現することができる。優れた技術を用いて実体のある商品を提供し、その素晴らしさをユーザーに訴えかけたい――技術者のこうした思いを満たすのが、松下電器産業のR&D部門だ。 |
形のない“技術”だからこそユーザーや商品を身近に感じたい
「形に見えて、ユーザーをもっと身近に感じることができる仕事がしたかった。これが松下電器産業に転職を決めた最大の理由です」と、松下電器産業 プラットフォーム開発センター 主任技師の田辺直久氏は語る。
松下電器産業 プラットフォーム開発センター 主任技師 田辺直久氏 |
大学院修了後、田辺氏が入社したのは大手通信会社の研究所。Linuxをベースにしたデータセンター向けインフラの研究開発に従事していたが、「ユーザーや商品が目に見えない」というところにジレンマを感じていたという。
もともと情報技術という分野、特にOSやネットワークなどは目に見えにくいものだ。そういった分野では、技術者はどんなところにやりがいを求めるのか。大きく分けて2つある。1つは「大きなインフラやシステムを作りたい」というもので、もう1つは「実体を持つ『商品』を作りたい」というもの。田辺氏は後者の方だった。
そこでメーカー系を中心に転職活動を開始し、最終的に松下電器産業を転職先に選んだ。かねてよりネット家電には興味があった。「モノづくり」の精神を大切にしているところに魅力を感じ、2004年4月に入社。関東を離れ、大阪での勤務となったが、「社内には関西特有のオープンマインドがあり、新しい職場にもすぐになじむことができました」(田辺氏)という。
未来の夢を実現する松下電器産業が誇る技術力
大手通信会社から家電メーカーへ。転職後も前職の経験を生かし、Linuxをベースにしたネットワーク機能の研究開発に携わっているという。大きく見るとテーマは同じでも、その成果が生かされる場が「データセンター」か「家電商品」かという違いがある。この違いは非常に大きい。
例えばLinux搭載の携帯電話にしても、コンピュータをまるで知らない一般ユーザーが不自由なく使えるような堅牢性を実現しなければならない。PCのように冷却ファンが必要な高速CPUを搭載することができない携帯電話用の低速CPUという制約下で、例えば普通なら数十秒かかる起動時間を、数秒以内に収めなければならないという要件もある。高機能な商品を誰でも簡単に扱えるようにするためには、高度な技術力が求められる。このケースでいえば、低速CPUで迅速に起動できるようなLinux OSのチューニング技術が必要になる。さらに、TCP/IP処理の高速化のため、ソフトウェア・ハードウェアの協調を考慮した設計も行っている。「使いやすい生活用品」は、最新かつ高度な技術があってこそ実現するのだ。
現在、田辺氏が開発しているのは「成長する家電」。AV機器や家電製品同士がつながり、それぞれが持つ機能を検索して、あたかも自分の機能の1つであるかのように扱える。そのために共通して利用できるプラットフォームやネットワークドライバを開発しているという。
「一例を挙げると、デジタル放送コンテンツのコード変換です。例えば、古い機器では対応していないコンテンツを、ネットワーク上にある新しい機器でコード変換してもらい、あたかも自分の機能として使っているようにするのです。このように、AV機器や家電を接続していくに従って、使える機能も増えていろいろなことができるようになる。これが『成長する家電』です」(田辺氏)
現場では、メインとなるAV家電のほか、携帯電話をテーマにするグループも近くにいるので、情報交換をしながら研究開発を進めることもあるそうだ。1つの商品分野だけでなく、松下電器産業やグループ会社が扱うさまざまな商品を並列に眺め、まったく新しい価値をつくり出していく。同社のスローガンである「ideas for life」は、こうした現場から生まれ、新商品となり、未来を創造していくのだという。
1ユーザーの視点から技術を極めていく
田辺氏が転職した2004年ごろは、まだネットワーク家電は“夢物語”として見られることが多かった。だが現在では、「ビエラリンク」を中心に、少しずつだが商品として家庭に普及し始めている。少し先を見越して最新技術を結集し、商品化する。これが松下電器産業の強みだ。
「家電メーカーだからこそ、高度な技術を誰もが使えるようにという使命を負っている。会議でも、『その機能があって、お客さまは何がうれしいのか』とさんざん論議します。自分も1ユーザーの目線で商品を考え、実現していくという面白みは、なかなか味わうことができないのではないでしょうか」と田辺氏は語る。
技術者はともすると技術だけを追求する傾向にあるが、ここで求められているのは「応用」だ。ユーザーインターフェイスや使い勝手の観点も取り入れながら、要素技術を結集させ、試作品を動かす瞬間は、メーカーの研究開発部門ならではの醍醐味(だいごみ)だ。
田辺氏の当面の目標は、現在開発を進めている「成長する家電」を商品化すること。将来的には、R&D部門にいる「テレビ」や「レコーダー」の各専門家をうならせる、画期的な商品を提案して実現したいという。
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松下電器産業株式会社
企画・制作:アイティメディア営業本部
掲載内容有効期限:2006年10月24日
会社概要 |
■会社名 松下電器産業株式会社 ■本社所在地 〒571-8501 大阪府門真市大字門真1006番地 ■代表取締役社長 大坪文雄 ■設立年月日 昭和10年12月(創業 大正7年3月) ■資本金 2,587億4,000万円(2006年3月31日現在) ■売上高 連結 88,943(億円) 単独 44,726(億円) (2006年3月31日現在) ■従業員数 連結 334,402名 単独 45,658名 (2006年3月31日現在) ■事業領域 部品から家庭用電子機器、電化製品、FA機器、情報通信機器、および住宅関連機器等に至るまでの生産、販売、サービスを行う総合エレクトロニクスメーカーです。 |
キャリア採用情報 |
■募集職種 システム・ソフトウエア開発 組込みソフトウエア開発 通信・ネットワーク開発 信号処理・回路技術 光学設計 半導体設計技術 機構設計 など ※上記のほかにも数多くのポジションで募集をしております。 詳細は当社キャリア採用ホームページをご覧下さい。 ■勤務地 大阪・京都・東京・神奈川をはじめ全国の各事業所 ■給与 (参考実績)2006年4月新卒初任給実績 修士卒:月給22万4000円以上 学部卒:月給20万2000円以上 ■応募 郵送での履歴書送付は受付けておりません。 松下電器産業株式会社 当社キャリア採用ホームページからご応募下さい。 ■お問合せ先 東京都港区芝公園1-1-2 松下電器産業株式会社 グループ採用センター キャリアリクルーティング室 【E-mail:career@gg.jp.panasonic.com】 |
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■東京会場 【日程】10月7日(土)、11月11日(土)、12月9日(土) 【時間】12:00〜 (11:30受付開始) ■大阪会場 【日程】10月21日(土)、11月18日(土)、12月9日(土) 【時間】12:00〜 (11:30受付開始) ※参加事業部門、場所については当社キャリア採用ホームページをご覧下さい。 |
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