今年春に入社した新人エンジニアたちも夏になるころには配属が決まり、現場へと巣立っていく。未知数の新人たち。それぞれどんな道を歩んでいくのだろうか。
文系の河又さん「一生働くために手に職を」
名刺交換をする手に若干の緊張がうかがえる。それもそのはず、インターネットウェアの河又茉莉さんは今年入社したばかりの新人だ。取材はおろか、職場以外の人間とあらたまって名刺交換をするのは初めての経験になるそうだ。
河又さんはこの4月にITエンジニアとして働き始めたところだが、ほんの数カ月前までは文系の学生だった。国文学を専攻し、天狗などが登場する中世の文学をテーマに卒論を書いた。ITエンジニアを目指した理由を聞くと「長く働きたいため、手に職があるといいと考えました」という。出産や育児などで途中にブランクが生じても専門職ならキャリアを継続できると考えたからだ。
また「文学部だと残るものがない」という焦りも抱えていた。例えば「商学部なら簿記」というように、ほかの学部なら就職につながる資格や専門知識を得ることができるが、文学部にはそれが乏しい。加えて「パソコンを使うのは好きでした」というパソコンへの親近感が後押しとなり、IT業界に目が向いた。
パソコンになじめるのなら素質としてはまずまずかもしれない。そうはいっても、パソコンを使うのとシステムの開発や運用監視をするのとでは難易度が大きく違う。さらに学生の間では「ITエンジニアというと、1日中パソコンに向かってプログラムを組む」とか「残業が多い」というネガティブなイメージがまん延しており、河又さんもITエンジニアの道に多少の不安を抱えていた。
しかしスキル不足については「文系でも大丈夫」とうたうシステム開発会社が少なくなく、「自分さえ頑張ればどうにかなるのではないか」と前向きに考えた。また「女性も増えてきているらしいし」と自分と業界の可能性に賭け、IT業界に踏み出す勇気を持つことにした。
就職活動で河又さんはIT業界ばかり10社ほど応募し、最終的には4年生の7月、現在の会社に内定した。同社に決めた理由は、雰囲気や印象の良さだという。「人間関係が崩れてしまうと怖いので、苦しいときに相談できる相手がいるかどうかが重要でした。その点、インターネットウェアは話しやすい雰囲気があるので安心できました」と話す。実際、就職面談では人事担当者と3時間も話したという。
理工系の佐藤さん「Webサイト構築をしてみたい」
河又さんと同様名刺交換で緊張した面持ちを見せつつも、学生時代の経験では対照的なのが佐藤恵介さんだ。コンピューター理工学部出身で、いうまでもなく学生時代、システム開発の基礎知識からプログラムの実戦経験までを学んできた。C言語を得意とし、英語のコミュニケーションもできる。「能ある鷹は爪を隠す」タイプなのかもしれない。口数は多くなく、取材が終わってからぽろっと「大学で先生と会話するには英語でないと通じませんでした」と打ち明けるほどだ。
学生時代の佐藤さんは「Webで何かをやりたいと考えていました」と話す。普段から多彩なWebサイトをいろいろと目にしながら、いつかWebサイト構築を手掛けたいと思い描いていた。
3年生の1月ごろから就職活動を開始し、5〜6社から現在の会社に決めた。理由は「いろいろなことができそうだから」。仕事の幅にひかれたという。現時点ではWebサイト構築に興味があるのだが、えり好みせず幅広い経験を積んでいきたいと考えている。
会社の規模が就職を決めた理由でもある。大企業は敬遠した。というのも「影響力といいますか、自分のやっている仕事を把握できるくらいの規模がいいと考えました」と話す。大企業だと存在感や影響力が小さくなってしまうので、適度に小さい会社を選んだそうだ。
内定後には内定者向けの勉強会があった。同社では内定者を対象にITエンジニアの基礎的なスキルを身に付けるための勉強会を実施している。勉強会は10月から入社までの間、週に1度プログラミングの基礎を座学と実習で学ぶことができる。
基礎知識を中心としたものなので、先の河又さんのような立場ならともかく、佐藤さんにはすでに大学で学んだことばかりである。勉強会は強制ではないものの、当時福島在住だった佐藤さんは朝5時起きをして勉強会へ向かった。内定仲間と会い、親睦(しんぼく)を深めるためだ。「入社時に同期の仲間から『あの人、誰?』と思われたくなかったからです」と佐藤さんは苦笑いする。
いい先輩に囲まれ、視野の広いITエンジニアに
インターネットウェアでは新人の配属が決まる時期はまちまちである。現場から要員が出たら順次スキルや適性などを考慮して割り当てていく。佐藤さんはスキルも基礎知識もあるため即戦力として入社後3日目には配属先が決まった。
配属先はシステムを運用する現場で、佐藤さんは現在、データの加工やツールの改良をこなしている。当初は緊張したが先輩や現場のITエンジニアの指示内容はおおよそ理解できた。まだまだ学ぶべきことは山ほどあるが、与えられた仕事はほぼこなせるようになってきた。入社して3カ月という時期なのに頼もしい。
一方、河又さんは4月中ごろに配属が決まった。配属先はシステム開発の現場だ。当時、現場は開発の山場であり、人手不足で要請がかかったようだ。当初河又さんは「間違って削除してはいけないものを削除してしまったらどうしよう」とデータベースに触ることさえ緊張した。だが周囲は丁寧に教えてくれた。いまでは「作業の内容や目的がようやく把握できるようになってきた」と河又さん。
同社管理部 人事課の江良直美さんはこう話す。「新人の配属については基本的に現場からの要請次第であり、後はこちらでスキルや人柄を見て決めています。現場には疑問や相談に応じてくれる先輩が多くいますから、ありがたいし頼もしいです。ITエンジニアといっても技術だけではなく広い視野で考えることができるようになってほしいですね」
河又さんは合理性を重んじ、働くことへの真摯(しんし)な希望と熱意を持っている。また佐藤さんは基礎的な知識やスキルがあり、与えられた仕事はきちんとこなす責任感がある。どちらもいまは素直にスキルと経験を積むことに夢中になっている。今後どのようなITエンジニアへと成長するか、楽しみである。
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■新卒者採用 ・システム部門 ITエンジニア 学部・学科不問、コンピュータ・ソフトウェアに興味のある方 ■キャリア採用 ・プロジェクトリーダー Webアプリケーション開発、イントラネットシステム開発、ネットワークデザイン構築、基本・詳細設計など ・システムエンジニア オープン系、UNIX系開発、Webアプリケーション開発、イントラネットシステム開発、ネットワークデザイン構築、基本・詳細設計など ・プログラマ オープン系、Webアプリケーション開発(Java、C、C++、VC++、VBなどのコーディング)、UNIX系開発、ネットワークの開発など |
提供:インターネットウェア株式会社
企画:アイティメディア営業本部
制作:@IT自分戦略研究所編集部
掲載内容有効期限:2008年7月31日
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■会社名 インターネットウェア株式会社 INTERNETWARE Co.,Ltd. ■本社所在地 東京都豊島区目白2-16-20 TCS-HD南池袋ビル ■代表取締役社長 山允伯 ■設立 平成7年11月1日 ■資本金 8000万円 ■従業員数 245人(2008年4月現在) ■事業内容 ・Webアプリケーションシステム開発 ・通信ネットワークシステム設計、開発 ・LAN/WAN/INTRANET/EXTRANETの構築 ・ネットワークシステム運用・保守 ・マルチメディア関連のソフト、企画、開発 ・ホームページ、CG、CD-ROM、映像の企画、制作 ・Webデザインを中心とした各種デザインの企画・コンサルティング・ディレクション |
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