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現場を知る講師が提供するプロジェクト疑似体験「バーチャルOJT」

企業にとって、社員のスキル育成は重要な課題だ。Java開発部隊の戦力強化を効率的に実現するにはどうしたらいいか。その答えの1つがサイオステクノロジーの「バーチャルOJT」。現場のエンジニアが講師となり、即戦力となるエンジニア育成を目的とした実践的な研修だ。Javaをベースとした仮想のWebアプリケーション開発プロジェクトを本番さながらに行うため、確実にチーム力が向上すると好評だ。コース開発の背景、実際に利用した企業での効果を聞いた。

大型案件でスキル育成の必要性が高まる

 2005年10月から約5週間にわたりバーチャルOJTを利用した企業、ディーエム情報システムに話を聞いた。同社はダイレクトマーケティングやシステム開発・運営を行う企業だ。システム事業では主に20〜30人月程度の案件を請け負うことが多い。守備範囲は汎用機系からWebアプリケーションまで幅広いが、金融系の案件を中心に行ってきたため、社内のエンジニアが持つスキルは汎用機系寄りだった。

 コース受講前の状況を、ディーエム情報システム システムソリューションサービス事業本部 システムサービス推進部 部長代理 伊藤哲哉氏はこう語る。

 「JavaやStrutsを理解するエンジニアは社内にいたのですが、そう多くはありませんでした。そこへ、近々100人月以上の案件が始まることになり、戦力が足りないので、急ぎ核となるメンバーを10名ほど育成する必要が出てきたのです」

 社員のスキルチェンジが必要だと感じてはいたが、大型案件の受注が契機となり、本格的にWebアプリケーション開発スキルを強化する必要性が高まったのだ。そうはいっても、スキル習得は簡単に解決できる問題ではない。客先に出向いて経験を積ませるにも1年くらいはかかる。「短期間で開発に投入できるエンジニアを育成するためには費用が掛かってもいい。いまがその時期だ」。外部講習を中心に伊藤氏は育成方法を模索していた。

本当に知りたいことを教えてくれる

 Webアプリケーション開発の研修をWebで検索しているうち、サイオステクノロジーの定期コースを見つけた。まず伊藤氏は、試しに所有スキルの異なる2人のエンジニアを受講させてみた。結果は大当たりで、「非常に分かりやすい」と2人とも大絶賛で帰ってきた。特にWeb関係のスキルのある社員の満足度が高かったという。テキストの出来が良く、Webアプリケーションの全体的な仕組みが学べることや、講師陣のスキルが非常に高いことが理由だった。

ディーエム情報システム システムソリューションサービス事業本部 システムサービス推進部 部長代理 伊藤哲哉氏

 講習を専門に行っている企業では、テキストの内容は教えられるが、それ以上の質問にはすぐに回答できないことがある。それどころか、テキストのレベル以上の質問は受けつけないところもある。

 サイオステクノロジーは違う。講師陣は開発経験者であり、自社の開発チームとの接点も多いため、実践的なノウハウを保有している。Webアプリケーション開発スキルを身に付けたいエンジニアが本当に知りたいことを教え、どんな実践的な質問にも即答できる、魅力的な授業を展開してくれる。

 「2人が定期コースを受講した後、サイオステクノロジーさんに、10名程度の研修を考えているがいい提案はないかと相談しました。そこでバーチャルOJTを知り、即戦力を短期間で養成するという考え方に深く共感しました。もともと『即戦力を短期間で』という要望に応える方法の1つとしてバーチャルOJTを考えたとのことです。お話した担当者の方の知識の豊富さにも深く感銘を受け、『この会社なら』と確信したのです」と伊藤氏は話す。

大型案件にも「勝算はある」と確信

 ディーエム情報システムが利用したバーチャルOJTの流れを追ってみよう。標準的な受講期間は2カ月だが、少し短めに5週間で実施した。社内から10名を選抜してチームを組んだ。新人、開発経験者、プロジェクト管理者まで幅広い層が入り、実際のチームと似た構成になった。バーチャルOJTの前にはほとんどがサイオステクノロジーの定期開催コースを受講し、基礎知識を蓄えておいた。

 バーチャルOJTは講師が訪問するオンサイト形式で実施する。バーチャルな案件にバーチャルなメンター(指南役)がいてOJTを体験するため、「バーチャルOJT」と呼ぶ。プロジェクトがスタートするとそれぞれの開発フェイズの前に講師陣が概要を解説し、メンバーが役割に従って作業を進めていく(図1)。適時、講師が進ちょく状況をレビューし、必要に応じてアドバイスを与える(図2)。

図1 バーチャルOJTの標準的なフェイズ設定と期間

図2 各フェイズでのフロー

 受講者にアンケートを実施したところ、新人以外の受講者は本業の合間に課題をこなしていたため、本業との調整に苦労したという声もあった。課題をこなすのに精一杯だったという。しかし内容についてはほぼ全員が「満足」と回答している。社内では評判を聞きつけ、「次は自分も」と受講を希望する声もあるという。

 伊藤氏は、研修の効果を実感していると語る。「受講したエンジニアの実力は確実に上がった。全員が安心して実案件に投入できるレベルになった」と感じているそうだ。研修期間としては長期であるが、費用対効果を考えれば、バーチャルOJTには割安感があるという。

 「バーチャルOJTは今回のように10名くらいで受講するのが最も効果的だと思います。受講者の満足度は高く、機会があればほかの社員を受講させたいと考えています。当初、Webアプリケーション開発案件に取り組むにあたっては手探りでしたが、バーチャルOJTを修了したいまは今後の案件に『勝算はある』と確信できるようになりました」

 伊藤氏はそう話すうちに、ぽろりと本音を漏らした。「何よりも講師陣がとても有能なので、いつまでも指南役として弊社の社員を指導してくれたらと思いましたよ」

サイオステクノロジーの開発のエッセンスを伝授

 サイオステクノロジーはこの独自の研修を3年前から提供している。どういう要望から研修が生まれたのか。サイオステクノロジー OSSテクノロジーセンター 教育グループのメンバーに、バーチャルOJT立ち上げの経緯を聞いた。

 「ある時、お客さまに定期コースを組み合わせたオンサイト研修を提案したところ、『それもいいが、ちょっと違うんだ』といわれました。もっと実践的な研修をということで詳しく要望を聞き、研修の内容を検討したのです。弊社の強みは何よりも開発のバックグラウンドがあり、ノウハウを持っていることです。定期コースだと個々の技術要素は理解できますが、その知識を実践でどう活用するかや、現場での作業の流れまでは教えられません。それならばプロジェクト進行をそのまま研修として提供しようということになり、バーチャルOJTのカリキュラムを開発しました」

 実践力は経験から培われる。教育したい人材を投入できるOJTの場があればいいが、なかなか適当なものがない場合も多い。そこでサイオステクノロジーの講師がOJTの指南役となり、プロジェクト進行をそのままシミュレーションすることにした。受講生はサイオステクノロジーの新人社員のように、熟練社員から開発のノウハウを学ぶことができる。「作る」ことに長けているサイオステクノロジーが、その強みをそのまま講習で提供するというわけだ。

失敗した方が多くを学ぶ

 受講者は、新人またはスキルチェンジしてJavaを始める中堅エンジニアが多い。プロジェクト進行をゼロから学ぶ新人は素直にバーチャルOJTの進行に従うことが多いが、中堅エンジニアの場合はそれまでのプロジェクト経験との差異が大きく、戸惑いを覚えることもあるという。だがそれこそがバーチャルOJTの大きな強みの1つにつながっている。

 定期コースなど受け身の講習では分かったような気になるが、いざ現場で疑問に直面したときに、講習で学んだ以上の知識を持たないために自力で解決できず、頭を抱えてしまう場合がある。周りにその分野に精通したエンジニアがいれば解決策を尋ねることもできるが、すべてのエンジニアがそのような恵まれた環境にいるわけではないだろう。バーチャルOJTでは実践同様に作業を進めていくため、問題に直面したときの解決方法を覚え、壁を乗り越えながら実践力を養っていく。

 新人向けにバーチャルOJTを実施したある会社では、能力で均等にチーム分けをし、同じ課題を与えたという。なのに、あるチームだけプロジェクト進行が破たんしそうになった。当事者らは慌てたそうだが、「失敗を経験した方が『何が問題だったのか』と考え、多くを学びます」という回答が返ってきた。

 「失敗するときは、大抵メンバー同士のコミュニケーションが不足しています。互いに『あの人がやってくれているだろう』と期待して、誰も手を付けていない作業に気付かないとか。受講者が新人の場合ですと、メンバーのバグを指摘する勇気がなくて放置してしまうとか。理論や理想を追求するあまり、コーディングに時間がかかりすぎてしまうこともあります。実際のプロジェクトでこうしたことが起きては致命傷になりかねません。バーチャルOJTで先に失敗しておけば、本番で早めに危険に気付くことができるようになります」

 講師には失敗に陥る兆候が見えているが、受講者本人に気付かせるためあえて静観している。しかし時間の制約もあり、いつまでも放置しておくこともできない。適当なころ合いを見計らって、問題を指摘し指導するという。

プロジェクトにすぐ投入できる人材を

 バーチャルOJTの目標は「プロジェクトにすぐ投入できる人材を育成する」ことだ。疑問が生じればできるだけ早く自分で解決すること、もし自分の能力で解決が困難であればできるだけ早く適切な立場の人に相談すること、さらに納期意識を持つことなどだ。完ぺきなものを作ろうとしても時間は限られている。時間の制約の範囲内でどう最善を尽くすか、いい換えればどこで妥協するかだ。現場における最適な判断こそが実践力へとつながる。

 バーチャルOJTでプロジェクトマネージャ役なら、進ちょく確認の仕方や役割分担の仕方も学べる。それぞれの担当メンバーが範囲内の作業を完ぺきにこなせば、当然プロジェクトはスムーズに進行する。だがメンバーのスキルを把握できずに役割分担が適切でなかったり、進ちょくの確認を怠ったりすれば、たちまちそのプロジェクトはバーチャルながらもデスマーチになってしまう。プログラマ役のメンバーについても同様で、進ちょくが思わしくないときに適切に報告したり、しかるべきメンバーに相談したりといった行動が取れるかどうかが問われる。メンター役のサイオステクノロジー講師もそういったポイントをレビューやアドバイスに盛り込んでいく。

 「よく『模範解答はありませんか』という質問があるのですが、それはありませんとお答えしています。なぜならバーチャルOJTでは過程を体験することに意義があり、あるべき解にたどりつくための方法は研修の中で随時指導しているからです」。正解をまねして同じものができるようにするのではなく、実際の作業の中でやりとりをしながらつくることが重要だという。自社のメンバーでチームを組み、バーチャルの案件をこなしていく中で何をしてはいけないのか、何をすべきなのかを学ぶのがバーチャルOJTだ。

 最後に、サイオステクノロジーのバーチャルOJTに対する熱い思いを紹介しよう。

 「リアルなOJTの良さももちろんありますが、プロジェクトを率いるリーダーによって指導の方法に個性や偏りが出てしまいます。そのようなスタイルでは、教育を企業の望む姿にコントロールすることは難しいでしょう。それに、大抵の企業では実力のあるエンジニアはいても、その貴重な人材を教育役に充てられないのが実情です。後進を指導するためのコストや時間をどう確保するのかが難しくなっているのです。手が回らない開発現場の代わりに、われわれサイオステクノロジーが適切な案件の提供から指導までをお引き受けいたします。バーチャルOJTという形で講師が指南役となり、開発の流れに沿って実際のプロジェクトに投入できるレベルまで指導します。研修期間や受講人数、適切なプロジェクトの難易度はお客さまによって異なりますが、バーチャルOJTでは事前にそれらの条件をヒアリングし、カリキュラムを策定しますので、お客さまのニーズに合わせた内容を提供することが可能です。

 バーチャルOJTで一番のポイントとなるのは、新人やスキルチェンジのエンジニアに、開発中に壁に突き当たったときの解決方法を体験させることです。実際の案件では、当初の理想どおりに進行しない場合も多く、困難な問題が出てきたときに適切に行動できるかどうかが重要になってきます。サイオステクノロジーに蓄積された開発の経験から、何をユーザーやリーダーに確認し、何を自分自身で調べて解決しなければいけないかを教えます。

 つまり、開発者にとっては知識を得ることももちろん大事ですが、組織的な業務としてのシステム開発における標準的な行動を取れるようにすることが重要なのです。たとえプログラミングに長けていても、単独行動で解決しようとするのではなく、現場の仲間と共通の認識を持ち、問題に対処することがプロとして大切なのです」

 開発現場の要望から生まれ、Java開発部隊の戦力強化を可能とするサイオステクノロジーのバーチャルOJT。多くの企業が抱える課題を解決する、1つの有望な方法かもしれない。

バーチャルOJTについてのより詳しい情報、
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開発現場を熟知したサイオステクノロジーの講師が開発現場ですぐに役立つ内容を教える定期開催セミナーを紹介します。
定期開催セミナーの紹介
コース名
日数
料金
(消費税込み)
場所
開催日
3日
\102,900
毎月
現場指向アプローチ
「Servlet / JSP基礎」
2日
\81,900

毎月

現場指向アプローチ
「JDBC基礎」
1日
\42,000
毎月
現場指向アプローチ
「Struts基礎」
3日
\102,900
毎月
現場指向アプローチ
「Tomcatサーバ構築基礎」
2日
\81,900
隔月
※スケジュール、概要はコース名をクリックしてくだしさい。サイオステクノロジーのコース紹介ページにジャンプします。


サイオステクノロジーによる日本初の「JBoss公認トレーニング」をご紹介いたします。
JBoss公認トレーニングのご紹介
コース名
日数
料金
(消費税込み)
場所
開始日
2日
\207,900
7月31日
JBoss and EJB3 for Java Developers Training
4日
\349,650

7月25日


※スケジュール、概要はコース名をクリックしてくだしさい。サイオステクノロジーのコース紹介ページにジャンプします。

 

提供:サイオステクノロジー株式会社
企画:アイティメディア営業局
制作:アイティメディア営業局
掲載内容有効期限:2006年7月31日


◆バーチャルOJTの詳細・資料請求
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◆バーチャルOJTのモデルケース
バーチャルOJTの一般的な参加人数や期間をご紹介します。
OJT対象者

20人

OJT期間

2カ月

OJT対象者スキル

Webアプリケーション開発およびプログラミング未経験者および在学中でのプログラミング経験

グループ分け

1グループ 3〜4名で5グループ

開発プロジェクト

受注管理システムとして、仮想的なECサイトの構築

事前研修

現場指向アプローチ
Java/オブジェクト指向入門
現場指向アプローチ
Servlet/JSP基礎

事前提供物

各工程で使用する教材
各システムの要件定義書・概要設計書・詳細設計書、報告書の記述例

定期訪問

2回/週 程度

お客様担当者

2名(QAとりまとめ、及び訪問時以外の作業フォロー)

実施サイクル

『準備→設計→実装→テスト→まとめ・フォローアップ』
の順に、講習とOJTを組み合わせて実施

※ここでご紹介しているモデルケースは、新人研修を想定したものです。スキルチェンジなどのプログラムにも対応していますので、ほかのモデルケースはお問い合わせください。





◆書籍紹介
サイオステクノロジー著・サイオステクノロジー監修の書籍を紹介します。

ベテラン講師が教えるJ2EEプログラミング入門セミナー
編・著 :サイオステクノロジー株式会社
販売価格 :2900円(消費税込み 3045円)
ISBN :4-7561-4386-5
 
   
ベテラン講師が教えるJavaプログラミング入門セミナー
編・著 :サイオステクノロジー株式会社
販売価格 :2400円(消費税込み 2520円)
ISBN :4-7561-4341-5
 
   
JavaプログラミングFAQ
:サイオステクノロジー株式会社
出版社 :日本実業出版社
販売価格 :1800円(消費税込み 1890円)
ISBN :4-5340-3319-2
 






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