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サン・マイクロシステムズは2010年2月から3月にかけて、中級/上級Javaエンジニアを対象に「Java エキスパートトレーニング」2コースを実施する。日本国内で開催するトレーニングコースとしては珍しく、世界を飛び歩くJavaエキスパートを講師として招く。その内容をいち早く紹介する。
「Javaチャンピオン」に
認定されている
本コースの特色は、一流の講師が4日間に渡って、実習を交えてみっちりと受講者を教育することにある。「米国出張で教育コースに参加するのと同等の内容を受講できます。日本語通訳もつきますから、お得といえるのでは」と、サン・マイクロシステムズ 教育マーケティングスペシャリストの原剛氏は語る。世界を渡り歩いてきた本物のエキスパートに直接学べるのは得がたい体験だ。エンジニアとしての成長に結びつくだろう。
講師は「Javaチャンピオン」の称号を持つエキスパートである。ただし、米サン・マイクロシステムズの社員というわけではない。「講師陣は、サン以外のベンダが提供するプラットフォームの経験も豊富です。そのため、われわれは幅広い分野の講義内容を提供できるのです」と原氏は自信を覗かせる。
Java SE 5以降の“新しいJava”を学ぶ 「Java Specialist Master Course」 |
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1つ目のコースを紹介しよう。Maurice Naftalin氏が講師を務める「Java Specialist Master Course(JP-EXL-3500/2010年2月23日〜26日)」だ。Java中級者向けのトレーニングコースである。
Java Champion
Java Generics And Collections
(Oreilly & Associates Inc)著者
Naftalin氏はイギリスのソフトウェアコンサルタント会社、Morningside Lightのディレクターだ。プログラマ、デザイナー、チームリーダーとして働くほか、技術書の出版や世界各国のイベントでの講演を行い、Javaテクノロジのエバンジェリストとしても活動している。
このコースでは、マルチスレッド、java.io、メモリ管理、リフレクションAPI、データ構造、例外処理、最適化、ロギングなど、Javaの中級者以上に必要な知識についてのテーマが並ぶ。特に注目したいのは、java.nioパッケージ、ジェネリックス、アサーション、コレクション・フレームワークなど、主にJava SE 5以降で使われるようになった新しいJava言語の知識を学べることだ。プロフェッショナルにとって必修科目といえる例外処理に関しても多くの時間を割く。
メモリ管理や例外処理に関して、突っ込んで学ぶことができる機会は貴重であるとサン・マイクロシステムズ 教育ソリューションスペシャリストの高橋ひさに氏は強調する。
「メモリ管理は、パフォーマンス・チューニングでも必ず課題として出てきます。例外処理に関しても、本来は深いレベルの知識が必要な分野なのです。きちんと教わる機会がなく、『tryとcatchで囲めばいい』といった具合に、真の意味合いを理解しないまま開発をしている場合があるようです」(高橋氏)
Java SE 5の言語仕様は、エンタープライズJavaでも重要だ。Java EE 5以降の環境を使いこなすためには、これらの知識が必要となる。
「Java SE 5よりも古い時代のJavaの知識でプログラミングをしている方が多い。新しいJavaの良い機能を使わないのはもったいないと思います」(高橋氏)
中級以上のJavaエンジニアを目指す場合に必要となる数々の重要なテーマについて、講師の持つ幅広い知識を吸収できることが、このコースの魅力といえる。
パフォーマンス・チューニングの神髄をみっちり学ぶ 「Java Performance Tuning Workshop」 |
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続いて紹介するのは、Kirk Pepperdine氏が講師を務める「Java Performance Tuning Workshop(JP-EXL-2025/2010年3月2日〜5日)」だ。
このトレーニングコースの特徴は、Javaベースのシステムにおける、パフォーマンス・チューニングに関する幅広い知識を取り上げることだ。パフォーマンス・チューニングはシステムのあらゆる側面が影響する「総力戦」となる。そのため、コースの内容は幅広いものとなっている。
「現場では、経験やカンを頼りに試行錯誤でチューニングを行っていることが多いようです。性能問題はJavaまわりだけでなく、環境のすべての要素に左右されます。総合的な情報を、一度にまとめて体系的に学ぶことができるのが、このコースの大きな特徴です」(高橋氏)
Java Champion
パフォーマンス・チューニング
エキスパート
Pepperdine氏は20年に渡ってハイ・パフォーマンスや分散コンピューティングにかかわる仕事をしてきた「専門家」だ。今年は世界最大級のJavaの祭典である「JavaOne」でスピーカーを務め、アメリカを始め世界各国で行われるJavaエキスパートトレーニングで講師としても活躍している。
教育コースの内容は、パフォーマンスに関する概論に始まり、GC(ガベージ・コレクション)の詳細、メモリ管理、モニタリング、スレッド管理など、性能が要求されるシステムのパフォーマンス・チューニングに欠かせない重要テーマが並ぶ。例えば、HP-UXにおけるJavaアプリケーションのパフォーマンスを診断する「HPjmeter」の使い方など、ツールの使い方も講義に含まれている。このように、「パフォーマンス」という切り口から、システムの多くの側面を学ぶことができるコースでもあるのだ。
特筆すべき点として、Pepperdine氏はサンが提供するもの以外のJava環境にも詳しいということが挙げられる。Javaベースのシステムは、JVM(Java仮想マシン)上で動作するため、CPUやOSなどJVMより下位レイヤへの依存性が少ない点がメリットなのだが、現実に起きている性能問題への対処となると、JVMの実装の違いなど、プラットフォームに依存する問題にも取り組む必要がある。講師のPepperdine氏は、サンの環境以外の経験も豊富であり、こうした問題に対する知見も持ち合わせている。
どのようなエンジニアが、このコースを受講するのに向いているのかを聞いてみた。
「まずは、実務経験がある程度長いエンジニア。それと、これからより大規模なシステムの構築へとスキルアップしていきたいエンジニア向けです。実務経験が豊富なエンジニアでも、先輩から教えられたことをそのままやっていて、『なぜそのように設定するのか』という理由を深く理解していない場合があります。このコースでは、概念から詳細まで段階を踏んで教えますので、広い視野と、深いレベルの知識を身につけることができます。ベテランの方にとっても、自分の知識と経験の再整理に役立つでしょう」(高橋氏)
次のステップに挑戦したいJavaエンジニアにとって、2つのトレーニングコースは絶好の機会となるだろう。企業にとっても、高い技術力を持つエンジニアが1人でもプロジェクトにいれば、顧客に提供できる付加価値は跳ね上がる。
いずれのコースもサン・マイクロシステムズのWebサイトから申し込みが可能だ。本場のエンジニアから直接、最先端の技術を学べるまたとない機会を、ぜひ活用してほしい。
提供:サン・マイクロシステムズ株式会社
企画:アイティメディア営業企画
制作:@IT自分戦略研究所 編集部
掲載内容有効期限:2010年1月25日
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