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「社会人大学院進学」は、自分の「土台」を広げる――企業にいるだけでは得られない「考え方の幅」

「大学院で学んだことを実務で生かせるか」「いずれマネージャになるキャリアパスにうまくつなげられるかどうか」――少しの不安を抱えながら進学を決めた卒業生は「不安はまったくの杞憂だった」と語る。社会人大学院では、実務では得られなかった「考え方の広さ」と「つながり」を得た。

 実務にかかわる学問を体系的に学べる、大学では得られなかった人とのつながりを得られる――「社会人大学院への進学」は魅力的な選択肢だ。

 だが、不安もある。うまく仕事と勉強を両立できるか、自分のキャリアパスに学んだことが直結するのか?

 日立製作所に勤める大和田竜児氏が、進学前に最も懸念していたのは「大学で『学問』として学ぶセキュリティは、『業務』としてのセキュリティに本当に生かせるのか」ということだった。

とある発表に衝撃を受けて、進学を決めた

 大和田氏は、同社の情報システム部門で働く技術者で、2008年に情報セキュリティ大学院大学に進学した。進学のきっかけは、社内の論文発表会だった。大和田氏が社内の論文発表会でセキュリティに関する企画論文を発表したところ、「大学院でもっとセキュリティを学んでみないか」と推せんをもらった。

大和田竜児氏 大和田竜児氏

 だが、大和田氏は悩んだ。

 「仕事と勉強の両立はもちろん不安でした。しかし、それ以上に学んだことが実務に結びつくのかどうかが分からなかったのです」

 結果的には、この心配はまったくの杞憂(きゆう)だったと、大和田氏は振り返る。

 進学の決め手となったのは、2月に情報セキュリティ大学院大学が公開した修士論文発表会だった。そこで大和田氏は「企業はセキュリティにお金を掛けすぎている」という発表に衝撃を受けた。

 「企業では企業方針が第一ですから、方針そのものに反することをいう人はほとんどいません。しかし、大学院は違いました。一見『えっ』と思うような主張であっても、論理がしっかりしていれば認められる。この雰囲気が面白そうだと直観的に思いました」

 大学院には、いろいろなことを考える人が集まっている。「この出会いは企業にいるだけでは得られないものである」と大和田氏は考えて、進学を決意した。

今後のキャリアパスを考えて「マネジメント系」コースを受講

  情報セキュリティ大学院大学では、

  • 【技術系】エンジニア、システムコンサルタントを目指す人向け

  • 【マネジメント系】セキュリティマネージャ、ビジネスコンサルタントを目指す人向け

という、2つのモデルを用意している。講義は「暗号テクノロジコース」「システムデザインコース」「法とガバナンスコース」「セキュリティ/リスクマネジメントコース」と4つのコースに分かれていて、自分が興味のある分野を幅広く受講できる。「いずれはマネージャになりたい」というキャリアビジョンを持っていた大和田氏は、マネジメント系のカリキュラムを選択した。

コース図 コース図

 「法学基礎」「セキュリティ管理と経営」など、実務では触れる機会がなかった法律・経営について学べたことが非常に良かったと、大和田氏は語る。

「正直、甘く見ていた」――実習で初めて“攻撃側”の視点を得る

 技術系の講義で最も興味深かったのは、「セキュアシステム実習」だったという。教室に組んだ仮想ネットワークとサーバに、生徒がアタックをかけるという内容だ。「正直、甘く見ていましたね」――大和田氏は、当時を振り返ってこう告白する。

 「業務では、当然ですが『守る』立場からでしかセキュリティを考えません。実習をするまでは『そんな簡単に攻撃できるわけがない』と思っていました。しかし、段階を踏んで攻撃すれば、意外に攻撃できてしまうんだ、ということに気が付かされました」

 「守る」側だけではなく「攻撃する」側の視点を得たことによって、「攻撃側の意図」や「どこにぜい弱性があるのか」を見直すきっかけになった授業だったと、大和田氏は語る。

履修パターンの一例 履修パターンの一例(クリックで拡大します)

 ほかに、情報セキュリティ大学院大学の特徴として、「非常に高いレベルを求められる」ことが挙げられる。「情報セキュリティ輪講」という授業では、すべての学生と教授の前で、研究成果を発表する。この授業は「学会以上に厳しい」といわれるほどで、プレゼンテーションスキルや論理の組み上げの鍛えられ方が段違いだったという。

大学院で得たのは「考え方の幅」

  2年間の通学を終えた大和田氏に、「社会人大学院で得たもの」を聞いたところ、「何といっても、いろいろな考えを持つ人間に出会えたことが一番の収穫だった」という答えが返ってきた。

 情報セキュリティ大学院大学には、システムインテグレータで働いている人もいれば、情報システム部門で働いている人、学部卒生など、多様な立場の人間がいた。

 「平均年齢は30代半ばぐらい。わたしは30歳なので、中では若手でした。自分よりはるかに多くの経験と知識を持つ同級生たちと一緒に議論し、発表を聞く機会を得られたことは、非常に刺激的でしたね」

 また、学部卒生からは「なぜ、この部分はこうしなければならないのか?」という、自分が考え付かないようなフレッシュな質問を受けたことも驚きだったという。フレッシュとベテランが対等の立場で一緒に学ぶ。「考え方の幅」は、会社にいては得られないものだったと、大和田氏は語る。

「できる仕事が増えた」――大学院で学んだことを実務に生かす

 現在、大和田氏は情報セキュリティ大学院大学を卒業して、実務に戻っている。入学前は「実務で生かせるかどうか」で悩んでいた大和田氏だが、大学院で学んだことは実務に生きているのだろうか。

 「『マネージャ』になるというキャリアパスへ一歩近づけた感がありますね」――大学院で、法律や経営についての基礎知識を得たことで、「マネージャになるためには、技術だけが分かっていても駄目」ということを実感したのだという。

大和田竜児氏 「大学院への進学は、自らの『土台』を広げる」

 また、仕事の幅も広がった。大和田氏は、大学院の授業で「仮想の企業を作り、セキュリティポリシーを策定する」経験を得た。その経験を認められ、日立製作所のセキュリティガイドライン見直しのプロジェクトにかかわったという。

 「大学院に行くという選択肢は、自らの『土台』を広げることなんですよね」

 ただ仕事をしているだけでは、仕事の範囲内でしか成長できなかっただろう。さまざまな考えを持つ人と一緒に過ごしたこと、そして「経営」や「法律」など業務以外のことを学ぶことで、自分の「枠」が広がる。これが大学院進学の魅力ではないだろうかと、大和田氏は語る。

 大和田氏は、進学するかどうかで悩んでいるなら「まずは誰かに話を聞いてみることだ」と断言する。

 「わたし自身、論文発表会を見て進学を決めました。実際に話を聞いてみないと分からないことはたくさんあります。説明会や先輩訪問、方法は何でもいいと思います。その行動は、必ず糧になると思いますよ」

社会人対象「2010秋期・IISECイブニング体験授業」
開催日時 2010年10月7日(木)〜12月16日(木)18:20〜19:50 
毎週木曜日(10月28日を除く)全10回
開催場所 情報セキュリティ大学院大学
  神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2-14-1
  横浜駅きた西口より徒歩1分
募集人数 各回30名 
※応募者多数の場合は先着順に締め切ることがあります
聴講料 各回無料

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特集ロゴ

提供:情報セキュリティ大学院大学
企画:アイティメディア営業企画
制作:@IT自分戦略研究所 編集部
掲載内容有効期限:2010年11月17日

情報セキュリティ大学院大学


情報セキュリティ大学院大学 概要
名称
情報セキュリティ大学院大学
(INSTITUTE of INFORMATION SECURITY)
住所
神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2-14-1
横浜駅きた西口より徒歩1分
開設
2004年
研究科等の名称
情報セキュリティ研究科
学位の名称
修士(情報学)
博士(情報学)
入学定員
博士前期(修士)課程:40人
博士後期課程:8人
情報セキュリティ大学院大学 概観
情報セキュリティ研究科
  本研究科は、情報社会の健全で力強い発展に不可欠な情報科学技術、中でも情報セキュリティ技術、それを支える社会システムとしての法制、そして情報に対する諸脅威の現状などを、統合的に学ぶところに特徴があります。

  従って本研究科は、さまざまな組織のセキュリティ設計リーダー、セキュリティ技術の研究開発者、情報社会をリードする技術・ビジネスなどの創造に携わる人々を養成します。

  教育は、情報科学・法制の基礎、情報セキュリティ専門技術、セキュリティ脅威の実例、社会制度の現状と課題等の講義、新技術やセキュリティ問題の調査とそれに関する議論を中心とした輪講、実験、外部実習などを組み合わせて行われ、深い専門知識の獲得と、現場知識の涵養(かんよう)を目指します。

  また、各研究室では、さまざまな先端的な研究テーマを選択して、指導教員の下、新しい技術や考え方を創造する経験を学生に積ませることで、修了後社会へ出たとき遭遇する新たな問題に力強く対処できる人材の養成を目指します。
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