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〜自分戦略研究所 転職者インタビュー〜

転職。決断のとき

第1回 経営方針についていけず、転職を決意

下玉利 尚明
2003/2/14

 スキルを上げるため、キャリアを磨くため、給料を上げるため――。エンジニアはさまざまな理由で転職し、新しい舞台で活躍する。では、転職の決断をするのはいつなのか? そしてその決断に至った理由とは何だろうか? その決断のときを、今回は@ITジョブエージェントを利用して転職したエンジニアに尋ねた。なお、本記事は2001年12月21日に取材し、@ITジョブエージェントに掲載された記事を再編集したものである。

今回の転職者:大野智洋氏
プロフィールソフトウェア開発会社 ソリューション開発担当エンジニア。1976年生まれ、富山県出身。短期大学卒業後、大手のシステムインテグレータに入社。客先常駐エンジニアを4年9カ月経験。その後に転職し、ベンチャーのソフト開発会社に約1年在籍。その後、再度の転職を決意した。

今回の転職は2回目ですが、きっかけは何だったのですか。

大野氏 転職のきっかけは、1回目も2回目もどちらも、仕事に対するモチベーションが下がったことでした。私は、モチベーションを「あることを実現できるという信念に基づいた欲望」ととらえています。つまり、この会社にいれば、こんなことやあんなこともできる、だから頑張ろうと思える気持ちですね。これが萎えてしまったのです(笑)。

 最初のシステムインテグレータの場合は、客先常駐ということもあって、自分のスキルアップの目標を会社が考慮してくれませんでした。Webアプリケーションに関する仕事をしたい、製品やソリューションの開発に携わりたいと会社にお願いしても、「いわれたことをやっていればいいんだ」的な扱いでした。エンジニアとしてモチベーションは下がるでしょう(笑)。

 いま振り返ると、私自身も経験やスキルで足りないことは山ほどありましたが、モチベーションが下がってしまったことは、エンジニアにとって転職を考える決定打になってしまったのです。

 2社目となったソフト開発会社は、それほど大規模な会社ではありませんでした。そのため、エンジニアとしての開発業務から自社のWebページの制作、営業まで何でもこなしました。それはいい経験だったのですが、経営方針についていけなくなったんです。私自身、経営に興味があり、独自に勉強をしているのですが、そのころお会いした経営コンサルタントの方にアドバイスをいただき、あらためて自社を見つめ直してみて、将来の会社の成長に希望が持てず、転職しようと決断したのです。

今回の転職では、どのような活動をしましたか。

大野氏 まず、いくつかの人材紹介会社に登録したほか、インターネットや雑誌で転職先の候補の企業を探しました。仕事の合間を縫って転職フェアにも参加しました。インターネットでは@ITをよく利用しましたよ(笑)。仕事で役立つ記事が豊富なことと、Engineer Lifeフォーラムの記事が面白かったので、日課のようにチェックしていました。それをきっかけに、@ITジョブエージェントに登録しました。

 登録した人材紹介会社の中には、コンサルタントの方がなかなか会ってくれなかったり、すぐに求人企業先を提示して決断を促してきたりと、事務的かつ機械的で余裕が感じられなかったところがありました。Engineer Lifeフォーラムのある記事で、「人材紹介会社は規模だけにこだわらずにキャリアコンサルタントと長く付き合えるところを選ぼう」と書いてあり、そのアドバイスを参考に最終的に選んだ人材紹介会社がテクノブレーンでした。

テクノブレーンを選んだ理由は何だったのですか?

大野氏 キャリアコンサルタントとの相性でしょうか(笑)。テクノブレーンは、履歴書を送る前にコンサルタントの方が「まず会いましょう」といってくれて、その後も頻繁にこちらの要望に応じて会ってくれました。転職を決断するときって、勇気がいるものです。迷いが必ず出てきます。2回目の私だってそうでした。だれかに相談したいなと思ったときに、必ず時間を割いて会って話を聞いてくれたことは、とてもありがたいものでした。

 人に話をすると自分の考えが明確になりませんか。それに自分のスキルについても厳しい目で真剣に評価してくれました。「最終的には自分で判断してください。ただ、経営者という夢を実現するか、歯車で終わるか、生き方は2つに1つですよ」というひと言は、いまでも覚えています。

何社と面接し、最終的に会社を選んだ理由は。

大野氏 今回5社の面接を受けました。その中のある会社で、ナレッジ・マネジメントの重要性を聞かされ、非常に興味を抱きました。それだったらその分野で最先端の会社にしよう、ということでいまの会社を選択しました。知識を共有し、そこから新たな価値を生み出していくナレッジ・マネジメントは、企業を根本的に変革できる概念だと思っています。

 だから、現在の仕事にはとても満足しています。具体的な仕事の内容は、ソリューション開発です。客先に出向き、コンサルタント業務もこなしながら、カスタマイズしていくといったものです。今後は、ここでの仕事を通じてスキルを磨き、経営コンサルタントの領域にまで踏み込んで仕事ができればと考えています。

今後のキャリアプランはどのように考えていますか?

大野氏 ITエンジニアは、まずスキルで判断されます。その次に、自立しているかどうかを見られます。経営者や経営コンサルタントの方々と話をすると、自立と協調の時代になるとおっしゃいます。1人1人が自立しているからこそ、初めて協調が成り立つのだ、ということです。

 私もいま、自立に向かって勉強中です。ちょっと恥ずかしいのですが、30歳で「年収1000万円以上」「Javaなどのテーマで講演する」ことを目標にしています(笑)。そして、将来的には学生時代にあこがれたビル・ゲイツのように起業し、経営者としての道を歩み、社会に貢献したいと考えています。

最後に読者にひと言お願いします。

大野氏 私は「人間は行きたい方向に歩いて行ける、なりたい自分に必ずなれる」と信じています。ただし、どっちの方向に行きたいのか、そのために何を学べばいいのかを明確にしなければいけません。5年後、10年後に自分が、社会がどうなっているのか。その具体的なイメージを持てないのであれば、広く世の中を見回してみる必要があると思います。

 本を読んでもいいし、自分の周囲に「この人はスゴイ」と思える人を見つけるのもいい。自分の周囲にいなければ、異業種交流会や経営セミナー、転職フェアなどに積極的に参加してみるのも手です。自分が置かれている立場にこだわらず、積極的に世の中を見回してみることが自分の糧となるはずです。

担当コンサルタントからのひと言
 大野さんは、すでに明確な将来の目標をお持ちだったため、コンサルティングにおいては、大野さんの“自分戦略”に沿ったオーダーメイドを心掛けました。そのためには、メールや電話だけでなく、膝を突き合わせて語り合うことが必要でした。

 結局、転職相談から入社までの約2カ月間に十数回お会いして、インタビューを繰り返すことになりました。手間をかけた分、大野さんには希望どおりの会社に転職できたようです。聞けばやりがいをもって働いていらっしゃるとのこと、まさにコンサルタントみょうりに尽きます。

  テクノブレーン 人材紹介事業部 コンサルタント 村井 知光氏


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