
Tech総研
2007/7/18
| あなたはイライラさせる相手に対し、改善を試みましたか? |
これまでエピソードを紹介してきたが、イライラした側の人はその関係を改善するために、何らかのアクションを起こしたのだろうか。アンケート結果をまとめてみた。
■イライラしている人の約半数は、ノーリアクション
アンケート結果を見てみると、エンジニアとエンジニア以外の人たちのリアクションにはそれほど大きな違いは見られず、約半数の人が「何もしていない」と回答(図2、図3)。また、「行動したにもかかわらず改善されなかった」割合は、全体で約3割に上った。これは伝え方の問題なのか、本人の問題なのか。イライラしながらも、そのまま仕事を続けている人が全体の約75%もいることが明らかになった。
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| 図2 イライラしているエンジニアの行動 |
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| 図3 イライラしている非エンジニアの行動 |
しかしエンジニア以外で「行動した結果改善が見られた」と回答した人は28%と、わずかではあるがエンジニアに比較して改善率が高く、「何もしていない」と答えた人が47%に及ぶことから、特に非エンジニアに対してのコミュニケーションにおいて、相手をイライラさせていても「いわれてないから気付いていない」エンジニアが多いことが想像できる。
「何もしていない」と答えた人では、「親会社なのでできない。(正論で)反論してもクレームになるだけ(システム構築、運用 29歳 男性)」など、相手が上司や顧客、他社の社員などのため指摘できず、我慢しなければならないという回答も多かった。
■イライラさせる相手を変えるには?
行動を起こして変わらなかったとしても、伝え方によっては今後改善される場合もあるだろう。ここでは、アンケートのうち「行動した結果、改善された」という貴重なエピソードを披露したい。どうやら改善に至らせるには、「直接いえないので相手の上司に伝えた」「はっきり問題点を指摘する」という、思い切った行動を取ることが必要らしい。また、指摘してすぐに変化がなくても、根気よく注意することで改善に結び付くこともあるようだ。
| 改善できた事例 |
| ■直接注意はしなかったが、担当の上司に直接申し立て、担当者を変更してもらった。緊張感をもって接してくれ、指摘したことはきっちり遂行してくれるようになった。 (社内情報システム 39歳 男性) ■責任を取るのが嫌いで、問題解決よりも自己保身のために不要なことまで聞いてくるタイプだったので、より重要なことが何なのかをさりげなく話の中に折り込むようにした。だんだん改善されている。 (プリセールスSE 34歳 男性) ■「自分の業務上の守備範囲」や「自分の責任範囲」に固執する上司。直接いえないので、上司の上司をたきつけて「上司命令だ」として仕事の責任を持ってもらったり、上司と仲の良い同僚に頼んで、昼食中などの時間に「この仕事を手伝ってほしい」と口説いてもらったりしている。 (アシスタント 女性 35歳) ■説明が長過ぎて相手に伝わっていないことをはっきりと伝え、物事の説明のしかたを具体的に教えた。 (マイコン用ソフトの設計・開発 27歳 男性) ■「自分を正当化するいい訳はやめろ」と注意した。最初は納得がいかない様子だったが、やっと最近受け入れるようになった。 (評価試験の実施 33歳 男性) |
| ☆ギャップをうまく回避し、怒りはほどほどに | |
エンジニアとそうでない人では「イラっ」とするツボが違うようだが、筆者はエンジニアの方に共感を覚える。厳密に状況を説明しようとすれば専門用語は避けられないし、丁寧になればなるほど説明は長くなる。それでイラっとされたら悲しい。 もしエンジニアとそうでない人の間で「イラっ」とすることが起きてしまうとしたら、意思疎通に食い違いがあるのだろう。相手が状況分析よりも問題解決を重視しているなら、長い説明は不要だ。しかし説明不足だと伝えるべきことが伝わらず、それが「空気が読めない人は嫌いだ」という反感になってしまうこともある。 価値観の違いもある。自分が重要だと思わないものに対して、相手が執拗にこだわっていると「何を無駄なことを」と思ってしまう。それが自分の仕事に影響すればなおさらだ。相手が何を重要視しているか、互いに理解し伝え合うことは大事なスキルだ。 怒りの感情とは本質的には否定や拒絶であり、理論では割り切れないことが「イラっ」という感情となって表出する。制御が難しい感情だが、実は社会に欠かせない感情だという指摘もある。数々の革命など、人類が社会の腐敗や不正を正してこられたのも怒りの感情とエネルギーがあってのこと。ただし、怒りすぎると体にも人生にも良くないのでご用心。 (加山恵美) |
この記事は、Tech総研/リクルートの記事を再編集して掲載しています |
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