グーグル大好きニッポンのプログラマ
@IT自分戦略研究所 編集部
2008/7/15
■ エンジニア以外なら企画/マーケティング職になりたい
回答者の平均年齢は36.0歳だった。最頻値(度数分布の中で最も度数の多い値。最も多く表れている値)は30〜34歳、20代後半から30代後半が回答者のボリュームゾーンである。
職務内容で多かったのは「システム開発(オープン/Web系)」担当者(25.7%)だ。次点は「社内情報システム」担当者(13.4%)である。
今後担当したい職務として回答者が挙げたのは「システム開発(オープン/Web系)」「ITコンサルタント」「プロジェクト・マネージャ」「ITアーキテクト」だった。「システム開発(オープン/Web系)」「社内情報システム」「システム保守/運用/管理」については、現職が今後担当したい職務としての選択率を上回るのに対し、「ITコンサルタント」「プロジェクト・マネージャ」「ITアーキテクト」は今後担当したい職務としての選択率が現職を上回っている。
図4 回答者プロフィール:職務内容 |
「エンジニア以外の職に就くとしたらどんな職種を検討するか」との質問に対し、19.3%は「それでもエンジニア以外は考えられない」と回答した。そのほか、「企画・マーケティング系職種」が16.9%、「経営者・経営幹部」が14.6%、「デザイナー・クリエイター系職種」が10.8%という結果となった。
図5 回答者プロフィール:エンジニア以外の職業への興味 |
■ スカウトされたい人、42.6%
回答者の50%以上(55.3%)が転職を経験していた。転職経験者の半数以上が2回以上の転職経験を持っていた。
図6 転職経験 |
使用したことのある転職方法としては、「求人広告からの応募」「人材紹介会社」「直接応募」が多く挙げられたが、次の転職に利用したいと考えている転職方法として、「企業からのスカウト」と考えている人が42.6%(複数回答)もいることが分かった。なお、現状では、企業からのスカウトを実際に利用した人は24.5%(複数回答)にとどまっている。
回答者全体の転職意向で大勢を占めたのは「現在は転職を考えていないが、良い話があれば考えてみたい」(44.3%)だった。一方で「転職はまったく考えていない」という回答は20.8%に留まり、およそ5人に4人は転職を選択肢ととらえている。
図7 転職意向 |
年齢別に「転職先を決めた理由」を聞くと、30代では一般的に「適性、給与、評価、企業理念」を重視していることがうかがえる。20代は「給与・企業理念」の重視度が高く、「適性」の重視度が低い。「上流工程に携われる」ことを重視するといった特徴もある。アイティメディア リサーチ担当 鈴木一冬は、「キャリアの早期に転職を検討・実行するエンジニアは上昇志向が強く、給与や仕事内容の向上を強く求めているためと思われる」と分析している。
25歳〜29歳(69) |
30歳〜34歳(165) | 35歳〜39歳(125) | ||||
1 |
現在よりも給与/年収が高い | 39.1 |
自分の能力/適性を活かした仕事ができる | 39.4 |
自分の能力/適性を活かした仕事ができる | 38.4 |
2 |
企業自体や経営者の理念/方針 | 31.9 |
現在よりも給与/年収が高い | 29.7 |
現在よりも給与/年収が高い | 33.6 |
3 |
自分の能力/適性を活かした仕事ができる | 26.1 |
採用過程で自分のことを高く評価してくれた | 22.4 |
企業自体や経営者の理念/方針 | 25.6 |
4 |
上流工程に携われる | 26.1 |
企業自体や経営者の理念/方針 | 21.2 |
採用過程で自分のことを高く評価してくれた | 20 |
5 |
優れたエンジニアとともに働ける | 26.1 |
残業や休日出勤が少ない | 18.8 |
会社の規模が小さい | 20 |
表2 転職先を決めた理由(複数回答 年齢別の比率) ※年齢の横の数値は人数を示している |
■ 転職を決断したきっかけ、それぞれの理由
最後に、転職経験者による「転職を決断したきっかけ」を一部紹介する(必要に応じて、文章を修正した)。
- M&A ■50歳以上 ITコンサルタント
- この上司の下では働くことが不可能と感じたとき ■40代 オープン/Web系開発
- スキルアップの助けとなるような優秀なエンジニアが周りにいないと感じたとき ■40代 そのほかの技術職
- その職場では(上司などの存在が)精神的にきつく、「うつ病」になる、もしくはなりつつあると感じたので ■30代 オープン/Web系開発
- トップの意識が低いことに気付いたとき ■20代 そのほか
- パワハラで体調を崩したのが原因でした。新卒後すぐにパワハラに遭い、転職してほしいといわれたので、退職後、現在の会社に転職しました ■40代 オープン/Web系開発
- ヘッドハントと、同時期に異動や業務内容に変更が生じたこと ■40代 社内情報システム
- 会社と自分の将来に不安を感じたとき ■30代 社内情報システム
- 会社の経営方針に疑問が出たとき ■40代 オープン/Web系開発
- 会社の方針との折り合いがつかないと判断したとき ■30代 そのほかの技術職
- 会社の目指す方向と自分の目指したい方向がかみ合わないと感じ、このまま会社にいても希望の仕事をすることが難しいと判断したとき ■20代 オープン/Web系開発
- 会社や仕事と社員の関係に疑問を持ち、社長と意見が合わなくなったとき ■30代 オープン/Web系開発
- 会社を興す経験を得たいと思い、尊敬できるメンバーがそろっていたため ■20代 オープン/Web系開発
- 給料は安く、人的環境も悪かったので ■30代 オープン/Web系開発
- 業務内容に魅力がなくなったとき ■20代 社内情報システム
- システム技術で転職したが、営業に配属された。営業技術を評価され、営業から離れられなくなってしまったので ■30代 社内情報システム
- 就職当初考えていた業務とどんどんかけ離れた業務になってきたので ■20代 そのほか
- 上司、会社の方針に従うのが限界だと感じたので。また会社の業績が悪くなり将来に不安を抱いたので ■30代 ネットワーク構築・管理
- 上司が替わり、しがらみがなくなって退職の交渉が可能になったので ■40代 オープン/Web系開発
- 上司との関係がよくなかったので ■50歳以上 社内情報システム
- 親会社から出向で来ていた上司の出向解除が濃厚になったとき。プロパー上司は部下の退職者数で評価されるため、退職に対し、理不尽な引き留めをする。しかし、出向で来ている上司にその辺の評価は関係ないので、退職希望者の退職理由が常識の範囲内で筋が通っていれば認められる。(出向してきている)上司が親会社に戻る前に辞めなければ! と思い転職しました ■30代 ITコンサルタント
- 人間関係 ■40代 ITアーキテクト
- 退職者が後を絶たず、1人当たりの仕事量が限界を超えていると判断したため ■30代 社内情報システム
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