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第1回 「わんくま同盟」に行ってきた

はなずきん
2008/12/1

IT系の勉強会は日々、全国各地で開催されている。「IT勉強会カレンダー」の管理人で、自らも勉強会を運営しながらさまざまな勉強会に足を運ぶ筆者が、毎月面白い勉強会をピックアップする。

 皆さんは勉強会に参加したことがありますか?

 一度も勉強会に参加したことがない人は、「勉強会って、どんな雰囲気なんだろう」と思いませんか? 特定の勉強会にしか行っていない人は、ほかの勉強会はどんな雰囲気なんだろうと気になりませんか?

 本連載では、「IT勉強会カレンダー」に登録された勉強会に筆者が参加して、その内容や、感じたことを紹介します。さらに、今月はどんな勉強会が面白そうか、筆者の主観を交えて、いろいろな勉強会にスポットを当てて紹介したいと思います。

IT勉強会カレンダーって何?

 IT勉強会カレンダーは、6人の勉強会フリークが情報をまとめているGoogleカレンダーです。「自分が住んでいる地域で勉強会が行われていないかな?」「予定が空いてしまったので、何か有意義な時間のすごし方はないかな?」という場合に、ぜひ活用してみてください(Web上に掲載された情報を収集しているため、残念なことに気付かなかったものや、クローズドなSNS内に告知された情報などは含まれていません)。

IT勉強会カレンダー

 2008年11月のIT勉強会カレンダーを見てみると、一番多い日(2008年11月22日)には、北は宮城から南は福岡まで、オンラインも含めて合計26件の勉強会やイベントが開催されていました。本稿執筆時点で、11月には350件以上の勉強会やイベントが登録されています。

勉強会に行ってみた
   〜2008年11月「わんくま同盟」

 2008年11月1日(土)に大阪で開催された「わんくま同盟」という勉強会に参加しました。

勉強会情報
勉強会名:わんくま同盟
開催場所:日本全国+オンライン中継
開催頻度:35回/年(2008年実績)
セッション内容:主として開発系

 わんくま同盟は高い頻度で開催され、タイミングさえ合えば比較的参加しやすい勉強会です。遠方の開催で直接参加できない場合でも、オンライン中継が行われているため、自宅にいながらにしてセッションを聞くことが可能です。取り扱う内容は開発者向けに限りません。この日も、Windows Mobile開発から化学の話まで多岐にわたりました。過去にはVOCALOID「初音ミク」を使ったDTMのセッションも行われています。

 「勉強会ってすごくハードルが高いし、難し過ぎるかも」と思って二の足を踏んでいる方は、まずはオンラインで参加して雰囲気を見てみるとよいでしょう。いままでの勉強会の内容や資料は、わんくま同盟勉強会情報で一部公開されています。

 受付を済ませて勉強会が始まるまでは、様子をうかがいながら、初めてお会いする方と自己紹介。最初からすごい勢いであいさつするというのは、何度勉強会に出てもできないものです。でも、ドキドキするのは自分だけじゃないか? なんて思い込まないでください。そこにいるのは、同じ会場に同じような目的で集まった人ばかり。何かしらの共通の話題があるはずです。私は勉強会に参加する際に、会社の名刺とは別に、Blogのアドレスなどを書いた勉強会用の名刺を用意し、会話のきっかけにしています。

 わんくま同盟では、MISAOというプレゼンテーションツールを使用しているのも大きな特徴です。

 会場へ直接出向くことができない参加者のために、Ustream.tvなどのオンライン中継サービスを使用する勉強会を最近よく目にするようになりました(IT勉強会カレンダーでは[オンライン]というタグを付けて紹介しています)。オンライン中継の場合、自宅にいながら、チャットなどで質問・発言をする機会がありますが、発表者に気付いてもらえないなどで、少し悲しい気分になることもあります。

 しかし、わんくま同盟ではオンライン中継に加えて、会場側でMISAOを用いることで、発表者だけでなく会場参加者も、オンライン参加者のコメントをプレゼン中に見ることができます。こうして会場参加者とオンライン参加者が空気を共有できることが、わんくま同盟の勉強会の魅力の1つになっているようです。

 セッションごとに設けられるQ&Aタイムでは、気になることや分からないことを聞いてみましょう。今回は、「Windows Mobile上のアプリケーション開発にはどの言語がいいのか?」という質問をきっかけに、会場内やチャットで「どの言語がどういいのか?」という話題へ広がっていきました。このように、1つの質問がまた別の話題を呼ぶという場合もあります。質問の機会を逃したり、大勢の前での質問が恥ずかしかったりする場合は、受付時に配布されるアンケートに感想を添えて書いてみましょう。または、Blogなどで自分の意見を書いてみるのもいいかもしれません。

 アンケートがある場合は、ぜひ思ったことを書いてください。運営側に「次回の勉強会では何に気を付けてほしいのか?」を伝えることができますし、参加者が今後聞きたい、あるいは興味のある内容などを伝えることもできます。

 すべてのセッションが終了すると、待ちに待った懇親会です。今回の懇親会は、勉強会の会場でそのまま開催されたため移動は不要でした。移動を伴う場合は、勉強会の会場だけでなく懇親会の会場がどこにあるのかを把握しておきましょう。せっかく参加するのに迷子になって参加できなかった、では悲しくなります。

 懇親会では、勉強会で話ができなかった人とも積極的に会話をしてみましょう。ほかの人と会話している内容からも、その人がどういった部分に興味がある人なのかということを知ることができます。特定の内容を話したい場合は、「○○をやっている人って、勉強会に来ている中にいるんですかね?」と聞いてみましょう。紹介してもらえる場合があります。セッション以外の話をして親交を深めるために、懇親会はうってつけの場所です。

12月の気になる勉強会
   〜オープンソースカンファレンス2008 Fukuoka

 年の瀬でみんなが忙しい12月。勉強会も少ないかと思いきや、100件を超す勉強会やイベントが行われています。12月は忘年会シーズンということで、勉強会後に懇親会兼忘年会が行われているところも多いようです。最初の一歩が忘年会というのは決して悪くないでしょう。むしろ、そういうときこそ、いろいろな話を聞けるチャンスかもしれません。

 今回注目したいのは、「オープンソースカンファレンス2008 Fukuoka」です。オープンソースカンファレンスはオープンソースソフトウェア(OSS)を扱うコミュニティや企業が一堂に集う大きなイベントで、日本全国で開催されています。「あれ、カンファレンスの紹介? 勉強会の紹介じゃないの?」と思われるかもしれませんね。OSSはOSや開発言語など幅広い種類があります。そんなOSSコミュニティが開催する勉強会も、また多種多様です。それらOSSコミュニティ勉強会が1カ所に集まっているなんて、すごくすてきだと思いませんか?

 さらに、今回のカンファレンスでは特別企画として「勉強会勉強会」が行われます。これは「各コミュニティの取り組みをお互いに紹介・意見交換する、勉強会のための勉強会」です。実際に参加することで、ここで紹介した勉強会以外にも自分にとって新しい発見をさせてくれる勉強会に出合えるかもしれません。

今月の勉強会ライフハック

勉強会参加前に情報を集めよう

 IT勉強会カレンダーに登録されている勉強会は、筆者を含む勉強会フリークがBlogやメーリングリストなどで公開されている開催情報を見て登録しているものが大半です。特別なことをしているわけではありません。誰にでも把握可能な情報がWeb上にはたくさんありますので、皆さんも勉強会に参加する前に、情報を集めておきましょう。

 IT勉強会カレンダーで気になる勉強会を発見した場合は、その勉強会の名前を検索してみましょう。すると、いままでに開催された内容が、「ニコニコ動画」で「TechTalk」というタグを付けて公開されていたり、参加者によるレポートが次回予告も含めてBlogで公開されていたり、「はてなブックマーク」で「勉強会」というタグで登録されていたりします。メーリングリストがある場合は、購読することで、どういう流れで勉強会が開催されているのかを知ることができます。

 事前に参加する勉強会の情報を知ることで、より円滑な会話の切り口を得ることができるでしょう。

お便り募集中!

 本連載では、皆さんが実際に勉強会に参加した感想のお便りを紹介したいと思います。そこで、「IT勉強会でこんな発見をしました!」という一言レポートを募集します。ぜひ、jibun@atmarkit.co.jpまでお寄せください。

お名前(ハンドル):はなずきん
勉強会名:まっちゃ139勉強会
感想:とても緊張しましたが、「管理者視点だけで物事を見ていると、ユーザーが何を欲しているか? が分からなくなる。ユーザーの立場になったうえで管理者という仕事を見つめ直すことも大事」という言葉を聞き、この言葉は忘れないようにしようと思いました。

 件名を「IT勉強会に行こう! お便り募集」としてください。お送りいただいた投稿は、本連載で紹介することがあります。予めご了承ください。

筆者プロフィール
はなずきん

関西を中心に活動するまっちゃ139勉強会設立メンバー。
そのほか、ITPro向けのAdmintech.jpや関西OpenOffice.org勉強会などのメンバーとして、初心者や学生にも参加しやすい雰囲気の勉強会をめざして日々活動しています。

Webサイト
インフラ管理者の独り言
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