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第9回 企業もコミュニティ活動。Windows 7勉強会レポート

はなずきん
2009/8/4

IT系の勉強会は日々、全国各地で開催されている。「IT勉強会カレンダー」の管理人で、自らも勉強会を運営しながらさまざまな勉強会に足を運ぶ筆者が、毎月面白い勉強会をピックアップする。

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 7月は、「オープンソースカンファレンス2009 Kansai」に参加したり、「関西なでしこ勉強会」に参加したりと、毎週のように勉強会に参加していました。

 IT勉強会カレンダーを見ていると、第一印象では「あまり勉強会がない月かな?」と思いましたが、気付けば329件の勉強会・イベントが開催されていたようです。週末には30件以上開催される日があるなど、結果として6月より多かったようです。

勉強会に行ってみた〜2009年7月「Windows 7コミュニティ勉強会 with Tech Fielders 関西編」

 2009年7月18日(土)に開催された、アドミンティーチャーズAdmintech.jpが主催の「Windows 7コミュニティ勉強会 with Tech Fielders 関西編」に参加・登壇しました。

勉強会情報
勉強会名: Tech Fielders
開催場所: 日本全国
開催頻度: 月1〜4回
セッション内容: マイクロソフト製品にまつわるさまざまな内容、一般募集の参加者によるライトニングトーク

 今回の勉強会の募集やメインの告知はマイクロソフトのサイトやニュースレターで行われたため、休日に開催されるIT勉強会には珍しく、スーツを着用されている方が多く見受けられ、筆者が普段参加する勉強会とは異なる客層でした。

Windows 7コミュニティ勉強会 with Tech Fielders 関西編

 募集イベントの名称には「コミュニティ勉強会」の記載があるものの、実際参加された方々の話を伺うと、「通常の企業(製品)セミナーだと思っていた」という声がちらほら。告知媒体の差異による参加者層の違いを感じました。

Microsoft This Week! 2009/7/7号画面キャプチャ

 とはいっても、マイクロソフトの高添修氏のブログには、

 「Tech Fielders = 現場で活躍されている方も、MS社内で頑張っているエンジニアも? みんなで集まって楽しむ日」

と書かれています。司会を務めたAdmintech.jpのまっちゃだいふく氏から勉強会冒頭に、「この勉強会はコミュニティベースの勉強会なので、これはどうなんだろう? ということはガンガン質問しましょう! ぶっちゃけトークもあるんですよね?」という言葉が出ると、会場の雰囲気が少し和らいだような気がしました。

会場の様子

 今回は、今秋発売を控えてすでにRC版が公開されている「Windows 7」がテーマなだけに、わたしを含め、「何か新しいことを得よう!」という参加者の意気込みが講師に伝わったようです。1つ目のセッションを担当されたマイクロソフトの田辺茂也氏の「Windows 7 オプショナルツール一挙紹介」は、もともと10分で紹介する予定のところを、深く掘り下げ過ぎて10分で終わらず、問題ステップ記録ツールのデモで自動作成されたレポートに対しては歓喜の声が上がり、細かくメモを取る多くの参加者の姿が見られました。企業内のヘルプデスク担当にとって、「どういう操作をされましたか?」「いや、普通に……」というやりとりは日常的に発生するものですよね。こういったヘルプデスクに優しいレポート作成機能は心底ありがたい! と思いながら話を聞くことができました。

 しかし、質疑応答の時間になると、あまり手が挙がりません。やはりセミナーと受け止めている人の多さのせいでしょうか。会社から「話を聞いてこい」といわれて参加するような通常の企業(製品)セミナーであまり突っ込んだ質問が出ないように、最初は誰もが声を出すことに躊躇(ちゅうちょ)しているように感じました。しかし、これで終わってはコミュニティベースの勉強会ではありません。

 そこで、司会者自ら質問し、同じような疑問を持った人が会場内にいないか問い掛けるなど、会場を巻き込む作戦がとられました。すると、「XP Modeのライセンスはどういう扱いになるのか」「VHDのマウントについて」「BitLockerについて」……と、参加者が進んで質問し始めました。セッションを担当した田辺氏だけでなく、ほかの参加者が自らの経験を交えて回答するなど、コミュニティベースの勉強会で感じる和気あいあいとした空気に変わっていきました。

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 2つ目のセッションは「ホチキス先生」こと松本吉生氏の「学校でいますぐ使うWindows 7」。同一機種が大量に使用される企業とは異なり、毎年数台ずつ増える学校という特殊な環境で、デスクトップパソコン6台、ノートパソコン7台にWindows 7 RC版をインストールしてみた――という実際の導入にまつわるお話でした。2000年ごろに販売された機種ではネットワークのドライバが適合しないため、手元にあるさまざまなネットワークカードを交換し、どのように認識させるに至ったかという過程や、システムの評価を行った結果の比較などが紹介されました。

 3つ目のセッションは筆者が担当した「Windows 7移行のエトセトラ」。Windows 7 RC版を素の状態で導入し、どこまで使用に堪えうるかという話にデモを交えて行う予定でしたが、残念ながらプロジェクタに信号が送れないという状況が直前に判明したため、急きょ画面のキャプチャを作成して乗り切りました。セッション終了後に「デモ機にご自由にお触りください」とお話しさせていただいたところ、数名の方が実機を触られていました。

 本来予定していたスケジュールを少し変更し、全般的にゆっくりとしたタイムスケジュールで勉強会を行ったため、休憩時間には参加者同士が話したり、講師を囲んで気になるところを話したりという光景が見られました。「セミナーだと思って参加をしていた」といっていた方も、最終的には懇親会にまで飛び入り参加し、最後まで濃い時間を過ごすことができました。

 「原水のコミュニティ通信:Windows 7 コミュニティ勉強会――広島、金沢、大阪」でも紹介されていますが、同じイベントのシリーズは大阪以外に東京、札幌、広島、金沢の計5カ所で開催されました。地域ごとのコミュニティが主催となり、どこも大阪に負けないぐらいの盛り上がりになったようです。

 こうした企業のコミュニティサポートはマイクロソフトだけでなく、例えば日本オラクルなど、ほかの企業でも行われています。勉強会を主催する場合は、こうしたサポートを活用して、新しいコラボレーションを体験してみてはいかがでしょうか?

参考

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