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「オープンソースカンファレンス2011 Kansai/Kyoto」レポート

情報発信をすることで、世界が変わったエンジニアたち

金武明日香(@IT自分戦略研究所)
2011/8/26

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オープンソースカンファレンスで発表してきました

 7月16日、京都開催の「オープンソースカンファレンス2011 Kansai/Kyoto」にて、@IT自分戦略研究所 エンジニアライフのコラムニスト有志が講演を行った。

 講演はライトニングトーク形式。7人のコラムニストが「コラムニストとして情報発信するということ」で発表した。7人7様のLTの内容を紹介しよう。


LTだらけのセッションを始めます


会場は満員で、立ち見の人も

コラムニストになる前、なった後で変わったこと

 組長氏(『“アラサー”IT系女子の来し方行く末』)の発表テーマは、「情報発信して変わったこと」

 ヘルプデスクの組長氏は、日々もやもやした気持ちを抱えながら仕事をしつつも、周りに相談する人がいなかったという。そこで心機一転を図り、コラムを書き始めた。コラムのコメントやTwitterなどで他のコラムニストや読者との交流が始まり、オフ会などにも参加するようになった。

 「同業界の友人ができたことが最大の収穫だった」――そう組長氏は振り返る。


情報発信してみて得たものがたくさんあった

 エンジニアの友人たちと一緒に勉強会をするようになった。最近はさまざまな業界で働く女性が集まるコミュニティ「関西ライフハック研究会女子部」@kansaigirlshack)に参加。情報発信してみたことで新しい仲間ができ、自分の世界が広がったという。

コメント欄はコードレビュー? フィードバックをもらうということ

 『プログラマで、生きている』のひでみ氏は「コメント欄は必要か?」というテーマで発表を行った。

 
うさぎのアイコンでおなじみ、ひでみさん

 コラムニストは、コラムについたコメントを自由に削除できない(削除するには、編集部との確認が必要)。かつて数百ものコメントがコラムについた経験を持つひでみ氏は、「まったく知らない人にあれこれ言われたり反論されたりするのは怖い」としながらも、それでもコメント欄を閉じなかった。

 なぜなら、コメント欄を閉じるということは、すべての意見を閉ざしてしまうことだからだ。そこで、ひでみ氏は「コメント欄=コードレビュー」という見方を提案する。あら探しをする人、的外れな指摘をする人はいるが、自分が思いつかなかった意見や情報が得られることもある。

 「コードレビューでプログラマは育てられる。人にとって有意義な意見を得られる場であるなら、コメント欄が必要なのでは」と、ひでみ氏は提案している。

インプットとアウトプットを要素分解

 『フリーなスキル』を執筆するはがねのつるぎ氏のテーマは「情報発信すること」。情報発信とはどういうことか。具体的に何をすればいいのかを、5分でさっくりとまとめている。

 情報発信=表現は2つの要素で成り立つ。

  1. インプット(読書、経験)
  2. アウトプット(書く、話す)

 インプットとアウトプットについて、はがね氏は要素分解を行っていく。インプットは「理論」と「経験」で成り立つ。「理論のない経験はひとりよがりで、経験のない理論は頭でっかちになる」と、はがね氏は指摘する。 両方をバランス良く得ることが重要だ。

 
理論と経験のバランスが大事

 では、どうやってインプットを増やせばよいか。理論を増やす方法はシンプルだ。「死ぬほど読書する。フォトリーディングを学んだところ、読む量と書籍代が劇的に増えました」

 理論と違って、経験をすぐに増やすことは難しい。しかし、仕事をしていれば経験は増える。たとえ自分の経験がどこかで聞いたことがあるようなものでも、語り口を面白くしたり気の利いたことが言えれば、立派なアウトプットになる。

 「インプットとアウトプットの間に、自分だけのネタや芸、視点などがあるはず」というのが、はがね氏の意見だ。

カンファレンスや勉強会の主催――コラムに書いたことが実現

 『オブリガート 〜感謝されるテストエンジニアになる〜』の第3バイオリン氏は、「コラムニストでなければただの人、だったのですが……」というタイトルでLTを行った。

 コラムを書いていて良かったことの1つとして、「テスト業界の人に名前を覚えてもらえる」(第3バイオリン氏はテストエンジニア)「良くも悪くも『こいつは面白いやつだ』と思ってもらえる」ことを挙げた。

 また、コラムに書いたことが次々に実現していると語る。コラムに「WACATEという勉強会に参加してみたい」と書いたら、実行委員会の人に声を掛けられたこと、ソフトウェアシンポジウムの実行委員長になったこと、新潟で勉強会を開催したことなど、数々の経験を紹介。

 
「夢はまずエンジニアライフに書いておけ」

 「コラムに書いたことがどんどん実現して、さらにやりたいこと、一緒に何かをしたい人が増えました」

 第3バイオリン氏は、WACATE2011のレポートを執筆している。こちらも併せてご覧いただきたい。

書くネタのためにさまざまなことに挑戦

 『It’s Party Time!』のあずK氏のLTテーマは「コラムで遊ぶ」。あずK氏によれば、「遊ぶ」とはコラムのネタのためにさまざまなことに挑戦することだ。実際、これまでに勉強会へ参加したり、TOEICやCCNAを受験したりしてきた。

 すべては「コラムのネタのため」――こうした明確なモチベーションのメリットについて、あずK氏は指摘する。まず、コラムを書くというアウトプットを前提とするので、一生懸命に取り組まざるを得ない。そうすると、必然的に漫然と受けるより多くのことを学べる。

 「ネタを仕入れつつ、ネタを提供する。この循環が重要」と、あずK氏はまとめた。


インプットとアウトプットをバランス良く

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