最終回 これまでの失敗と学び。明日からも頑張ります!
ナレッジエックス 中越智哉
2007/10/15
この春に大学を卒業し、ある中堅SI企業に就職した中山しんじ君。初めての経験にとまどいつつ、周囲のサポートを受けながら、社会人としてもITエンジニアとしても成長していきます。皆さんもしんじ君と一緒に歩んでみませんか。 |
すっかり秋らしくなってきた10月。早いもので、しんじ君がアットイットシステム社に入社してから、もう半年がたちました。
IT業界のことも、社会人としてのイロハも分からない新入社員だったしんじ君。覚えることはまだまだたくさんありますが、半年前に比べると見違えるほど立派な社会人、ITエンジニアになりつつあるようです。
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■鮫島さんには、入社早々怒られたなぁ
9月までしんじ君が担当していたナレッジ商事の案件も無事終了しました。上期末は不夜城のようだったオフィスも、いまはずいぶんと落ち着いています。しんじ君も、割合ゆっくりと落ち着いて業務に取り組んでいました。
今日は下期からスタートした別の案件で、おなじみのナレッジ商事の遠藤さんと打ち合わせの予定が入っています。しんじ君は、打ち合わせに持参する資料を作成していました。
しんじ君 | あれ、この機能の処理内容って、どうすることになったんだっけ? 議事録にも書いてないし。前回の打ち合わせは鮫島さんしかいなかったから、鮫島さんに聞かないと分からないなぁ。 |
そこでしんじ君は、鮫島さんにその内容を質問してみることにしました。しんじ君が鮫島さんに質問するのは、いまではすっかり日常的な光景になっています。しかし鮫島さんの席へ向かうとき、しんじ君はいつも入社当時のことを思い出すのです。
しんじ君 | 入社早々、鮫島さんには質問の仕方で怒られたなぁ。でも、あのとき鮫島さんがああいってくれたから、気を付ける癖がついたんだ。 |
エピソード1 いい質問の仕方、悪い質問の仕方 → 第1回「『分からないんで教えてください』はいけないの?」 |
そして、しんじ君はいつものように、鮫島さんに質問します。
しんじ君 | 鮫島さん、いま、よろしいですか。。 |
鮫島さんもいつものように、忙しくキーボードを打ちながら答えます。
鮫島さん | あ、うん、ちょっと待って……(さらにキーボードを打つ)。よし、と。で、何? |
しんじ君 | はい、この機能に関する資料を作っているのですが、どういう処理内容にするか、前回の打ち合わせで決定しましたか。議事録を見たんですが、何も書かれていなくて……。 |
鮫島さん | あれ、書いてなかったっけ? どれどれ、あ、確かに書いてない。書き忘れだな……。 |
しんじ君 | じゃあ、口頭でいいので、内容を教えていただけますか。 |
鮫島さん | うん、悪いね。この機能はだな……。 |
しんじ君は鮫島さんの説明内容をメモしていきます。
鮫島さん | ……という感じなんだよ。 |
しんじ君 | はい、じゃあこんな感じでよろしいですか(メモを見せる)。 |
鮫島さん | そうそう、そういう感じで頼むよ。 |
しんじ君 | はい! |
しんじ君は資料を無事作り上げ、同行予定の営業担当者、瓜山さんに訪問の待ち合わせ時間を確認しました。瓜山さんは別の顧客を訪問した後でナレッジ商事に向かう予定のため、現地で待ち合わせることになっているのです。
しんじ君 | 瓜山さん、待ち合わせは14時25分にナレッジ商事さんのロビーでしたよね。 |
瓜山さん | うん、そうそう。でも私、ナレッジ商事さんの前のお客さんの訪問が結構ぎりぎりまでかかりそうだから、もし遅れそうになったら先に行っててもらえるかな? |
しんじ君 | はい、分かりました。 |
しんじ君は、以前、自分がナレッジ商事の訪問で遅刻してしまったときのことを思い出していました。
しんじ君 | 約束の時刻に遅れそうなときは、事前に連絡が必要なんだよなぁ。前は連絡せずに遅れていって、麻根主任に怒られたっけ。 |
エピソード2 約束の時間に遅れそうになったら → 第2回「初めてのお客さま訪問で遅刻しちゃった!」 |
「ITエンジニアにとって、納期は絶対なんだよね」 |
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