@IT自分戦略研究所ブックシェルフ(10)
仕事ができる人=「効率」を無視する人
@IT自分戦略研究所 書評チーム
2008/7/28
■「効率」に対する思い込み
「効率」に対する思い込みを改める必要がある。「効率」とは、使った労力に対する得られた成果の割合のことである。効率とは割合のことなのである。消費した労力は小さいが、それに対して得られた成果が巨大であれば、「効率」がいいということである。
なぜ、仕事ができる人は「効率」を無視するのか? 夏川賀央著 アスペクト 2008年5月 ISBN-10:4757214987 ISBN-13:978-4757214989 1500円(税込み) |
「効率」に対する思い込みとは、成果に対する割合を考慮せず、「ムダを削る」(労力の最小化を目指す)という行為に没頭してしまうことである。この本には、あえて「ムダ」をすることのメリットが書いてある。その心は「目的を達成するための最短の道は、実は、一見ムダに見える行為を回避しないこと」にある。ポイントは、一見ムダに見える行為、である。
「効率」を誤解する人はなぜ、一見ムダに見えるけれども目標達成には重要な行為を単なるムダとして判断してしまうのだろうか。
時間感覚の問題である。
「最後に得をすればよい」という考えがある。この場合、最後とは常に延長する期限のことである。常に先延ばしされる制限時間の終わりのことである。効率を正しく追求する人は、「最後に」得られる成果を巨大なものにするために、短期的な視点で見ればムダと思える行為を積み重ねる。ある未来の時点から現在を俯瞰(ふかん)できる人は、未来のある時点で自分が知っておくべき知識や経験をかなり的確に把握しており、それをまだ身に付けていない現在の自分に教えることができるのである。(鯖)
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