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@IT自分戦略研究所ブックシェルフ(13)
『モチベーションエンジニアリング経営』

@IT自分戦略研究所 書評チーム
2008/7/31

■非経済合理性の見直し

 「『経済』とは、『有限な資源を配分するための方法』である」(『モチベーションエンジニアリング経営』p.16)とする。会社が稼いだ利益を会社と社員で分配するとき、両者の関係が経済合理性のみで結ばれている場合は、有限な経済的資源の“奪い合い”が起こる。発想を逆転させ、有限な資源を配分しないとした場合、論理的に考えれば、会社と社員は非経済合理的な関係で結ばれるということになる。

モチベーション
エンジニアリング経営


小笹芳央、勝呂彰著
東洋経済新報社
2008年1月
ISBN-10:4492532412
ISBN-13:978-4492532416
1680円(税込み)

 非経済合理的な関係とは、会社と社員間で成果の「分け前」を決めたり、それらを「取り合う」といった行為と無縁の関係のことである。

 有限な経済的資源の代表的なものは金銭であろう。有限な資源(例えば金銭)を配分しないとしたとき、では、社員(個人)は何を求めるかといえば、仕事を通じた精神的な充足、という無形の資源になる。ここで重要なのは、無形の資源は、社員(個人)が会社に対して求めるわけではない、ということである。

 実は、「個人の『非経済的な欲求の充足』を前面に押し出した関係構築は、『経済合理性』のゲームを勝ち抜く企業にとっては『経済的』にもメリットがある」(同書、p.17)とこの本は説く。そして、非経済合理的な関係を築く礎(いしずえ)となるのが、モチベーション(動機)なのである。(鯖)

本を読む前に
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