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@IT自分戦略研究所ブックシェルフ(58)
自分の「脳」をどんどん外に出す

@IT自分戦略研究所 書評チーム
2008/10/23

■専門性を超えたところにひらめきがある

ひらめきの導火線

茂木健一郎(著)
PHP研究所
2008年8月
ISBN-10:4569701124
ISBN-13:978-4569701127
714円(税込み)

 「ひらめきは一部の天才のものではなく、みんなのものである」(『ひらめきの導火線』、p.24)。

 「あらゆる創造は『影響の連鎖』の中にある。(中略)どこからもなんの影響も受けることなく、ヒントもなしにゼロから生まれるものはない」(同、p.49)。

 この2つの引用が、この本の核心を表現している。人は誰か(何か)の影響から逃れることができない。完全にユニークな発想などというものは存在しない。あるアイデアには必ず、誰かのアイデアの断片が含まれている。あなたのアイデアは、いつか誰かの発想に影響を及ぼす。

 みんなでやる。問題はシェアする。独創は、1人の天才がゼロから生み出すものではない。自分の「脳」はどんどん外に出すべきだ。積極的に書くこと。あるいは、喋ること。「脳」を外に出す人が増えるということは、受容できる知恵の総量が増大するということだ。より多くの問題が共有され、解決策が生み出される。その中から歴史的な独創が誕生する。

 専門性を超えたところにひらめきがある、とこの本は主張する。縦横無尽な知の応酬の中で、本当の知性は築かれていく、とも書く。専門があるのは構わない。ただし、専門だけで閉じてしまわないことが肝要だ。知の共有を実現する土台となるのは個人の在り方である。好奇心を限られた領域にとどめてはいけない。ほかの領域との交通を遮断する個人の集積はおそらく「縦横無尽な知の応酬」をも拒否するだろう。(鯖)

本を読む前に
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