第8回 サイトチェック中毒を止める方法
斎藤健二(誠 Biz.ID)
2009/3/3
忙しいITエンジニアに無駄は禁物。本連載では、わずかな工夫と最小の努力で仕事をスムースにする、“小技”を紹介します。 |
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「ああ、また○○のWebサイトを見て時間を潰してしまった……」。止めなくてはいけないと思いつつ見てしまうなら、PCからそのWebサイトにアクセスできなくしてはいかが。hostsファイルをうまく使う。
ビジネスにWebアクセスは必須なのだが、一方でWebには数々の誘惑が満ちているのも事実だ。仕事中にこんなWebサイトを見ていてはいけない……と思いつつも、ニュースサイトをチェックしたり、個人的な趣味のブログを巡回したり、SNSにアクセスしてしまったり。
もし“このPCではSNSにアクセスしない”と決めたのなら、それを実行する方法がある。PCからそのWebサイトにアクセスできなくしてしまうのだ。
■hostsファイルに記述する
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ご存じの通り、サイトへアクセスする際には、入力したサイト名(URL)はIPアドレスに変換され、IPアドレスでWebサイトへアクセスすることになる。Webサイト名からどんなIPアドレスへ変換するかは、通常、ネット上にあるDNSサーバに問い合わせて決まる。
しかしPC内の「hosts」ファイルに記述しておくことで、このWebサイト名が入力されたらこのIPアドレスを返せ、とDNSに優先して返すことが可能になる。
例えば、
127.0.0.1 www.sns.example.co.jp |
を書いておけば、www.sns.example.co.jpにアクセスしようとすると、127.0.0.1が表示されるようになる。127.0.0.1は、あなたのPCそのものを示すIPアドレスなので、何も表示されないはずだ。
hostsファイルは、Windows XPなら、C:\WINDOWS\system32\drivers\etcの下にある。隠しファイルや読み取り専用になっている場合は解除しておこう(図1)。
図1 hostsファイルの様子。あらかじめ「127.0.0.1 localhost」は記述されている。これは、「localhost」と入力したら、そのPC自身を指すIPアドレス「127.0.0.1」と変換せよ──ということだ |
これで、ふと思い立ってwww.sns.example.co.jpにアクセスしようと思っても、そのPCからはWebサイトにアクセスできなくなる。IPアドレスを直接入力しない限り。
同様に、“開きたくないのに勝手に開かれてしまうWebサイト”も止めることができる。開いてしまうWebサイトのURLを、IPアドレス「0.0.0.0」に変換してあげればいいわけだ。
0.0.0.0 www.itmedia.co.jp |
と書くわけである。
■サイトへのショートカットを用意する
hostsファイルは、入力したURLをどんなIPアドレスに変換するかを決められる。つまり、URLに「it」と入力してITmediaにアクセスさせることも可能だ。
202.218.219.65 it |
と、hostsファイルに記述すればOK。ただしIPアドレスは変わる場合があるので、そのWebサイトが現在どんなIPアドレスを持っているのかは確認しよう。確認方法は、「スタートメニュー」から「ファイル名を指定して実行」「cmd」と入力し、コマンドプロンプトが開いたら、「nslookup サイトのURL」と入力すれば、「Addresses」の項目にIPアドレスが表示される(図2)。
図2 nslookupを使って、「www.google.co.jp」のIPアドレスを調べた |
ちなみにスパイウェアやウイルスなどの不正なプログラムは、hostsファイルを書き換えて、Windowsのアップデートサイトなどにアクセスできないようにしたり、正しいURLを入力しているのに悪意あるWebサイトへ飛ばすようにすることがある。hostsファイルを開くときには、勝手におかしな記述が追加されていないか、併せて確認しておきたい。
この記事は、誠 Biz.IDに掲載された連載「3分LifeHacking:「サイトチェック中毒を止める方法」を再編集して掲載しています |
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