新人編集者のJava学習物語 初級編

新人編集者のJava学習物語 初級編

第1回 変数って、変な数のことでしょ

荒井亜子
2007/10/23

編集長にダメの烙印(らくいん)を押された新人編集者が、業務の合間に身を削って、必死でプログラミングを学習し、学んだことを皆さんにお伝えする連載。「こんな奴でも頑張っているのか」と、これからJavaを始める人や、一度Javaで挫折をした人にはぜひ読んで糧にしていただきたい。記事の最後には、Javaの講師よりアドバイスを掲載

  学習カリキュラム: プログラミング入門

編集長からの指令「SJC-Pを取得せよ」

  ある日の午後。新人編集者はいつものようにあくびをしながらだるそうにニュースリリースをチェックしていた。すると、突然編集長が、

編集長 教育ベンダが開催しているJavaの講座を申し込んだから受けてきて
荒井 ???
編集長

入社してから半年になろうとしているのに、そのていたらくはいかがなものか。読者であるエンジニアの仕事が1つも分からないようじゃダメだ! 君も編集者なら、プログラミング言語の1つや2つは当然知ってないとね。そんなわけで、来年4月までにはSJC-Pを取得せよ!

荒井 え〜!! 本気ですか? 気まぐれですか? その前に、SJC-Pって何ですか?
編集長 君、何にも知らないのね……。相当修業が必要なようだ。取りあえず、頑張ってこい。これは、編集長命令だ

いつまでも新人扱いはしてもらえない編集部

 今年3月に大学を卒業し、アイティメディアに就職。ITのことなど何も分からないまま@IT自分戦略研究所の編集部に配属され、半年がたとうとしている。そろそろ新人という甘えが許されなくなってきたとはうすうす気付いていたが、まさかこんな形で試練がくるとは、新人編集者は予想もしていなかった。

 突如新人に課せられた、編集者としての生き残りを賭けた課題。いま、自分は試されている! これを乗り越えない限りはこの部署での居場所はない。編集長に命じられるまま、Javaの講座を受ける羽目に。

Java学習カリキュラム

 以下が、大まかな学習カリキュラムである。

Java学習カリキュラム
プログラミング入門(Javaの概要、基本文法など)
オブジェクト指向(クラスの定義、インスタンス変数、継承など)
例外処理、パッケージ、スレッド、ファイル入出力
SJC-P対策

研修1日目の憂うつ

  2007年8月20日。とうとうこの日が来てしまった……。できれば迎えたくなかった。予習をしようと思っていたのだが、業務に追われてできずじまい。前日に、キーボードを打ちやすくするために爪だけは短く切っておいた。

 自分がこれからプロのITエンジニアと交じってJavaのプログラミング講習会に参加し、6日間の集中トレーニングを実践するのかと思うとまだ信じられない。

 ちなみに、現状の私のパソコンスキルは、メール、インターネット。使えるショートカットキーは大学時代に多用していた「CTRL」+「C」と「CTRL」+「V」。入社してから、「ドジな君には必須だよ」と、先輩から「CTRL」+「Z」を教えてもらった。Java入門講座の前提条件「コンピュータの基本操作ができる人」はギリギリのところで満たしているだろう(この時点ではまだ若干の余裕がある気分でいた)。

 1日目のJava入門。このクラスは、9時30分〜17時までの1日コース。9時20分に教室に着くと、すでに20人くらいの人たちが席に着いていた。意外なことに、スーツを着た40〜50代の男性が多い。誰の隣に座ろうか迷い、優しそうな女性の隣に座った。授業についていけずあたふたしているときに手を差し伸べてくれそう。

 机に置かれていたテキストを開くと、Javaの概要、変数と配列、Java言語の基本文法、メソッドと4章構成になっていて、各章に実習問題が付いていた。演習問題は当てられたりするのだろうか。できないと怒られるのだろうか。不安と緊張で胸がいっぱいだ。

 9時30分きっかりに授業が開始。講師は若い女性の先生。優しそうで良かったと胸をなでおろす。

プログラムって何?

  今回私が学ぶプログラムとは、@IT自分戦略研究室で連載された記事「新人しんじくんの夏休み 母さん、プログラムってそれじゃないんだ」に出てくる母親ではないが、どうやら運動会のプログラムではないらしい。

先生 プログラムはコンピュータで実行する処理の手順を示したものです
荒井 実行? う〜ん。プログラムではどんなことができるんですか?
先生 コンピュータはプログラムがインストールされていなければ、動きません。OSも、ワープロソフトも、自動販売機もプログラムがインストールされていなければ動かないんですよ
荒井 それはすごい。私も知らない間にプログラムを使っていたんだ。先生、プログラムについてもっと知りたいです!
先生 はい、一緒に学んでいきましょう。今日はJavaというプログラミング言語について学習します。頑張ってついてきてくださいね

図1 Javaプログラミング 開発作業の流れ


先生 テキストエディタにソースコードというコンピュータの処理手順を記述します。コンパイラなどのソフトウェアを使ってコンピュータが分かる言葉、機械語に変換します。コンピュータが機械語を解釈して、ソースコードに書かれた処理手順どおりに実行します(図1)
荒井 私たちがすることは、主にソースコードを書くことなんだ。じゃあ先生、早くソースコードの書き方を教えてください
先生 焦らない、焦らない。ソースコードを書く前に、これから勉強するJavaというプログラミング言語の特徴を押さえておきましょう

アプレットとサーブレットの違いが分からない

今回のインデックス
 新人編集者のJava学習物語 初級編(1) (1ページ)
 新人編集者のJava学習物語 初級編(1) (2ページ)

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