実力試験・2006年秋編! ORACLE MASTER Bronze SQL基礎I

実力試験・2006年秋編!
ORACLE MASTER Bronze DBA

有限会社 G.F.インフィニティ (Project - ∞)
2006/11/1

  解説1

正解:1、3

参考:Oracleのネットワークを構成する

 リスナーの起動や停止を行うには、次の2つのツールが使用できます。

  • lsnrctlコマンドラインユーティリティ(正解1
  • Enterprise Manager Database Control(正解3

 そのほかの選択肢の不正解の理由は次のとおりです。

選択肢2
lsnrctl startupというコマンドは存在しません。

選択肢4、5
Oracle Net ManagerとOracle Net Configuration Assistantはリスナーの構成を変更することはできますが、起動と停止はできません。

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  解説2

正解:2

参考:Oracleのネットワークを構成する

 Oracle Netのネーミングメソッドには次のものがあります。

・ローカルネーミング
クライアント側のローカル構成ファイル(tnsnames.ora)を使用する

・簡易接続ネーミング
TCP/IP接続にて、ホスト名、リスナーポート、データベースサービス名を指定する

・ディレクトリネーミング
LDAP対応のディレクトリサーバで管理された情報を使用する

・外部ネーミング
Network Information Service(NIS)などで提供される外部ネーミングサービスで管理された情報を使用する

 この問題には「各クライアントの構成ファイルに……記述」とありますので、「ローカルネーミング」が該当します(正解2)。

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  解説3

正解:4、5

参考:Oracleインスタンスを管理する

 各バックグラウンドプロセスの特徴は次のとおりです。

・DBWn(データベースライタ)
データベースバッファキャッシュ内の変更されたデータブロックを、データファイルに書き出す

・LGWR(ログライタ)
REDOログバッファのREDOログレコードを、REDOログファイルに書き出す

・CKPT(チェックポイント)
チェックポイント(データベースバッファキャッシュとデータファイルの同期を取り、書き込まれていることを保証するイベント)が発生したときに、DBWnがデータファイルに書き出すためのシグナルを送り、書き出された後、データファイルと制御ファイルにチェックポイント情報を書き込む

・SMON(システムモニタ)
システム障害のためにデータベースが停止した場合、次回のインスタンス起動時にインスタンスリカバリを開始する

・PMON(プロセスモニタ)
ユーザープロセスに障害が発生したとき、対応しているサーバプロセスのリソースを解放する

 選択肢4は、SMONではなくPMONの説明です。選択肢5がSMONの説明です。

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  解説4

正解:2

参考:Oracleインスタンスを管理する

 データベースの停止モードには、「標準」「トランザクション」「即時」「中断」の4種類があります(正解2)。

 そのほかの選択肢の不正解の理由は次のとおりです。

選択肢1
インスタンスの起動(NOMOUNT)では、SGA(システムグローバルエリア)が割り当てられ、バックグラウンドプロセスが起動します。制御ファイルがオープンされるのは、データベースのマウント(MOUNT)時です。

選択肢3
デフォルトの停止モードは「即時」です。即時モードでは、アクティブなトランザクションがロールバックされ、接続しているユーザーを切断します。トランザクションが完了した後、接続されているすべてのユーザーを切断するのは「トランザクション」時です。

選択肢4
パラメータファイル(PFILE)として指定できるのは、サーバマシン上のファイルです。

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  解説5

正解:3

参考:Oracleのデータベース記憶域を探る

 REDOログファイルには「REDOロググループ」という単位があり、最低2つのREDOロググループを持っています。各REDOロググループ内に最低1つのファイル(「REDOログメンバー」)を持つように構成されます(正解3)。

 そのほかの選択肢の不正解の理由は次のとおりです。

選択肢1
REDOログファイルは最低2つ必要です。

選択肢2
REDOログファイルには、DMLだけでなくDDLも記録されます。データベースの変更をすべて記録することで、データベースの回復が保証されるようになっています。

選択肢4
REDOログファイルに最低2つ以上のファイル(グループ)が必要な理由は、循環して使用するためです。満杯になると別のファイル(グループ)に切り替え(ログスイッチ)を発生させて記録を続けます。

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  解説6

正解:1

参考Oracleユーザーを管理する

 「期限切れパスワード」を使用すると、パスワードを変更するまでは接続できない状態になります(正解1)。

 そのほかの選択肢の不正解の理由は次のとおりです。

選択肢2
接続するとエラーが発生するのは、「アカウントのロック」を使用した場合の動作です。

選択肢3
「期限切れパスワード」を使用した場合、最初の接続時から期限切れとなります。一定期間後にパスワードを期限切れにするには、「プロファイル」というオブジェクトを使用する必要があります。

選択肢4
ユーザーの作成において、デフォルトパスワードという考え方はありません。

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  解説7

正解:3

参考:Oracleユーザーの権限とロール

 オブジェクトの所有者には、そのオブジェクトに対するすべての権限(問い合わせ、DML、DDLなど)が与えられています(正解3)。

 そのほかの選択肢の不正解の理由は次のとおりです。

選択肢1
権限をグループ化するには「ロール」を使用します。

選択肢2
特定のオブジェクトに対する権限は「オブジェクト権限」です。

選択肢4
オブジェクトの所有者以外のユーザーには、一切の権限が与えられていません。スキーマオブジェクトに対する処理を行うには、権限(システム権限、オブジェクト権限)が必要です。

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  解説8

正解:4

参考:Oracleの表の作成とビューの利用

 NUMBERデータ型は、「NUMBER(p,s)」という構文で精度(p)と位取り(s)を指定します。位取りとは小数点以下のけた数です。位取りがある場合、精度から位取りを引いた値が整数部のけた数となります。従って「NUMBER(5,2)」の場合、3けたの整数部と2けたの小数部を使用することになります(正解4)。

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  解説9

正解:1

参考:Oracleのスキーマオブジェクトを活用する

 プログラム構造体(常駐型プログラムユニット)には次のものがあります。

・プロシージャ
実行形式で使用するプログラム。サブルーチン。パラメータを使用して値を渡すことも戻すこともできる

・ファンクション
文の一部として使用するプログラム。関数。渡す値は複数あってもよいが、戻す値は1つのみ

・パッケージ
プロシージャやファンクション、変数、データ型などをまとめたもの。パッケージ仕様部(外部からの呼び出し方法)とパッケージ本体(実際のコード)の2つのオブジェクトで構成される

・データベーストリガー
表やビュー、データベースに対するイベント(DMLや起動や停止など)に関連付けられたプログラムで、イベントによって自動起動する

 問題には、「別の表のデータを自動的に変更する場合」とありますので、トリガーを使用するのが適切です(正解1)。

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  解説10

正解:3

参考:Oracleのデータを復元する

 Point-in-Timeリカバリ(不完全リカバリ)では、任意の時点までのリカバリが行われます。データファイルをバックアップしてから任意の時点までのアーカイブログファイル、REDOログファイルに含まれる変更を適用します(正解3)。

 そのほかの選択肢の不正解の理由は次のとおりです。

選択肢1
データベースがオープンしている状態でバックアップを行う「非一貫性バックアップ」は、ARCHIVELOGモードの場合に可能です。NOARCHIVELOGモードでは、インスタンスが停止した状態でバックアップを行う「一貫性バックアップ」のみ可能です。

選択肢2
完全リカバリでは、障害発生直前のCOMMITされた状態まで回復されます。COMMITされていないものはロールバックされます。

選択肢4
Point-in-Timeリカバリは、現在のデータベースにUNDOデータを適用するという流れで行われるものではありません。データファイルのバックアップをすべてリストアしてからアーカイブログファイル、REDOログファイルに含まれる変更を適用することでリカバリが行われます。

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