特集・後半戦もついに終結!
ORACLE MASTER Silver DBA 重要ポイント再確認
有限会社 G.F.インフィニティ (Project - ∞)
2007/10/26
連載「ORACLE MASTER Silver DBA講座」、全23回が終了した。後半の重要部分を復習しよう。 |
2006年11月に連載を開始し、2007年10月に終了した「ORACLE MASTER Silver DBA講座」。約1年にわたって、ORACLE MASTER資格の中級に位置付けられる「ORACLE MASTER Silver Oracle Database 10g」取得に必要な試験「Silver DBA10g」について解説しました。
連載第1回から第11回までのポイントをまとめた「特集・前半戦終了! ORACLE MASTER Silver DBA 重要ポイント解説」に続き、今回は連載第12回から最終回までの特に重要なポイントを紹介します。
連載後半のポイントを再確認し、問題に挑戦してください。分からないところは連載各回のページで復習してくださいね。
Oracle Net Services:Oracle Netサービス名
■ひと言ポイント
Oracle Netの構成に関しては、細かい点まで出題される可能性があります。「Bronze DBA 10g」よりも詳細な設定を確認しておきましょう。例えば、複数のアドレスが構成されている場合はランダムに使用する(LOAD_BALANCE=ON)、選択したアドレスが使用不可であれば別のアドレスを使用する(FAILOVER=ON)などの機能も対象となります。Oracle共有サーバ接続(「Oracle共有サーバ接続を利用する」)と併せて確認しておきましょう。
■問題
次の資料を確認してください。
・sqlnet.ora
SQLNET.AUTHENTICATION_SERVICES= (NTS) NAMES.DIRECTORY_PATH= (TNSNAMES, EZCONNECT) NAMES.DEFAULT_DOMAIN = AS.ORACLE.COM |
・tnsnames.ora
PROD.US.ORACLE.COM = (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = ws1.oracle.com)(PORT = 1521)) (CONNECT_DATA = (SERVER = DEDICATED) (SERVICE_NAME = prod.oracle.com) ) ) |
ネットサービス名PRODを使用してデータベースに接続しようとしたのですが、接続できません。接続できるように修正する方法を2つ選択しなさい。
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a.sqlnet.oraファイルのドメイン設定を変更する
b.tnsnames.oraファイルの「SERVER = DEDICATED」の記述を削除する
c.tnsnames.oraファイルの接続文字列で使用しているドメイン名を変更する
d.tnsnames.oraファイルのHOSTとSERVICE_NAMEで指定している値を逆にする
ヒント:「Oracleのネットワークのクライアント側構成を知る」
UNDO管理
■ひと言ポイント
UNDOデータの管理方法、自動UNDO管理に関する初期化パラメータについて正しく理解しましょう。例えばUNDO表領域を新規に作成したものに変更する場合、既存のトランザクションは変更前のものを使用するため、表領域は即時にオフラインにはならないなど、細かい動作に関しても注意が必要です。トランザクションによる影響については、ロックの競合の監視と解決(「ロックでOracleのデータを守り、競合を防ぐ」)も確認しておきましょう。
■問題
UNDOTBS1というUNDO表領域を作成しました。自動UNDO管理をするために、この後行う作業を2つ選択しなさい。
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a.初期化パラメータUNDO_MANAGEMENTを「AUTO」にする
b.初期化パラメータUNDO_TABLESPACEを「undotbs1」にする
c.初期化パラメータAUTOMATIC_UNDO_MANAGEMENTを「TRUE」にする
d.初期化パラメータUNDO_TABLESPACEに「undotbs1」を追加する
ヒント:「UNDO管理でOracleのデータを守る」
パフォーマンスの管理
■ひと言ポイント
Silver DBA10gの試験範囲に詳細なパフォーマンスチューニングは含まれませんが、REDOログファイルに関する動作は覚えておいた方がよいでしょう。オプティマイザ統計の収集方法、索引の再構築方法も覚えておきましょう。
■問題
データベースを調査したところ、ログバッファ待機が発生していることが分かりました。原因はREDOログファイルにI/Oが集中していることであることが分かりました。解決策を選択しなさい。
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a.ログバッファのサイズを増やす
b.書き込みの速いディスクにREDOログファイルを移動する
c.REDOログファイルの数を増やす
d.REDOログファイルのサイズを増やす
ヒント:「Oracleのパフォーマンスを最適化する」
予防的メンテナンス
■ひと言ポイント
Oracle Database 10gから追加された「自動ワークロードリポジトリ(AWR)」「サーバ生成アラート」「Automatic Database Diagnostic Monitor(ADDM)」がそれぞれ何を提供するものか、理解できていますか。それぞれ「Oracleサーバに関するメモリ上の各種情報と定期的に出力されたスナップショット」「しきい値を超過したらアラートを出力する機能」「Oracleサーバの問題診断エンジン」が正解です。Enterprise Managerの画面と併せて、再確認しておきましょう。
■問題
表領域の領域使用量が80%を超えたら警告を表示するように設定しました。設定を確認する方法を選択しなさい。
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a.DBA_ALERTS
b.Database Control Home ページ
c.Database Control 管理ページ
d.Database Control Performance ページ
ヒント:「Oracleでの問題発生を予防する」
バックアップ/リカバリの概要
■ひと言ポイント
Oracleサーバに発生する可能性のある各種障害について再確認しておきましょう。インスタンスの障害では次回のOracleサーバ起動時に自動的にリカバリが行われますが、ディスク障害などのメディア障害ではバックアップを使用したリストア/リカバリが必要になるなど、障害ごとの動作の違いも重要です。バックアップに影響を与えるアーカイブログモードの構成や動作についても理解しておきましょう。
■問題
インスタンス障害が発生した後のインスタンス再起動時にリカバリを開始するバックグラウンドプロセスを選択しなさい。
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a.PMON
b.MMON
c.CKPT
d.SMON
ヒント:「Oracleのバックアップ/リカバリの仕組みとは?」
データベースのバックアップ
■ひと言ポイント
RMANのバックアップの種類(イメージコピーとバックアップセット)やバックアップ内容(全体バックアップと増分バックアップ)などに関する独特な用語を再確認しておきましょう。バックアップ方法や管理方法は、Enterprise Managerで確認しておくとよいです。
■問題
RMANのDELETEコマンドで行われる処理を選択しなさい。
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a.バックアップ情報を削除するが、OSファイルは手動で削除する必要がある
b.バックアップ情報は残すが、OSファイルを削除する
c.バックアップ情報を削除し、OSファイルも削除する
d.バックアップ情報は残すが、使用できない状態にする
ヒント:「Oracleデータベースのバックアップを取得する」
データベースのリカバリ
■ひと言ポイント
不完全リカバリ(過去の一時点までのリカバリ)はORACLE MASTER Goldの範囲ですが、完全リカバリ(最後のコミットまでのリカバリ)はSilverの範囲です。リカバリにおいてOracleサーバがどのような動作を行うのか、正しく理解しておきましょう。ミラー化した制御ファイルとREDOログファイルの障害についても理解しておきましょう。
■問題
最後にデータベース全体のバックアップを取得した後、3つの表領域が作成され、2つの表領域が削除されました。その後、すべての制御ファイルが損失しました。現在の表領域情報のまま、制御ファイルをリカバリする手順を選択しなさい。
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a.バックアップ制御ファイルをリストアし、そのままリカバリを実行する
b.バックアップ制御ファイルをダンプし、制御ファイルを再作成する情報を抽出する
c.バックアップ制御ファイルをリストア後、データベースをNOMOUNTで起動し、制御ファイルのトレースを取得する。取得したトレースファイルを修正し、取得したスクリプトを実行して制御ファイルを再作成する
d.バックアップ制御ファイルをリストア後、データベースをMOUNTし、制御ファイルのトレースを取得する。取得したトレースファイルを修正し、スクリプトを実行して制御ファイルを再作成する
ヒント:「リカバリ機能でOracleデータベースを復活させる」
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