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いま、Linux研修のトレンドはどうなっている?

千葉大輔(@IT自分戦略研究所)
2007/3/9

ITエンジニアと企業の双方から人気が高いLinuxスキルだが、いま研修ではどんなスキルを身に付けることが求められているのだろうか。今回、富士通ラーニングメディア 研修事業部 佐藤淳志氏、五十嵐寿恵氏に現在のLinux研修のトレンドについて話を聞いた。

 2006年12月に「Linuxをいまから学ぶコツ教えます」という記事を掲載したところ、大きな反響があった。@IT自分戦略研究所とJOB@ITが11月に行った読者調査では、およそ40%の人が「今後身に付けたいスキル」として「Linuxシステム管理」を挙げている。

図1 テクニカルスキル保有状況(@IT自分戦略研究所読者調査2006)

 また、Linuxを用いたサーバやネットワーク構築を中心とする、インフラ系のITエンジニアの求人が堅調ともいわれていることから、企業にとってもLinuxを扱えるITエンジニアの需要は高いといえる。

受講動機は「業務で使うため」

富士通ラーニングメディア 研修事業部 佐藤淳志氏

 富士通ラーニングメディアでは、システムエンジニア(SE)をメインターゲットとして1999年からLinuxに関する研修サービスを提供しているという。佐藤氏は「サービスの提供を始めたころは主に最新の技術を得たいという人の受講が多かったと思います。非常に詳しい人が多く、そういった人たちの質問に答えるために講師としてもずいぶんと鍛えられたといいますか、勉強させてもらいましたね」と笑いながら話す。その後、インターネットバブルの崩壊や、Linux自体に対する盛り上がりの落ち着きなどが影響して一時期受講者が減少した時期もあったが、その後は堅調に受講者数が伸びているという。

 人気の要因として佐藤氏は「LinuxがOSとして成熟し、企業のシステム開発やインフラといった用途に一般的に使われるようになってきた」ことを挙げる。受講者の多くは「業務でLinuxを使う」ため研修を受講するという。

 現在、富士通ラーニングメディアが提供するLinuxに関する研修コースで、柱となるのは次の3つ。実際の受講者数もこの3つが多いという。

・UNIX/Linux入門
・シェルの機能とプログラミング〜UNIX/Linuxの効率的利用を目指して〜
・Linuxシステムの導入と管理

 「UNIX/Linux入門」や「シェルの機能とプログラミング〜UNIX/Linuxの効率的利用を目指して〜」は富士通ラーニングメディアの受講者ランキングで常に上位にランクインしている。この傾向はしばらく変わっていないという。これらのコースは基礎的な部分を学ぶためのものであるが、それだけLinuxに触れたことがない人、もしくは体系的に基礎を学ぶ必要性を感じている人が多いのかもしれない。

システム基盤としてLinuxを学ぶ

富士通ラーニングメディア 研修事業部 五十嵐寿恵氏

 最近のLinux研修サービスのトレンドについて、佐藤氏は次のように話す。「柱となる部分は変わりませんが、Linuxをプラットフォームとして、ApacheやTomcat、PostgreSQLを組み合わせたWebシステムの構築や、Linux環境でのプログラム開発、Webアプリケーション開発を行うといったテーマの研修コースが増えてきています。また、「Linuxシステム運用実践」や「Linux高信頼性システムの設計と構築」といったより上位のコースの需要も高くなっています」

 最近はLinux単体だけではなく、Linuxを使ってシステムをどう構築するのかといった、より実際の業務に近い部分が求められているようだ。研修の講師を担当する五十嵐氏は受講者の反応について「システム全体として見た時にどうなのか、自分の業務と関連させて考えるとどうなのかという点に興味を持つ人が多いです。『自分が携わっているプロジェクトの○○という問題を解決したいのですが……』という質問をよく受けます」と話す。

 システムの全体最適に向けて、アプリケーション、ミドルウェア、OS、ハードウェアを組み合わせてどう相乗作用を出していくのかといった視点で研修を行う必要があるようだ。 富士通ラーニングメディアでは全体最適の視点でパフォーマンス測定を行うコースなども開催している。

 このように基礎的なスキルを身に付ける研修コースを中心に、システム全体の構築など分野を広げつつあるLinux研修だが、今後はどのような動きを見せるのだろうか。佐藤氏は「現在提供しているコースの品質を上げていくことはもちろん、メジャーになりつつある、業務で使用できる品質を持つオープンソースソフトウェアの研修も積極的に取り組んでいきます」と話す。

Linuxエンジニアはスキルが高いといえる時代

 図1から分かるように、Linuxを身に付けたいという人は多い一方「現在保有スキル」として「Linuxシステム管理」を挙げる人はおよそ25%とほかのスキルと比べても低い。つまり、Linuxスキルを身に付けているITエンジニアの絶対数は少ないということだ。

 富士通ラーニングメディア 研修事業部長 羽賀孝夫氏は過去を振り返って次のように話す。「Linuxの研修は8年前から始めましたが、UNIXの研修は約20年前から始めていました。そのころは、パソコンのOSはDOSが主流であり、DOSを理解している人は少し勉強をすればUNIXの習得も容易であるといった時代でした。ところがいまは、一般的にOSは大変大きくなり、かつブラックボックス化してしまったために、OSそのものの全体を理解することは難しい時代です。そのような状況で、ソースコードを読める必要があるとまでいわれるLinuxエンジニアは、OSの全体像をきちんと理解しているという点において技術スキルが高いといえるかもしれません」

 Linux研修は基礎的な部分が中心となっているが、さまざまなソフトウェアやシステムと組み合わせて学ぶことも求められてきている。それはLinuxが企業のシステム基盤として使われることが一般化しているということでもある。今後は、よりほかのシステムと関連させたLinux研修の重要性がより高まっていくだろう。


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