ORACLE MASTER Silver
ORACLE MASTER Silver Oracle9i Database

2004/2/28

 オラクルのORACLE MASTERの認定制度は、2003年10月に大改定が行われたが、ここでは改定後の認定制度に基づいて解説する。

 ORACLE MASTER Silver Oracle9i Database(ORACLE MASTER Silver)は、日本オラクルによるORACLE MASTERの中心的な存在である「ORACLE MASTERデータベース管理トラック」に属する3段階の資格のうち、第1段階の基礎レベルの知識を問うものである。

 具体的には、日本オラクルのWebページによると「初級技術レベルを持ち、下級チーム・メンバーとしてデータベース管理者またはアプリケーション管理者と作業を行うための基礎知識を所有していることが認められます」とある。

試験方法
オンライン試験
試験時間
40分(SQL、Oracle入門)、90分(Oracle9i DBA I)
試験形式
多肢選択式
合格基準
70〜73%程度
合格結果
試験終了後直ちに画面に表示される
受験料
1万5000円(税別)
受験場所
全国
有効期間
なし
表1 ORACLE MASTER Silverの試験情報

■試験内容

 具体的な試験としては、次の3つの試験があり、そのすべてに合格して初めてORACLE MASTER Silverとなる。

  • SQL(テスト番号1Z0-011J)
  • Oracle入門(テスト番号1Z0-012J)
  • Oracle9i DBA I(テスト番号1Z0-031J)

 試験時間は、SQLおよびOracle入門が40分、Oracle9i DBA Iが90分。問題数は、SQLおよびOracle入門が20問で、合格ラインの目安は14問以上の正解(70%)。Oracle9i DBA Iの問題数は60問で、こちらの合格ラインの目安は44問以上の正解(約73%)となる。各試験について、それに対応する研修コースから内容(「Oracle University Official Guide 2004」のコース終了時の達成項目)を引用すると、次のようになる。

Oracle9i入門 SQL編
・SELECT文を使用して、表のデータを検索する
・INやLIKEなどの演算子を使用して、データの検索条件を定義する
・SQL関数(TO_CHAR、SUBSTR、SUM)でデータを加工する
・複数の表の結合や、副問い合わせでデータを取得する
・INSERT文、UPDATE文、DELETE文を使用する

Oracle9i入門 データベース編
・表の作成と管理を行う
・表に制約を設定する
・ビューを作成する
・順序、索引、シノニムを作成する
・ユーザーに権限を付与する

Oracle9i データベース管理 I
・Oracleアーキテクチャを理解する
・Oracle Serverの起動と停止を行う
・Oracleデータベースを作成する
・データ・ディクショナリから必要な管理データを入手する
・制御ファイルやREDOログ・ファイルの多重化や管理を行う
・表領域の作成や変更を行う
・Oracleの記憶構造(データ・ブロック、エクステント、セグメント)の理解
・自動UNDO管理を実装する
・表/索引/制約の作成や変更を行う
・ユーザー作成や権限の付与・管理を行う

■合格後のスキルパス

 ORACLE MASTER Silverに合格した後は、Gold、Platinumへと進む道(ORACLE MASTERデータベース管理トラック)がある。そのほか、Oracleデータベースで開発することがあれば、ORACLE MASTER Silver Oracle9i PL/SQL、ORACLE MASTER Gold Oracle9i Forms Developerという資格のパスも考えられる。さらに、アプリケーションサーバの運用/管理ではORACLE MASTER Silver Oracle9i Application Server、Linux上でのOracleデータベース管理を行うためのORACLE MASTER Silver Oracle9i Linuxの資格も用意されている。

■Oracle Silver Fellow

 従来(つまり2003年9月までのORACLE MASTER制度)、ORACLE MASTER Silverの取得には、SQLとOracle入門の2科目に合格すればよかった。現在は、その2科目のほかOracle9i DBA Iにも合格する必要があり、実質的に以前よりも難易度は上がった。

 そこでOracleデータベースにもっとなじんでほしいと、制度の底辺拡大のためにORACLE MASTERの資格認定制度とは別に設けられたのがOracle Silver Fellowだ。これは、SQLとOracle入門の2科目に合格すると授与される合格証明のことを指す。

 エンジニアにとっての道標(マイルストーン)はORACLE MASTERになるだろうが、学生やユーザーとして利用する場合や非エンジニア職の場合は、Oracle Silver Fellowを最初の目標とするといいだろう。

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