テクニカルエンジニア:ネットワーク

2004/2/28

 国家資格である情報処理技術者試験のうち、テクニカルエンジニアとして区分される資格の1つ。情報処理技術者試験センターによる解説によれば、対象者として次のようなエンジニアを想定している。

 情報システム基盤(業務システム共有のシステム資源)の構築・運用において中心的役割を果たすとともに、個別の情報システム開発プロジェクトにおいて、固有技術の専門家として開発・導入を支援する者。具体的には、ネットワークに関する固有技術とする。

 テクニカルエンジニア:ネットワークの役割と業務については、次のとおりである。

ネットワークシステムを計画・設計・構築・運用する業務に従事し、次の役割を果たす。

  1. ネットワーク管理者として、情報システム基盤であるネットワーク資源を管理する。
  2. WAN/LANに対する要求を分析し、効率性・信頼性・安全性を考慮した設計・構築・運用を行う。
  3. 個別システム開発の各工程(計画・分析・設計・運用・保守)において、ネットワーク関連の技術支援を行う。

 また、期待される技術水準としては、次のように規定されている。

 ネットワークは情報システム基盤であり、個別のアプリケーションシステムの構成要素ともなる。また、マルチメディアへの展開を含め、ネットワークに要求される機能要件は急速に進展している。そのため、次の幅広い知識・経験・実践能力が要求される。

  1. ネットワーク技術・制度の動向を広く見通し、目的に応じて運用可能な技術を選択できる。
  2. 企業・組織全体又は個別アプリケーションのネットワークへの要求を的確に理解し、ネットワーク要求仕様を作成できる。
  3. 要求仕様に関連するネットワーク設計方法、プロトコル技術、信頼性設計、セキュリティ技術、通信サービス・料金などを選択して、最適な論理設計・物理設計ができる。
  4. ネットワーク関連企業(通信企業者、ベンダ、工事業者など)を活用して、ネットワークの効率的な構築・運用ができる。

試験方法
試験会場での筆記試験
試験時間
午前、午後I、午後IIで各90〜120分
試験形式
多肢選択式、記述式、論述式
合格結果
発表は官報やWebページで公示される(発表日は情報処理技術者試験センターのWebページにて告知)
受験料
5100円(税込み)
受験場所
全国の主要都市の試験会場
願書受付
7月上旬〜8月上旬
受験日
10月第3日曜日
有効期間
なし
表1 テクニカルエンジニア:ネットワークの試験情報


■試験内容

 試験は、午前、それに午後I、午後IIの3つが課せられる(表2)。

午前
9:30〜11:00
90分
多肢選択式(四肢択一)
50問出題して50問解答
午後I
12:30〜14:00
90分
記述式
4問出題して3問解答
午後II
14:30〜16:30
120分
論述式(事例解析)
2問出題して1問解答
表2 テクニカルエンジニア:ネットワークの試験内容

 午前の試験は、受験者の能力がネットワークエンジニアとして期待される技術水準に達しているのかを、知識面から問うものとされる。多肢選択式で、次の分野から出題される(財団法人 日本情報処理開発協会 情報処理技術者試験センターの「情報処理技術者試験 出題範囲」による)。

コンピュータシステム ハードウェア
基本ソフトウェア
システムの構成と方式
システム応用
システムの開発と運用 言語に関すること
ソフトウェアパッケージに関すること
開発環境に関すること
開発手法に関すること
要求分析・設計手法に関すること
プログラミング、テスト、レビューに関すること
開発管理に関すること
外部環境の活用に関すること
システムの運用に関すること
システムの保守に関すること
ネットワーク技術 プロトコル・伝送制御に関すること
符号化・伝送に関すること
ネットワーク(LAN・WAN)に関すること
通信装置に関すること
ネットワークソフトに関すること
セキュリティと標準化 セキュリティに関すること
リスク管理に関すること
ガイドラインに関すること
開発と取引の標準化に関すること
データの標準化に関すること
標準化組織に関すること
表2 テクニカルエンジニア:ネットワークの午前試験の出題範囲

 午後の試験(記述式、論述式)の試験範囲は、次のとおりである(「情報処理技術者試験 出題範囲」による)。

ネットワークシステムの設計・構築に関すること
 ネットワークシステム(データ・音声・画像、LAN・WANを含む)の要求分析、論理設計、物理設計、セキュリティ設計、アドレス設計、運用・保守設計、インプリメンテーション、テスト、移行、評価(性能、信頼性、品質、経済性など)、プロジェクト管理、改善提案など

ネットワークシステムの運用・保守に関すること
 ネットワークシステムの運用・保守管理、運用・保守体制、セキュリティ管理、セキュリティ管理体制など

ネットワーク技術・関連法規・標準化に関すること
 ネットワーク構成要素、待ち行列理論、トラフィック技術、ネットワーク構成技術、ネットワークセキュリティ技術、ネットワーク関連法規及び倫理規定、ネットワークの標準化など

 なお、これまで3年間の応募者、受験者、合格者、合格率については次のとおりである。

平成13年
平成14年
平成15年
応募者数
6万978人
5万8778人
5万4060人
受験者数
3万4867人
3万3552人
3万1350人
合格者数
2749人
2496人
1974人
合格率
7.9%
7.4%
6.3%
表4 テクニカルエンジニア:ネットワークの合格率など

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