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コンサルティング会社として知られるアクセンチュアだが、近年はシステムの設計・企画から運用保守まで行うアウトソーシングにも力を入れている。コンサルティングとアウトソーシングの両輪に注力するアクセンチュアの狙いとは?

  企業の戦略的なIT活用を実現する
アクセンチュアのアウトソーシング事業

 業務プロセスを可視化して全体最適を図り、自社のコアコンピタンスに注力するための手段として「戦略アウトソーシング」が注目されている。ビジネス戦略をシステムとして具現化するためのITコンサルティングから、実際のシステム構築や運用保守に至るまで、幅広い範囲を手がけるビジネスサービスだ。業務プロセスの遂行に求められるシステム要件の洗い出しから構築までを含めてアウトソースすることで、単なるシステム運用・保守の外注とは違う戦略的なIT活用が可能になる。

図1 戦略アウトソーシングモデル(参考:アウトソーシング協議会
業務の設計・企画を担当するが運営はクライアント企業が行うコンサルティングに対し、アウトソーシングは設計・企画から運営まで担当。クライアント企業の経営戦略やニーズを理解しながら、企業のITガバナンスに深くかかわっていくビジネスである

 コンサルティング大手のアクセンチュアは、そうした戦略アウトソーシング事業に力を入れている企業としても知られている。同社が提供するアウトソーシング・サービスは、ITシステムの構築や保守運用を行う「アプリケーション・アウトソーシング」、ITを含めたビジネスプロセスを包括してサービス提供する「ビジネス・プロセス・アウトソーシング」、ITインフラを提供する「インフラストラクチャ・アウトソーシング」の3つに大別される。国内で提供するアウトソーシング・サービスのメインはこれまではアプリケーション・アウトソーシングだったが、ビジネス・プロセス・アウトソーシングやインフラストラクチャ・アウトソーシングも拡大してきている。いずれの形態においても、単に契約の範囲内でサービスを提供するだけでなく、それをベースにしてより深くクライアントとの関係を構築し、踏み込んだ改善案を提供していくことで、クライアントとともに、よりよいソリューションを作り上げていくことが求められており、アクセンチュアはその期待を実現しようとしている。

 その具体例として、アウトソーシングを積極活用する企業の1つ、カジュアルブランド「ユニクロ」で知られるファーストリテイリングに常駐するアクセンチュア社員の声もふまえて紹介する。

  世界各国に展開するファーストリテイリングの
システム運用をサポート

 カジュアル衣料ブランド「ユニクロ」で知られるファーストリテイリングも、アクセンチュアのアプリケーション・アウトソーシングサービスを活用する企業の1つだ。1999年8月期の売上高1110億円から、2000年8月期には2289億円と倍増を実現し、2001年8月期にもほぼ倍増の4185億円という急激な成長を遂げた同社。その急成長に対応し、さらなる成長を実現するために、2000年から業務プロセスの見直しやシステム構築に着手。2004年1月に在庫管理システム、2006年2月にはサプライチェーン管理システムをカットオーバーした。アクセンチュアは構想段階から参画し、カットオーバー後アウトソーシングチームはファーストリテイリングとともに運用保守をスタートした。

 現在は常時30人以上のスタッフが常駐している。恒常的に行っているシステム改善案件や、新規導入案件などを進めるためのコンサルティング部隊なども含めると40〜50人、多いときでは100人ほどのスタッフが携わっている。

アクセンチュア 片山宏之氏
(アウトソーシング本部マネジャー)

 アウトソーシングを活用することで、実際にどのような効果が生まれたのか。アクセンチュア アウトソーシング本部マネジャー 北薗正博氏、片山宏之氏に話を聞いた。

 「例えば、お客さまのビジネスを加速できるという効果があります。日本でのビジネスを基に海外へ進出する場合、少人数での現地ビジネスの立ち上げを行う必要があります。日本のシステムをそのまま利用しても、機能が豊富すぎて使いこなせないということもあります。そこですでに稼働しているシステムをベースにカスタマイズしてお客さまとともに導入することで、新規ビジネスを少人数で迅速に立ち上げることが可能になりました」(片山氏)

 同じユニクロブランドとはいえ、すべての国や地域の店舗が全く同じ業務を展開できるわけではない。税制や法定帳票、レシート表記などの国による違いなど、細かい点でさまざまな制約がある。基本的なシステムパッケージをベースにしながら細かい部分をカスタマイズすることで、スピーディな導入が可能になる。実際に海外拠点の立ち上げには、最短で約4カ月での導入を実現した。

 一方で2004年1月にカットオーバーした在庫管理システムは日本への導入から3年以上経過しており、業務、およびシステムの見直しを行っているところだ。

 「3年の月日の経過により、ユニクロビジネスも変化している。稼働当初の“根底”では対応しきれなくなった部分が生じてきました。そこで今年から業務やシステムの見直しを始めています。1カ月間で何百時間と掛けているユーザー業務を、半分以下にまで削減することを目指してスタートしました」(片山氏)

 運用中のシステムに関する日常的な改善案件については、ファーストリテイリング側がまとめた要件を基にアクセンチュアが構築していく。主な大案件に関しては、全体推進支援をアクセンチュアが実施することもあるという。

 「どのような案件でも、われわれに期待されているのは複数の企業が作業する場合のパイプ役であったり、全体でプロジェクトを進めていく際の課題を集め、前に進めるといったところです。その時々の契約とは関係なく、常にそれはアクセンチュアに期待されていることだと考えています」(片山氏)

 これまでの評価について片山氏は「非常に信頼をいただいていると思います」と語る。

アクセンチュア 北薗正博氏
(アウトソーシング本部マネジャー)

 「新しいシステム案件をいただけるのは、われわれが3年間運用してきて信頼を得た結果だと思います。お互いに顔をよく知っているメンバーが実際にひざを詰めて打ち合わせを進めていくことで、スムーズにプロジェクトが進んでいます。また、新しいビジネスを始められる場合や困ったことがあれば、必ず相談していただける立場になっていると感じています」(片山氏)

 クライアントからこうした信頼を勝ち得ることで次のプロジェクトへとつなげていき、より強固な信頼関係を築き上げる──アクセンチュアがコンサルティングに加えてアウトソーシングに力を入れている戦略的な意味合いはここにある。

 「われわれは、ファーストリテイリング様と7年以上かけて築いた実績を基に、新たな経営戦略的な案件をいただいています。それが新たなコンサルティング案件やアウトソーシング案件を生み出すのです。長い年月を掛けてシステムを構築・運用しながら信頼を獲得し、次のビジネス拡大の際にまた声をかけていただくというステップに入ってきていると感じます」(北薗氏)

  顧客の立場で常に考え続けられる人が
アウトソーシングサービスに求められる

 アウトソーシングコンサルタントに求められる資質とはどういったものなのか。片山氏は「お客さまが本当にやりたいこと、やるべきことは何かを常に意識できる人」と語る。

 「たどってきた経歴はそれほど大きな問題ではありません。普段の業務の中でちゃんと考えて仕事をしてきたかが1番のポイントです。普段から『自分が相手の立場だったらどうしよう』という意識を持って仕事に臨んでいる人がアクセンチュアには必要だと思っています」(片山氏)。

 継続的なシステムの運用保守を担当する業務形態上、中長期のスパンで物事を考えられる能力が求められる。

 「コンサルティングやシステム開発のプロジェクトは、半年や1年といった短期間、長くても2年間で集中的に業務を行い、決められた時期までに新しいビジネスや業務を立ち上げるという大きな目標があります。一方、アウトソーシングは、その立ち上げたビジネスや業務の効果を実際に創出していくフェイズ、日々の業務を続けていく中で、その実現のためにビジネス基盤としてのシステムを運用すること、時には進化したビジネスに対応するため、システムを進化改善させるというスタイルになります。短期間にいろいろなお客さまの案件に携わりたいというのではなく、特定のお客さまに対して中長期にわたるサービスを提供していく中でキャリアを積んでいこうという志向を持っている人が望まれます」(北薗氏)

 求められるスキルについて片山氏は「実際の開発経験とシステム開発の感覚」と語る。

 「お客さま固有の環境における開発経験がなくとも、何らか別環境における経験があれば良いと思います。例えばJavaを知っているとかどうとかいうのは大きな問題ではありません。逆にシステム開発や運用の現場でやるべきことを身に付けた人で、かつ、どこに行っても応用できる人でなければと思います」(片山氏)

 アウトソーシングコンサルタントを務めていてやりがいを感じる瞬間としては、「お客さまから信頼されていると感じることだ」と北薗氏、片山氏ともに語る。

 「新システムの稼働から数カ月経過した頃にお客さまから『スムーズに業務が運用できるようになった』といわれたのはうれしかったですね」(北薗氏)

 「私もやはり、お客さまから信頼されていると感じる瞬間ですね。いろいろなところでスタッフがお客さまから相談されているところを見ると、1人1人が信頼を得られているということを強く実感します」(片山氏)

アクセンチュア アウトソーシング コンサルタント採用説明会
アウトソーシング コンサルタント/キャリアセミナー開催!!

戦略的なアウトソーシングサービスをプランニングおよび実行するためのアウトソーシングコンサルタントを募集しています。よりよく職種を理解していただくために、下記の要領でセミナーを開催いたします。


※もし新しいセミナー日程が更新されていない場合は、直接アクセンチュア人事採用部へお問い合わせ下さい。



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アクセンチュアはITエンジニアをスカウト中です
スカウト担当が語る「こんな方をスカウトしたい」
(アクセンチュア株式会社)


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アクセンチュア株式会社
企画:アイティメディア営業本部
制作:@IT編集部

掲載内容有効期限:2007年8月31日

会社概要
■会社名
アクセンチュア株式会社(Accenture Japan Ltd)

■本社所在地
〒107-8672 東京都港区赤坂1-11-44
赤坂インターシティ

■代表取締役社長
程 近智

■設立
1995年12月

■従業員数
3000名以上

■事業内容
経営コンサルティング
テクノロジー・サービス
アウトソーシング・サービス

■売上高
(アクセンチュア グローバル・グループとして)
166億5,000万米ドル(2006年8月期)
募集職種・募集要項
1. アウトソーシング コンサルタント

■職務内容
豊富な実績により裏付けられた当社独自の方法論/ノウハウに基づく戦略的アウトソーシング・サービスの提供。
・ アウトソーシング(主にIT領域)実施に伴うプロセス分析と機能変革の計画立案・実行
・アウトソーシング実施に伴うサービスレベル管理
・情報システムの運用管理、及び当領域に関するコンサルティング業務
・情報システムの効率的/効果的運営を鑑みたアーキテクチャ及び運用設計


■経験・資格

(1)業務アプリケーション担当(カスタム・パッケージ領域)
以下いずれかに該当する方
・Java、.Net、C++などの言語を用いたシステム設計/開発/運用保守などの経験が2年以上ある方
・SAPやORACLE等のパッケージを用いたカスタマイズ経験/システム設計/開発/運用保守などの経験が2年以上ある方

(2)技術基盤担当
インフラ領域(サーバ/ネットワーク/セキュリティ/データベース/運用管理ツールなど)での技術基盤設計/構築/運用経験が2年以上ある方

(3)サービスマネジメント担当
・クライアント・サーバ型もしくはWeb環境でのビジネスアプリケーションもしくは技術基盤設計/開発/運用経験がある方
・IT領域における顧客へのサービスマネジメントの経験がある方 ※具体的なシステム環境に関してはポジションによって異なります。別途お問い合わせ下さい。

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2. アウトソーシング・プランナー

■職務内容

顧客要件に基づいてアウトソーシングのプランニングから移行を推進。

【主な業務/スキルに応じてお任せしていきます】
・顧客要件をもとにしたディールスキームの立案
・契約・財務・ソリューション上におけるリスクマネジメント
・クライアントケイパビリティの把握・分析
・業務移行のアクティビティのリード
応募条件
■年齢
40歳位まで

■条件
≪以下2つのうち、いずれかの経験をお持ちの方≫
・ 大規模システムのプロジェクトマネジメント経験
・大規模アウトソーシングのマネジメント経験

※英会話能力が必要です(ビジネスレベル/目安として、クラスに応じTOEIC650〜800以上)


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(アクセンチュア株式会社)


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