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最新データで見る「エンジニアのキャリア事情」

第57回 無心になる、構想を練る? エンジニア的休憩事情

Tech総研
2008/2/13

ばりばり働いて生産性を高めたい。だが適度な休憩も必要だ。エンジニアの休憩にはどんなパターンがあるか分析した。休憩も方法次第では貴重なスキルアップの機会となるようだ。(Tech総研/リクルートの記事を再編集して掲載)

  「エンジニア」と「時間」の深いかかわり

 これまでTech総研では、さまざまな切り口で「エンジニアと業務時間との関係性」について特集してきた。レポートのアンケートコメントに見えてくるのは、激務の中、無駄な業務を省き、効率的に仕事を進めるため、日々努力を続けるエンジニアの姿勢だった。

 でも、常にアクセル全開で飛ばしていると、いつか必ず疲弊するときがくる。時には行き詰まってしまうこともあるのではないか。

 そんなとき、エンジニアはどのようにして仕事を切り替え、息抜きをして、業務にメリハリをつけているのだろう。今回Tech総研では、400人のエンジニアにアンケートを行い、仕事に行き詰まったとき、疲れを感じたときの「息抜き方法」を聞いてみた。アンケートから浮かび上がった、エンジニアの休憩事情を紹介していこう。

  ハードウェア系は社内で、ソフトウェア系は社外で息抜き

 まずは「仕事の合間に行っている息抜き方法」について聞いた。「喫煙」がハードウェア系・ソフトウェア系エンジニアを合わせての1位に(図1)。喫煙所が外にある場合も多く、「外の空気も吸えるので一石二鳥」と答えた人が見られた。続いて多かったのが、長く席を空ける必要なくデスクで一息つける「間食・飲み物を取る」という回答。こちらは「コーヒーを飲む」という意見が圧倒的に多く、習慣になっているエンジニアもいるようだ。

図1 仕事の合間に行っている息抜き方法

 3位は「社内散歩」。ここまではハードウェア系エンジニアの方が回答した割合が高い。メーカーの場合、敷地面積が広いことが多く、社内食堂や休憩室など設備がそろっており外出が制限されるため、エンジニア個人の志向というよりも物理的な側面が大きく影響していると見られる。反対に4位の「外出」という回答では圧倒的にソフトウェア系エンジニアが多い。若干ではあるがその後の「ネット」「業務内容・場所を変える」もソフトウェア系の方が割合は高かった。

 ここで謎が生じる。ハードウェア系に多かった3位の「社内散歩」、圧倒的にソフトウェア系に多い「外出」。いったい社内外のどこに行って、どうやって息抜きしているのか。さらにハードウェア・ソフトウェアともに5位、6位となった「ネット」と「業務内容・場所を変える」、こちらも内容が気になる。以下では、エンジニアのタイプ別に休憩の謎に迫ってみることにする。

  エンジニアのタイプで見る、休憩の目的

 アンケートの休憩に関するフリーコメントでは、「ほかの部署の人とかかわれる」「会議とは違いざっくばらんな話ができる」などが目立つ。休憩で単純にリラックスしたい人もいるが、何らかの目的を持って業務をスイッチする人もいるわけだ。

 ここでは「休憩の目的」に「職場のコミュニケーション」をクロスし、エンジニアの休憩を4つのタイプに分けたうえで、エンジニアの休憩内容を明らかにしていこう。

目的別・エンジニアの休憩タイプ


  タイプによってこんなに違う? エンジニアの休憩事情

 タイプによって大きく違うエンジニアの休憩事情。それではいよいよタイプ別に、エンジニアの休憩内容を紹介する。

「技術追求タイプ」の休憩事情

机の上のものをばらし始める……
参考までに机の上のものをばらして、構造をチェックしてみる。ドライバーでやたら関係のない製品をばらすので、周囲からはあまりいい目で見られていない気がする。(32歳・男性 機械・機構設計、金型設計)

いつか役に立つプログラム作成
まったく現在の業務とは関係ないが、仕事全体では必要になるプログラム作成。実は後で作ったロジックを再利用でき、仕事そのものになっていたりする。(37歳・男性 社内情報システム、MIS)

技術系サイトで情報収集
Webで技術系サイトをうろうろして、最新情報を見たり、会社で購入しているWeb制作系の雑誌に目を通したりする。直前に知った情報を、さも昔から知っていたように顧客に話すときも。(35歳・男性 システム開発(Web・オープン系))

こんな苦労もしています
息抜きで席を外すときは、何か思い立って用足しに行くかのように席を立つ。しかも少し急ぎ気味で。また、長い時間離席してしまったときは、飲み物を買って戻り「買い物に行ったんだ」と思わせたりする。(36歳・男性 システム開発(Web・オープン系))

全画面で作業をしない。会議室や図書室に、部下も気を使いそうな人事関係のファイルと分かる書類を持ってこもる。人の話が耳に入らないフリして、黙々と集中してやる。案外ばれない。(36歳・男性 回路・システム設計)

「情報収集タイプ」の休憩事情

他部署や現場で裏事情の聞き込み
他部署や現場を散策しながら雑談してリフレッシュ。すると社内の裏事情や隠れ情報が時々ヒットする。また、他部署や現場と話すと第三者的な視点での考えや意見をもらえることがあり、解決の糸口になった。(37歳・男性 制御設計)

打ち合わせという名の「雑談」
部署間の調整業務が主な業務内容なので、「面倒なヤツ」と思われると後が大変。普段から他部署の上司と、打ち合わせと称して雑談&情報収集している。ごますり?(28歳・男性 生産技術、プロセス開発)

製造現場で製品ウオッチ
通常は事務所でパソコンの前に座っていることが多いので、製造現場に入って人の動きや製品を観察したり、異なる業務をしている人と会話したりする。(32歳・男性 機械・機構設計、金型設計)

こんな苦労もしています
脱線して長話になりそうなときは、ついつい、声が小さくなりがちである。(39歳・男性 システム開発(Web・オープン系))

あらかじめスケジュールに「作業」として時間を確保し、行き詰まり解消のための情報収集を行う。(38歳・女性 システム開発(Web・オープン系))


「自己解決タイプ」「雑談解消タイプ」の休憩事情は?  

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