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第79回 大手SI、化学が健闘。2010年夏ボーナス平均59万円

Tech総研
2010/9/14

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  消極的ながらも
「満足している」が55%

 実際の手取額がどうであれ、ボーナスに対する満足度は人によって異なる。「会社業績が改善しないのに、これだけ出ているのだから満足」という感想もあれば、「こんなに仕事が忙しいのに、前年比でこれっぽっちのアップじゃ満足できない」という人もいるだろう。ボーナスへの満足度を調べると、業界や職種ごとの不満度や閉塞(へいそく)感の一端を垣間見ることができる(図1)。

 例えば、ハード系のサービスエンジニアは、職種別ランキングでは下位の方にあるのだが、「今回の金額に満足している」という意味での満足度は81%と最も高い。これはやや意外な結果である。支給額ランキングで最低の「運用、監視」における61%の満足度も平均以上だ。ところが同じ下位群にある「セールスエンジニア、FAE」では満足度11%と最も低い結果が出ている。この支給額と満足度のギャップはなかなか説明しづらいものがあるが、「安くても満足感を感じる」なんらかの理由が、それぞれの回答者にあるのだろう。

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 全体傾向としては、「今回の金額に満足している」が55%、「仕事内容に比べて50万円程度安い」が39.2%、「仕事内容に比べて100万円程度安い」が3.2%となった。ただし、満足度が高い人の回答では、以下で紹介するコメントのような“消極的満足”の答えが多いことも事実である。また、不満度の高い人の中には、例年以上にいら立ちもあらわな回答が目立った。

図1 2010年夏のボーナス額についての満足度

● ナマゴエ!

「2010年夏のボーナスに満足」派

  • 「減額となったが会社存続のためには仕方がない」

  • 「仕事がないなりにたくさんもらえたから」

  • 「社内全体で2割カットなので、まあこんなものかと」

  • 「売上目標額に達していなかったため、今回はボーナスが出ないのではないかと思っていたが、少しながらでも出てよかった」

「2010年夏のボーナスに不満」派

  • 「世間の不況のあおりを受け、なかなか回復しない経済情勢により賞与の大幅減。満足度はゼロ。給与カット、手当てカットなど、仕事のやる気をなくすような会社の対策は困ります」

  • 「ボーナスが減ったのは、社員全体の稼働率が下がったため。さすがにボーナスが下がると、モチベーションが下がる。満足度は低い」

  • 「会社の業績が回復傾向にあるにもかかわらず、支給額が減ったまま。一度減らすとなかなか元には戻らない」
  「貯金」が85%。
依然固い、エンジニアの財布のひも

 さて、最後にボーナスの使い道を聞いてみた。最も多いのが「貯金」の85.2%、次いで「買い物」47.3%、「ローン返済」26%、「旅行」23.8%などとなっている(※複数回答)。昨年同時期の調査では、「貯金」76.6%、「買い物」43.3%、「ローン返済」26.4%、「旅行」25.3%となっていて、貯蓄に回す傾向が今年はより強くなっていることが分かる(図2)。

図2 2010年夏のボーナスの使い道とその平均金額(※複数回答)

この記事は、Tech総研/リクルートの2010年7月21日公開の記事を
再編集して掲載しています

 

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