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エンジニアライフ時事争論(3)
地元から世界へ
――現代「地方エンジニア」事情

@IT自分戦略研究所
2009/2/18

 不況の波が日本列島を襲っている。

 製造業や金融業は厳しい状況が伝えられているが、IT業界も決して他人事ではない。地方であれば尚更だ。地方におけるIT業界やITエンジニアの状況はどうなっているのか。

 @IT自分戦略研究所 エンジニアライフのコラムニストに、「地方で働くということ」というテーマでコラムを書いてもらった。地方在住のコラムニストが考える「地方のメリット・デメリット」を中心に、8つのコラムを紹介しよう。

いま、地方で働くのは「イバラの道」?

 エンジニアライフには地方在住のコラムニストが少なくない。そのうち5人のコラムを紹介する。

 もともと「地方で働くということ」というテーマでコラムを執筆しているAhf氏は現在、札幌で働いている。Ahf氏は「地方都市では景気悪化の影響が大きい」と語る。

 Ahf氏によれば、北海道のIT企業の多くは「冬の時代」を迎えているという。「いま地方で働くというのはイバラの道。イバラというよりも罠満載の一本道」とまで語る。

 だが、悪い面ばかりではない。地方の場合、都心と比較してハイレベルな人材が大幅に不足している。つまり、努力して高いスキルを身に付けた人材については、都心よりも需要があるということだ。

 一方、西の果て、長崎に居を構えるランカードコムの村部淳也氏は、「好きなところで働けばいい」と地方で働くことを肯定的にとらえている。

 「ネットワークさえつながっていれば、どこでも仕事はできる」と村部氏は語る。顧客とのコミュニケーションで顔を付き合わせる必要があれば、出張すればいい。そもそも、地方の顧客を相手にすればいいのだ、と村部氏は強気だ。「せっかく場所にしばられない仕事なのだから、好きなところで仕事をして、そこから世界に発信したい」という。

地元から新しいものを生み出す

 福島で働く荒川淳氏と大久保仁氏も、地方で働くことに肯定的だ。新人エンジニアである荒川氏は、「地方はチャンスで溢れている。地方だからと、いい訳はしたくない」と前向きだ。

 大久保氏は「福島から見たIT業界」という考察を行っている。大久保氏によれば、福島とは「エンジニアにとって安らぎを感じる場所」。もともと技術の進歩が早く波が激しいIT業界だが、福島はそのスピードが緩いのだという。

 また、大久保氏も村部氏と同様に「福島をITで活性化し、福島から新しいサービスを生み出していきたい」と、地元からの発信を強く意識している。地方で働くに当たっては、その地方から何かを生み出すという強い意志が重要になるのかもしれない。

ネットを使って全国を相手に

 新潟で働くテイクウェーブ代表の竹内義晴氏は、「インターネットを使って、地方から全国を相手に仕事をする」ことを提唱する。竹内氏は「地方は仕事の選択肢が少ない」と認めつつ、「インターネットを活用すれば、地方でも全国を相手に仕事ができる」と語る。竹内氏自身、リーダー層へのコーチングを仕事にしているが、ホームページやメールマガジンで集客し、全国のクライアントとはSkypeを使ってコーチングのセッションを行っているという。

 竹内氏は、インターネットを活用して全国を相手に仕事をするためには、

  1. 情報発信能力

  2. コンテンツ力

  3. ライティング力

  4. 少しの勇気

の4つが必要であると説く。

地方ITエンジニア事情

 アデコのキャリアコンサルタント 横山光紀氏と志賀大介氏は、それぞれ札幌と福岡のITエンジニア事情を報告してくれている。

 横山氏は「札幌に惚れ込んでしまう人が多い」と語る。ツーリングやフィッシング、ゴルフなど、趣味を楽しみたい人にとっては最適なロケーションであるという。一方、札幌は「技術力はあるが、売る人や発想する人が少ない」のだという。高いマーケティング力を持った人材が求められている。

 志賀氏は「福岡には開発センターが多く、ニアショア需要もある」と語る。また、「人情味溢れる気質があり、穏やかに暮らすことができる都市」であり、都心からの転職となると年収は下がるが、物価も安いので魅力的な土地だという。ただし、2008年11月時点の福岡の情報技術系有効求人倍率は1.15倍と非常に厳しいようだ。

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 地方で働くエンジニアたちは皆、地方特有の「厳しさ」を感じている。だが、メリットがないわけではなく、地元で働くことに誇りを感じている者もいる。市場環境が厳しいのは都心も地方も(程度の差こそあれ)変わらない。こんな状況だからこそ、都心の喧騒を離れ、じっくりと自らのキャリアやスキルを考えることのできる「地方」の魅力が光るのかもしれない。

 最後に、転勤に脅える新婚エンジニア ホリススム氏のコラムを紹介する。人事異動で営業となり、地方へ転勤という可能性はないとはいえない。そのとき、新妻は一緒に来てくれるだろうか。

 転勤はサラリーマンの宿命。とはいえ、結婚し家庭を持った身にとって、「来月から大阪ね」といわれるのは、やはり恐ろしい――。

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