エンジニアライフ時事争論（7）
ITエンジニアが欲しい「技術以外のスキル」
＠IT自分戦略研究所2009/12/3
■プラスアルファで欲しい「学力」
『恋愛感情で仕事はできるか？』の森姫氏は、「大学受験ができる程度の学力」が欲しいと語る。入社試験の点数が、平均値よりあまりに低かったためだ。
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「勉強せずにいままで生きてこれた。おそらくこれからも生きていけるだろう。しかし、そのままで良いのだろうか？」と森姫氏は考えた。これから後輩を教育していくにあたり、「基礎ができていない人間が、人にものを教えていいのだろうか」という疑問もあった。技術力は大事だが、一般教養がないと変なコードを書いてしまう可能性もある。だから勉強は必要だ、と森姫氏は考えている。
実際に問題を解いてみよ、と勧めるコラムもある。『ベンチャー社長で技術者で』の生島勘富氏は、自社の入社試験を公開している。下記の問題は小学校6年生レベルだが、「制限時間内に3パターンで解く」というルールを設けてある。「解き方からプログラマとしての才能を見る」と生島氏。コメント欄には、これまでの挑戦者の歴史が記されている。
■プラスアルファで欲しい「思考力」
『アーキテクトを目指して （元）社会人大学院生の挑戦』の阿部聡氏は「経験のないところでも論理的に考えていく力」を挙げた。
人は、経験を積んで成長する。しかし、「わたしは昔こういうことをやった」というだけでは、経験は生かされない。経験を次回に応用するためには、「わたしはこの経験から、このようなことを学んだ」といえるようになることが必要だ。なぜなら、経験と同じことがもう一度起きる可能性は低いからだ。
『地方からの戯言』のAhf氏は、「経験を生かすべきところで殺してしまう」技術者に向けて、苦言を呈している。
わたしは「無駄な経験」というものは何ひとつない、と思っています。ただあるのは「使いどころを間違えている」ということではないでしょうか。（地方からの戯言：経験を殺すのは自分）
■スキルマニア予防法
スキルを学ぶことは必要だ。しかし、スキルを次々に学んでいく「スキルマニア」になってしまってはいないだろうか？ 『Wife Hacks 〜仕事と家族とコミュニティと〜』のkwappa氏は、「スキルや資格は荷物にならないが、時間の浪費をしてしまわないように」と語る。
大事なのは「このスキルは本当に必要なのか？」と考えること。「時間には限りがある」ということを念頭において、スキルアップに励もう、というのがkwappa氏の提案だ。
以上、ITエンジニアが欲しい「プラスアルファのスキル」をまとめた。最後に、「スキルアップのためのスキル」について紹介しよう。
「“アラサー”IT系女子の来し方行く末」の組長氏は、「やると決めたら最後までやり抜く意志力が欲しい」と語っている。『It's Party Time!』のあずK氏が提唱する「楽しもうとする力」と同様、スキルアップのためには欠かせない力といえるだろう。
コラムニストの意見を参考にして、「自分の欲しいスキル」や「なりたい自分像」について考えていただければ幸いだ。
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