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エンジニアライフ時事争論(10)
「告訴すんぞぉ!」 迷言だらけなぶっ飛び上司の伝説


@IT自分戦略研究所
2010/3/25


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人生を変えた、猪突猛進の「ブルドーザー上司」

 とんでもない上司の話をもう1つ。『情報システム部門のリアル』のとみー氏は、常駐SEだった頃に出会った「ブルドーザーのような上司」について語ってくれた。

 とみー氏が常駐していた企業に、とんでもない上司がいた。とにかく人をどなり、暴言を吐く。

 「お前どんな教育をうけてるんだ! 頭悪いんか! やり直せ!」

 「お前んところのサーバ、すぐ故障するじゃないか! 告訴すんぞぉ!」

 そんな上司の元でシステムトラブルを担当することになったとみー氏は、「俺の人生は終わった……」と思ったという。

http://el.jibun.atmarkit.co.jp/sysadreal/2010/03/post-e0b5.html

情報システム部門のリアル: ブルドーザー
怒る、どなる、けなすの3拍子が揃った恐怖政治

 しかし、事態は変わっていく。1人でどうにか作業をこなし、動かなかったシステムを動かしたときに、上司が褒めてくれたのだ。さらに、「お前はうちで働け!」と、声までかけてくれた。認めてもらえたことがうれしくて、とみー氏は上司の会社への転職を考えるようになる。しかし、転機は突然訪れた。「あの方、昨日亡くなったの……」。

 まったく予期せぬ訃報から10年後のいま、とみー氏は社内システム部門に所属し、とんでも上司が残したシステムの責任者として働いている。

「わたしは仕事を投げ出した」。 メンバー全員に報告したリーダー

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 最後に、「わたし自身がひどい上司だった」と激白するテストエンジニアを紹介しよう。『オブリガート 〜感謝されるテストエンジニアになる〜』の第3バイオリン氏は語る。「わたしこそがひどいテストリーダーでした」。

 テスト作業の前に、リーダーはチェックリストを作成する。第3バイオリン氏は「便利なチェックリストを作ろう」と、チェックリストの修正に没頭した。我に返ったのは、開発リーダーの一言だった。

 「ちょっと! チェックリストの作成だけで、見積もり工数の20倍使っているよ!」

  慌ててテスト作業を開始するが、悪運が重なって工数超過は避けられなくなった。そのとき、何もかもが馬鹿らしくなって、第3バイオリン氏は自分の作業を投げ出してしまった。

少しでも遅れを取り戻そうと必死に働くメンバーの横で、戦意喪失して椅子に座り込んだまま動かないテストリーダー……まさにテストチームとして最低、最悪の構図でした。(「 懺悔します、わたしこそがひどいテストリーダーでした」

 当時の様子を、第3バイオリン氏はこう振り返る。

 途中で役割を放棄しそうになったが、第3バイオリン氏はどうにか最後までテストをやりとおした。反省会のとき、第3バイオリン氏はメンバー全員の前で自分の失敗について報告をした。「より現場をよくするためには、問題を共有する必要がある」と考えたためだ。「体を張って部署のバグ出しをしている最中です」と、第3バイオリン氏は前向きにとらえている。

■□■

 以上、「ひどい&とんでもない上司・部下」の逸話をまとめた。彼らが語っているのは、ただの愚痴ではない。「これはおかしいんじゃないか」と問題定義をする人もいれば、現場を改善するために自分の失敗をすべて報告した人もいる。

 不思議な人々との出会いは、通常では気付かなかった視点を与えてくれる。反面教師でもいい。彼らの話から学ぶことはきっとあるはずだ。

 

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