コラム:@IT自分戦略研究所 開設記念コラム
@ITと@IT自分戦略研究所の間にあるもの
藤村厚夫(アットマーク・アイティ代表取締役)
2003/2/3
■この3年間で学んだこと
アットマーク・アイティ創業以来の大きなミッションは、「ITエンジニアを総合的に支援する」ことにあります。Webサイト「@IT」の開設から約3年。「業務の問題解決」に求められる情報提供を通してこの課題に取り組んできたのは、「@IT」読者の皆さんがよくご存じのことです。
ところで、この3年の間に学んだことがあります。ITエンジニア(広く「ITエキスパート」と呼んだりしています)は、仕事で直面する課題にとどまらず、自分自身の価値向上に取り組みつつあり、最近ではそれが雇用企業の意向から徐々に独立し、個人の継続課題として顕在化していることです。
ここに公表済みの1つの調査があります。
「Engineer Lifeフォーラム 第4回 読者調査結果発表〜エンジニアの抱く“危機感”の正体とは?〜」をご覧ください。驚くことに、回答者のほぼすべて、9割もの人が「エンジニア業の将来への危機意識」を持っています。さらに注目すべきことは、その危機意識を持つ理由として、IT不況などの外部要因より、「スキルアップ」の機会や「スキル」の陳腐化など、自身を取り巻く状況の方が強く意識されていることです。また、「適性や市場価値」「キャリアプラン」といった、抽象性が強いビジョンに寄った課題への不安も目立ちます。
■自分自身と向き合い始めたITエンジニアのために
調査の詳しい解説は記事に譲るとして、私たちはここに、苦しみながらも自律した職能としてのITエンジニア層が誕生しつつある光景を見るのです。「@IT自分戦略研究所」は、このような自分自身の課題に向き合い始めたITエンジニアへの支援を主眼に誕生しました。
将来へ至る可能性を前にして、皆さんが
1)じっくりと自身を解き明かし、
2)ビジョンを温め、
3)的確な実践に至る。
こんな拠点を目指します。
「研究所」という命名にも、「じっくり」「あわてずに」との、世にあらがった思いを込めたつもりです。「@IT」と同様、当「@IT自分戦略研究所」を皆さん自身のためにブックマークしてください。
@IT自分戦略研究所は2014年2月、@ITのフォーラムになりました。
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これからも、@IT自分戦略研究所をよろしくお願いいたします。