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@IT自分戦略研究所の歩き方

第1回 スキルアップの基本はどんな技術も同じ

大内隆良(@IT自分戦略研究所)
2006/5/2

@IT自分戦略研究所には、スキルとキャリアに関連した多くの記事やサービスが存在する。そこで、どんな場合にどんな記事を読めばいいのか、どんなサービスを利用すればいいのかを、さまざまなパターン別に推薦していきたい。

 何を学べばいいのか、次に身に付けた方がいいスキルは何か、こうした悩みは、多くのITエンジニアが抱えていることだろう。そこで今回は、そうした悩みを抱えている人のために、@IT自分戦略研究所の記事などから、ぜひとも読んでほしい記事をまとめてみた。

技術スキルだけでは生き残れない

 技術スキルの前に、どんなITエンジニアにも求められているスキルがある。それは、ビジネススキル、ヒューマンスキルと呼ばれるものだ。ITエンジニアであれば、技術スキルはできて当たり前。最近の転職市場では、それに加えてビジネススキルが求められることが多い。

 具体的なスキルとして求められるのは、コミュニケーションスキルだろう。例えば営業とのやりとり、プロジェクトチーム内、クライアントとの交渉、人と人が関係する場合、必ず必要とされるスキルである。

コミュニケーションスキルの向上

 ITエンジニアには、コミュニケーションに苦手意識を持つ人も多いようだ。そんな人に読んでほしいのが、「『問題解決力』を高める思考スキル」で取り上げた「効率的にコミュニケーションする」の記事。上司や顧客とのコミュニケーションに悩む人にお薦めしたい。本記事では、コミュニケーションで重要なのは「己を知り、相手を知り、効果的に攻める」こと、そして相手に対しては、「性格別にコミュニケーション手段を考える」ことだとする。そして「相手の心理状態に合わせる」ことが肝要という。そのうえで、「相手の『知りたい』ことに答える」。もちろん、それができるようなら苦労しない、という声が聞こえてきそうだが……。

 それでは、「開発現場で学べること」の「開発現場のコミュニケーションを高める3つの方法」はいかがだろうか。開発現場でコミュニケーションスキルを高めるための方法を取り上げている。そのヒントとして挙げるのは、プロジェクトのメンバー同士がいかに興味を持つようにするか、そしてプロジェクトそのものに興味を持たせるか、だとする。日々開発、実装で悩んでいるITエンジニアにこそ読んでほしい。

 視点を少し変えた記事を紹介しよう。海外への開発のアウトソースが進む中では、海外のITエンジニアとのコミュニケーションの機会も多くなるだろう。「日本人ITエンジニアはいなくなる?」の「海外エンジニアとの日本語コミュニケーション術」は、ブリッジSEだけではなく、日本人同士のコミュニケーションでも十分に参考になる。記事の後半にある「外国人と日本語で話すJNJコミュニケーション8原則」は、顧客などとのコミュニケーションにおいても役立つだろう。

 コミュニケーションスキルだけではなく、もう少し広くヒューマンスキルを取り上げると、「ITエンジニアにも必要な国語力」がお薦めだ。毎回ITエンジニアの読解力向上に焦点を絞った記事だ。その第1回は、「名前にとことんこだわるべし」。同じ筆者による「図解言語入門:図解の技術を覚えよう」は理解力向上に役立つ連載だ。

技術スキルで重要なのは全体像を把握すること

 ここまでコミュニケーションスキルを中心とした記事を紹介したが、ここからは技術スキルに関連した記事を紹介しよう。

 多くのITエンジニアとインタビューしていて、皆が同じようにいうのは、個々の技術にとらわれ過ぎてはいけない、ということだ。新しい技術を学ぶ際に危険なのは、各技術の要素にこだわり過ぎて、全体を見渡す余裕をなくし、ほかの技術との関係を考えなくなることだという。

 稚内北星学園大学 学長 丸山不二夫氏は、こうした傾向に陥るのを防ぐために「技術全体を見渡せる視点を持て」と述べる。丸山氏の考え方がよく分かるのは、「エンジニアは技術だけでは幸せになれない」だ。

 豆蔵 取締役 萩本順三氏は、本質な技術は何かを見極めることが重要だと指摘する。さらに重要な視点として、過去の技術から学ぶ姿勢を持てという。そうした視点がよく分かるのが、「真の技術を理解しエンジニアとして勝ち残れ!」である。これから新しい技術にチャレンジしたいと考えているITエンジニアに、その技術にチャレンジする前に読んでほしい。

 コミュニケーションスキルのところでも紹介した「開発現場で学べること」からは、「システム開発の真の目的を見失わない」を推薦しよう。システム開発の目的は何か、その本当の意味を見失わないことは、技術を極めたいという人にも重要なことだからだ。

@IT発行人とJOB@IT担当の推薦記事は?

 最後に、@ITの発行人とJOB@IT担当が一押しするスキル系の記事をそれぞれ紹介しよう。

 まずは@ITの発行人である新野淳一氏がお勧めする記事は、「プロジェクトマネジメントスキル 実践養成講座」だ。

 なぜこの記事を選んだのだろうか。新野氏のコメントをそのまま掲載しよう。

 プロジェクトリーダーの役割というのは、なかなか誰かに教わることができにくいものだ。自分で経験して少しずつつかみ取っていかなければならない部分も多い。この記事では、実際にプロジェクトリーダーが遭遇する境遇を再現しながら、矢見雲マネージャと出来杉マネージャがそれぞれどんな対応を行うのかが表現されている。どちらも「実際にこういうマネージャがいる」と思わせるほどリアルで、自分が経験したことを振り返ったり、経験したことのないことを想像するのにとても役立つ。

 次にJOB@IT担当の小林教至氏の推薦する記事は何だろうか。ここは本人に書いていただいた。

 @ITにおいて、ITトレメや@ITジョブエージェントといった人材のオンラインサービスを担当しているため、この5年間幾度となくWebアプリケーションの開発を社内外に発注してきた。いわゆる「ユーザー」という立場だ。@IT自分戦略研究所の一員としてではなく、ユーザー側としてのお薦め記事を紹介しよう。

 私が発注したプロジェクトには多くのITエンジニアがかかわってくれた。最も困るのはメールをしても「了解」の返事をくれないITエンジニア。次は開発の目的を理解しようとしないITエンジニア。技術力の低いITエンジニアはまだまし。ユーザーとしての私は、納品されたアプリケーションで商売がうまくいくかどうかが重要で、開発フェイズは早く終わってほしいと願うのみなのだ。従って、こちらの商売に貢献するアプリケーションを開発しようというスタンスをITエンジニアに最も求めたい。

 その観点で、ウルシステムズ代表取締役社長の漆原茂氏の連載「危険な技術への盲信から目を覚ませ!」はぜひ読んでいただきたい。漆原氏の使うワード「技術屋」には、「技術者」というワードよりもプロであることへの心意気が感じられるからだ。

今回取り上げた記事
効率的にコミュニケーションする
開発現場のコミュニケーションを高める3つの方法
海外エンジニアとの日本語コミュニケーション術
名前にとことんこだわるべし
図解言語入門:図解の技術を覚えよう
エンジニアは技術だけでは幸せになれない
真の技術を理解しエンジニアとして勝ち残れ!
システム開発の真の目的を見失わない
プロジェクトマネジメントスキル 実践養成講座
危険な技術への盲信から目を覚ませ!

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