第19回 オフィスチェアの座り心地をグレードアップする
kizuki
2010/1/21
忙しいITエンジニアに無駄は禁物。本連載では、わずかな工夫と最小の努力で仕事をスムースにする、“小技”を紹介します。 |
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村上春樹氏の『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』の中で「ソファー選びにはその人間の品位がにじみ出るものだ」というセリフが出てくるが、これをオフィスに当てはめると「チェア選びにはその会社の福利厚生がにじみ出るものだ」といい換えられそうな気がする。背もたれが狭く、座面のクッションも薄い廉価なチェアが一面に並んだオフィスというのは、どことなく暗く不健康な空気が漂っている。筆者の経験上、こうした会社というのは、従業員への福利厚生があまり手厚くない場合が多いように思う。
製品本体。背中の形状に合わせた、いわゆるエルゴノミクス形状背面 |
チェアの品質の低さによる業務効率への影響を数値化するのは実際には難しく、実際にはコスト低減の名のもとに切り捨てられやすい。とはいえ、1日8時間、あるいはそれ以上の時間、チェアに座らされる側としては、少しでも座り心地のよいチェアを──と考えるのは自然な成り行きだ。肩こりや腰痛が起こる可能性まで含めて考えると、なおのことである。
もっとも、会社で支給されるチェアを個人の意思で上位機種に交換できるわけもなく、せいぜいクッションやランバーサポートを用いた自衛手段を講じるのが関の山だ。座面のグレードアップはクッションに譲るとして、もし背もたれ部分に不満を感じるようであれば、ランバーサポートを導入してみてはどうだろう。ということで、今回はサンワダイレクトで販売しているランバーサポート「100-LS002」を紹介したい。
(左)既存のチェアへの取り付けはベルトにより行う。(右)表面のアップ。凸凹、いわゆるディンプル加工が施されており、通気性は良い |
これは、既存のチェアの背もたれに取り付けることによって、背もたれのフィット感をアップさせ、猫背になりがちな姿勢を矯正してくれる製品である。以前紹介したバー状のランバーサポートに比べ、形状記憶ウレタンにより左右から包み込むような構造になっているため、フィット感は非常に高い。冬場であれば保温効果があるため、冷え性の人にもぴったりだ。
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そこそこの厚みがあるため、座面の奥行きがないチェアと組み合わせると、前に押し出される格好になって深く座れないのがやや難だが、背面のフィット感は抜群。高品質のチェアに座っているかのように錯覚させられる。廉価チェアの背もたれのグレードアップという意味でおすすめできるのはもちろん、何年も使い回したことで背もたれのクッションがへたってしまったチェアの補強としても、効果大の製品だ。
(左)普通に座ったところ。廉価なチェアであれば、背中から腰の部分がホールドされないため、腰痛の原因となりうる。(右)形状記憶ウレタンで背中をしっかりサポートしてくれるため、姿勢が安定する効果がある。厚みがあるため、深く腰掛けられなくなるのが欠点といえば欠点 |
●本日のレシピ
製品名 | 実売価格 | 販売元 |
100-LS002 | 3480円 | サンワダイレクト |
この記事は、誠 Biz.IDに掲載された連載「3分LifeHacking:オフィスチェアの座り心地をグレードアップする」を再編集して掲載しています。 |
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