2006年冬・読者調査結果 いまITエンジニアに人気のスキルとは?

いまITエンジニアに人気のスキルとは?

加山恵美
2006/12/23

@IT自分戦略研究所とJOB@ITは、2006年11月にITエンジニアのスキルについて読者調査を実施した。ITエンジニアがこれまでに取得した資格や、今後習得したいスキルなどを探る。

回答者はITシステムに携わる会社員

 まずは今回の調査に協力してくれた回答者のプロフィールから紹介しよう。集計サンプル数は912。職務内容は「システム分析・設計/SE」が最も多く26.5%、続けて「プログラミング/テスト」が18.8%、「システム保守/運用・管理」が14.4%。これらを合わせると約60%となる。それ以外にもプロジェクトマネージャやネットワークエンジニアなど、何らかの形でITシステムに携わっている人がほとんどだ。

 雇用形態では「一般社員/職員」が54.6%と半数以上を占める。管理職が約30%であり、これを合わせた約85%が会社に属すると見られる。なお契約社員・派遣社員は合わせて7.4%、フリーランス/個人事業主は4.3%であった。

 つまり今回の回答者には「日ごろITシステムで仕事をする会社員」が多いといえる。こうした回答者はどんな資格を取得済みで、今後どういったスキルを習得していきたいと考えているのか。調査結果から見ていこう。

研修は年に数回、スキルアップ分野は技術系が中心

 まずは過去1年間のスキルアップに向けた活動状況を見てみよう。

 過去1年間でスキルアップのために研修を受講した人は56.8%と半数以上。内訳を見ると42.3%が会社の経費や制度を利用し、14.5%が自費で受講している(図1)。受講した回数は全体の平均が1.7回、過去1年間の受講者の平均が3.0回となっている。「年に数回」の頻度だ。

図1 スキルアップ研修受講状況

 スキルアップの内容だが、「実装技術スキル」が55.3%で半数以上を占める(図2)。それ以外は「上流技術スキル」が36.0%、「ビジネス/ヒューマンスキル」が35.9%、「語学スキル」が21.9%だった。技術系のスキルが大多数なのは当然だが、「ビジネス/ヒューマンスキル」の回答が「上流技術スキル」とほぼ同数であるあたり、技術以外のスキルの重要性が認められているといえる。

図2 過去1年間のスキルアップ活動分野

 社会人大学についての経験や関心はどうか。社会人になってから国内外の大学・大学院に入学したことがある人は、合わせて6.6%と少数である(図3)。だが、興味はあるとした人は66.6%とほぼ3分の2を占める。大学や大学院に通ってのスキルアップに関しては、実行に移した人は少ないが興味を持っているという状況のようだ。

図3 社会人大学就学状況

半数以上の企業に資格支援制度が

 社員の資格取得に対し、会社は何らかの支援をしてくれるのだろうか。勤務先の資格取得支援制度を見ると、「支援制度は、特にない」が30.2%で、それ以外は何らかの支援制度がある(図4)。社員のスキルは業務と密接な関係があるためか、支援制度を設けている企業は多いようだ。ただし「資格を取得すると、資格手当が支給される」(37.5%)や「合格した場合のみ、受験料を負担してもらえる」(31.0%)など、結果が出た後に支援を受けられるケースが多い。

図4 勤務先の資格取得支援制度

   

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