初のXML技術者認定試験を完全解説
XMLマスターとはどんな資格か?
加山恵美
2001/10/27
2. 試験の内容と取得方法 |
では、具体的に試験の詳細について触れていこう。
■試験の種類
XMLマスターの試験は、現時点では「XMLマスター:ベーシック」のみが用意されている。名前のとおり、基礎的な技術が試験範囲となる。
今後の予定ではあるが、より最新の発展した仕様や高度な技術を対象に、ベーシックに続く上位の資格試験「XMLマスター:プロフェッショナル」が検討されている。ただし上位の試験は現時点ではまだ準備段階で、実施は当分先のことになりそうだ。
XMLマスターの試験の種類。現在はベーシックだけだ |
■「XMLマスター:ベーシック」試験の傾向と対策
「XMLマスター:ベーシック」の試験範囲と対策を見ていこう。まず、試験の前提となる基準は以下のように定められている。
(1)XMLおよびその関連の標準仕様について、その用語、概念を正しく理解していること
(2)XMLによるデータの作成を標準仕様に基づき行うことができること
(3)スクリプト言語のレベルでのプログラミング能力を持つこと。変数や関数の概念、オブジェクトの概念、アルゴリズムの理解能力を有すること
試験で使用する各XML関連の仕様は、W3Cで定められた標準に従う。すべて勧告が確定したもので、DOMはレベル1までにとどめている。あくまでも普遍的、基本的な範囲としている。これをまとめると次のようになる。
●XML、DTD
http://www.w3.org/TR/REC-xml
●XSLT
http://www.w3.org/TR/xslt
●XML Schema
http://www.w3.org/TR/xmlschema-0/
http://www.w3.org/TR/xmlschema-1/
http://www.w3.org/TR/xmlschema-2/
●XPath
http://www.w3.org/TR/xpath
●DOM/namespace
http://www.w3.org/TR/REC-DOM-Level-1/
http://www.w3.org/TR/REC-xml-names/
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出題範囲。詳しくはXMLマスターのWebサイトを参照のこと |
試験時間は1時間、出題数は40問、合格ラインは7割とされている。内訳については、XMLの基礎が約65%(26問)、それ以外の技術(XSLT/DTD/XML Schema/XPath/DOM/Namespace)が残り(14問)となる。
出題内容の割合。問題の多くはXMLの基礎から出題される |
資格取得を目的とするならば、インフォテリア認定教育センター(ICEC)のトレーニングを受講すると有利だ。「XMLマスター:ベーシック」の試験範囲の対象となるのは、「XML基礎1」「XML基礎2」「XML基礎3」の3つだ。ただし、トレーニングコースの受講は必須ではない。すでにほかのXML研修を受講した人や、独学でXMLを習得した人でも受験することは可能だ。
以下にサンプルとして公開された取得した試験例題を示す。あくまでもW3Cで定められた基礎的な仕様に沿って出題されている。
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■受験方法:CBT方式
試験はCBT方式、つまり専用の試験センターにおいてコンピュータで試験を受ける。試験問題は画面に出題され、解答を入力していく。いまや多くのIT系試験がこの方式を採用しているので、ほかの試験でCBT受験を経験した人もいるだろう。申し込みの予約から受験までアールプロメトリック社を通じて行われる。
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XMLマスターの効能は? |
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XMLマスターとはどんな資格か? | |
1. XMLマスターとは? | |
2. 試験の内容と取得方法 | |
3. XMLマスターの効能は? |
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