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キャリアニュース

第10回  求人市場が回復傾向――メディカル・SNS分野で求人増加

提供:日本人材ニュースHRN日本人材ニュースCarrera
2010/11/10


人材採用・育成の専門紙「日本人材ニュースHRN」、キャリア支援ニュースサイト「日本人材ニュースCarrera」から、IT業界の雇用に関する記事を転載してお届けします。

 「求人動向」をテーマに、ニュースを2本紹介します。

 「求人広告件数が大幅に増加」「求人市場は回復傾向」のようです。冬の時代が、ようやく終わりの兆しを見せ始めているのでしょうか?

求人市場は回復傾向。メディカル業界・SNS企業で求人増

 インテリジェンスは、2010年7月〜9月の「転職求人倍率」をまとめて発表した。「転職求人倍率」は、大都市圏のホワイトカラー層を中心とした転職マーケットにおける需給バランスを表すもの。同社が運営する転職支援サービス登録者1人に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値だ。

求人倍率は順調に回復

 2010年9月の転職求人倍率は1.08倍で、前月比0.06ポイントの上昇となった。7月に1倍を超えて以来、8月、9月と堅調に回復している。

業種別 転職倍率
図1 業種別 転職倍率(2010年7〜9月)

 業種別の求人倍率では、9月は「メディカル」が3.27倍と最も高い。次いで、「IT/通信/インターネット」(1.18倍)、「メーカー」(1.09倍)と続く。継続的に中途採用を行っているメディカル業界や、Web関連の中でも急速な成長を遂げているソーシャルネットワーキングサービス(SNS)企業での採用が増加している。

業種別 転職倍率
図2 業種別 転職倍率(時系列)

SNS、フラッシュマーケティング分野で採用が過熱

 DODA編集長の美濃啓貴氏は、「2010年7〜9月は、円高リスクが日本経済の成長に歯止めをかける形となったが、転職市場においては確かな成長の足取りが見られる」と解説している。

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 特に、インターネット関連のソーシャルネットワーキングサービス企業やフラッシュマーケティング支援企業では、営業職、開発エンジニア職を中心に数百人単位での中途採用求人が出てきている。中でも、LAMPエンジニア(Linux+Apache+MySQL+PHP/Perl/Python)の採用が過熱している状況だという。

 一方、特に自動車、電機、電子といった一部の製造業では、下期の増員計画見送りや、選考途中での採用条件見直しといった例が出始めている。ただ、メディカル業界、IT・通信業界の採用意欲が今後も継続する見通しであることに加え、秋以降に不動産、外資系アパレルといった内需産業の求人が活発化してきていることから、年内いっぱい、転職市場は回復基調を維持するものと見られる。

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求人広告件数が大幅に増加、前年同月比25.2%増

 全国求人情報協会がまとめた「求人広告掲載件数等集計結果」(9月分)によると、求人メディア全体の広告掲載件数は前年同月比25.2%増で、6カ月連続で前年同月比プラスとなったことが分かった。前年同月比としては、リーマン・ショック以降で最大の伸びを記録した。

 調査によれば、すべての求人メディアの件数が大幅に増加している。有料求人情報誌4万8265件(29.4%増)、フリーペーパー15万3383件(34.0%増)、折込求人紙7万3711件(41.7%増)、求人サイト21万519件(14.1%増)となっている。

地域別の結果

  • 北海道・東北:2万5762件(前年同月比27.7%増)
  • 関東・甲信越:9万2206件(同28.2%増)
  • 中部・北陸:4万4724件(同63.8%増)
  • 近畿:5万2112件(同31.8%増)
  • 中国・四国:1万8672件(同25.1%増)
  • 九州・沖縄:4万1883件(同 40.0%増)

 また、同協会が会員制求人メディアの営業担当者や編集担当者138人から回答を得た「ウォッチャー調査」によると、9月時点の企業の求人意欲は、「正社員」「アルバイト・パート」「派遣・業務請負」でいずれも前回調査(6月)から上昇。特に「アルバイト・パート」の求人意欲が伸びている。

 一方、求人意欲の先行き(3カ月後の求人意欲)では、正社員、「アルバイト・パート」は上昇するも伸びは低下、派遣・業務請負は横ばいだった。求人メディア関係者は、求人の回復に対してはやや厳しい見通しを持っているようだ。

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