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データベース友の会「第1回 SQL Server勉強会」

基本構成からメモリ空間まで――SQL Server勉強会レポート

Quatrex(データベース友の会)
2011/1/27

データベース関連の勉強会を行う「データベース友の会」が、SQL Serverの技術者向け勉強会を開催した。アイティメディアのオフィスで行われた勉強会の様子をレポートする。勉強会の資料も公開。

 こんにちは。勉強会コミュニティ「データベース友の会」を主催しているQuatrexです。

 2010年11月6日に、「第1回 SQL Server勉強会」をアイティメディアの東京・大手町オフィスで開催しました。充実した内容もさることながら、勉強会の事例としても興味深いものとなりました。今回は、勉強会の模様をレポートいたします。勉強会の資料も公開していますので、ぜひご覧ください。

■ 最近の「データベース友の会」

 SQL Server勉強会の内容に入る前に、最近のデータベース友の会について、簡単にご紹介します。「そもそも、データベース友の会って何?」と思われた方は、前回の勉強会レポートで簡単に紹介しておりますので、併せてご覧ください。

 近況ですが、現在メンバー数は123人、勉強会18回、イベント4回を開催しています。勉強会は、データベーススペシャリスト対策を中心に、Oracleや情報処理技術者試験対策(基本情報、応用情報)などを実施しています。

 イベントについては、先日は高尾山に登ってきました。たまにはアウトドアな活動をするのもいいものですね。また、企業とのコラボレーション勉強会(第1回 データ・ストレージ勉強会第3回 Oracle勉強会)など、新たな取り組みにもチャレンジしています。これからも頑張ってまいりますので、どうぞよろしくお願いします。

■ 5日で満席となったSQL Server勉強会

 さて、ここからが本題です。まずは企画運営についてです。

 SQL Serverについては、実は以前、数名規模のちょっとした勉強会を開催したことがありました。しかし、特に継続・発展させることもなく、月日を重ねていました。

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 ところが、2010年8月28日のOracle勉強会についてTwitterでつぶやいたところ、「SQL Serverがテーマならお手伝いできますよ」というお返事を2件もいただいたのです。「これはもしかしたら!」と手応えを感じ、勉強会の企画を立ち上げました。

 勉強会の企画・検討は、mixi上のデータベース友の会コミュニティと、Twitterやmixiのメッセージを使って進めました。結局、スピーカーのお二方と筆者は、勉強会当日まで会わずじまいです。若干リスクはあるものの、今風の進め方だなとつくづく思います。

 勉強会の申し込み状況についても、なかなか興味深い結果となりました。勉強会の定員は20人で設定したのですが、申し込み受け付け開始後、わずか5日で満席となりました。そのうえ、キャンセル待ちの問い合わせが来る状態。会場を提供していただいたアイティメディアさんに相談して、ギリギリいっぱいの24人に増員しましたが、すぐに満席に。SQL Serverの技術情報へのニーズは、ものすごいものなんだなと実感しました。

■ SQL Serverの基本から、メモリの話まで

 次に、勉強会の開催内容についてです。

 今回の勉強会では、Twitterで知り合った2名のスピーカーに筆者を加え、3つのテーマで開催しました。

  • 「いちから勉強。SQL Serverの基本構成/データ書き込み/バックアップの動作について」(講師:Aさん)

  • 「データ移行のテクニックいろいろ」(講師:Quatrex)

  • 「SQL Serverのメモリ空間を考えてみる」(講師:Bさん)

 まずは、Aさんの「いちから勉強」です。SQL Serverのインスタンスやデータベースの基本的な構成について、丁寧に解説してくれました。基本的な内容……、と思いきや、「専用管理者接続」の様子を動的管理ビューで確認するあたりから、おや? と感じ始めました。SELECTやINSERT、DELETEやTRUNCATE TABLEの処理について、「データバッファキャッシュ」や「ディスクI/O」「トランザクションログ」の挙動を、動的管理ビューを参照しながら実証する様子は、もはやハイレベルの域に。差分バックアップ時のページ情報をバイナリ表示で確認したり、某都市伝説を打ち砕いたり、最後の方は大変なことになっていました。SQL Serverの仕組みの概要は知っていても、ここまで目にする機会はめったにありません。とっても貴重な時間を過ごせました。

勉強会の様子

 次は、筆者の「データ移行のテクニックいろいろ」です。以前、SQL Serverのデータ移行についていくつか調べる機会があったので、簡単にまとめてみました。SQL Serverのいろいろなデータ移行手段や、異なるバージョン間(SQL Server 2005と2008)、異なるCPUアーキテクチャ間(32bitと64bit)でのデータベースの取り扱いの柔軟性について、理解していただけたと思っています。

 最後に、Bさんの「SQL Serverのメモリ空間を考えてみる」です。そもそもメモリとは何だろう? という問い掛けから、物理メモリと仮想メモリの違いと関係、仮想メモリの役割を解説するセッションになりました。それを踏まえたうえで、SQL Serverのメモリの構成と使い方、ポイントとなる設定方法、典型的なトラブルと回避策、モニタリングの勘所など、要点を押さえた解説をしていただきました。今回の勉強会では、参加者の皆さまからアンケートを取ったのですが、Bさんのメモリのお話はかなり評判が良かったです。実際のシステムでもトラブルの起こりがちなメモリの話題だったことに加えて、Bさんの流ちょうで人を引き付けるプレゼンテーションも良かったのでは、と感じています。

 そんな濃い勉強会の後には、いつもどおり懇親会を開催しました。ここでもデータベースの濃い話題が展開され、とても楽しい夜を過ごせました。最近は、データベースのことが心置きなく話せる数少ない飲み会なのでは? と思い始めています。

■ まとめ

 というわけで、第1回のSQL Server勉強会、濃く、楽しく開催することができました。要点をまとめます。

  • SQL Server勉強会へのニーズは高い!

  • 今風の手段で、勉強会の企画運営ができる!

 SQL Server勉強会へのニーズですが、参加申し込みの勢いから、これはもう明らかなものだと思います。技術情報へのニーズというか、渇望に近いものを感じています。もしかすると、現場で悩んでいるSQL Server管理者や、アプリケーション開発者がたくさんいるのかもしれません。この渇きを癒やすためにも、何とか第2回を開催したいと考えています。この記事を読んだ勉強会運営者の方は、SQL Server勉強会の開催を検討してみてはいかがでしょうか。何か面白い発見があるかもしれませんよ。

 続いて「今風の手段で勉強会」について。Twitterやmixi、Facebookなどのサービスを使って、どんどん勉強会の輪を広げていくことができるなと実感しました。しかも無料ですから、使わない手はありません。そういえば、アイティメディアの会議室を借りることになったきっかけは、Twitterのつぶやきからでした。すごい時代になったものです。

■最後に

 第1回 SQL Server勉強会のご報告、いかがだったでしょうか。きっと、何かしら気付きにつながる点があったと思います。いろんな観点から、意義のある勉強会だったと実感しています。

 最後のお楽しみにとっておいた勉強会の資料ですが、データベース友の会の勉強会ページに掲載していますので、ぜひご覧ください。

 もう一点、データベース友の会が気になる方は、ぜひメンバー参加してみてください。何かいいことがあるかもしれません。メンバー参加はちょっと……という方は、メルマガmixiコミュニティもありますので、お気軽にどうぞ。

 一歩踏み込んで、勉強会でスピーカーをやってみたい方や、運営メンバーの一員として勉強会運営をしてみたい方も、ぜひご連絡ください。普段の仕事や生活では味わえない、貴重な体験ができるはずです。もっと具体的に、「第2回 SQL Server勉強会に協力したい」というご連絡もお待ちしております。

 最後になりましたが、これからも楽しい勉強会を企画、開催していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

筆者プロフィール
Quatrex

某システムインテグレータに勤める会社員。ここ数年、インフラ技術者からDBAへのスキルシフトを図っており、勢い余って「データベース友の会」を設立してしまう。好きな動物は猫。

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