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@IT自分戦略研究所ブックシェルフ(111)
よい会議はきちんと設計されている

@IT自分戦略研究所 書評チーム
2009/7/23

■エンジニアと会議

 ITエンジニアの仕事に会議は欠かせない。欠かせないのだからせめて有意義に行いたい。有意義な会議は、以下の2つの質問に答えられなければならない。

 「会議の終了時に参加者が持ち帰るものは何か」

 「この会議の後、参加者の行動は、どう変わるのか」

会議のマネジメント

木村幹夫
高木雅広
野村太郎(著)
生産性出版
2007年2月
ISBN-10:4820118552
ISBN-13:978-4820118558
2100円(税込み)

 あなたが参加する会議は主催者によって注意深く設計されているだろうか? 緻密に設計されていない会議は、ほとんどの場合、時間の無駄と同じなのである。

 会議を設計するためのポイントは3つだ。

 1つ目は会議の目的を明らかにすること。その会議では何を合意しようとしているのか。どんな意思決定を行い、どのような行動計画を立てるのか。会議の参加者全員が目的地を共有している必要がある。

 2つ目は会議の参加者を的確に選定すること。会議の目的が決まっていれば、その目的を達成するにはどんな能力を持つ人間が必要かが分かる。問題解決に貢献する人、意思決定の責任者、意思決定に基づいて行動する人など、最低限必要な人員を揃えること。会議に参加しながらひと言も喋らないという意味不明な存在は排除すべきである。

 3つ目は想定される議論の流れを整理しておくこと。会議で行われる議論は「事実の把握」→「問題の確認」→「解決案と行動計画に関する合意」という3つの具体的な行動が時系列に沿って展開される。事前にシナリオを書いておけば、本番の会議で議論が的外れな方向に向かうのを防ぐことができる。

 会議を終了する前に必ず行うべきことがある。

 「合意したことと合意していないことを確認する」

 「誰が、何を、いつまでに行うのか、を確認する」

 「今後のスケジュールを確認する」

 まともな会議はきちんと設計されている。そして、きっちりと結論を出し、次に行うべきことも決まっている。開始・終了時間の厳守はいうまでもない。(鯖)

本を読む前に
『1回の会議・打ち合わせで必ず結論を出す技術』 (@IT自分戦略研究所)
会議は問題解決のための知的格闘技 (@IT自分戦略研究所)
せきばらいで会議をコントロールする? (@IT自分戦略研究所)

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