@IT自分戦略研究所ブックシェルフ(117)
判断を下す日々
@IT自分戦略研究所 書評チーム
2009/9/3
■判断に迷ったとき
わたしたちは日々判断を迫られる。
事実に基づいて積み上げた議論が正しい判断を導く。判断に迷ったときは議論を構成する要素の事実性を洗い直すとよい。裏付けのない印象や適当ないい逃れで議論が積み上がっていないかどうか。
自分の答えのつくりかた―INDEPENDENT MIND 渡辺健介(著) ダイヤモンド社 2009年5月 ISBN-10:447800613X ISBN-13:978-447800613 1680円(税込み) |
要素の事実性を見極めると同時に、要素の曖昧性をはぎ取り、具体化する作業を行う。各要素にしつこく突っ込みを入れていくということ。突っ込みを入れることで、要素の具体性が増す。
例えば、戦争に対して、わたしたちはどんな態度を取るべきか。戦うべきか、あくまで非戦の態度を貫くべきか。きっと「戦わないといけないときもあるのではないでしょうか」という意見が挙がるだろう。では、それはどんなときなのか。 「どんな時に戦ってよくて、どんな時には戦ってはいけないのか?」「何のためなら戦ってよくて、何のためなら戦ってはいけないのか?」(『自分の答えのつくりかた』、p.118)
突っ込めば突っ込むほど、意見(議論の要素)は具体的になっていく。発言者の思考は深まる。
「玉石混交の意見から、何が真実なのかを判断する力、知識、教養」(本書、p.122)を備えておくこと。ロジカルに思考するには、事実と具体性にこだわる姿勢が欠かせない。(鯨)
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